Eternal Love・・・
引越し。
「・・・玲華ごめん。別かれてくれ。」
この一言で私は引越しを決意した。
その理由は、とんでもない小さなこと。
“私に飽きたから”
私の家族構成。
おばあちゃん、おじさん。
以上。
おばあちゃんは目が不自由だからおじさんが一緒に住んでいる。
私の両親は私が4歳の時に死んだらしい。
記憶なんてほとんどない。
『おじさーん!』
私はリビングにいるおじさんを呼んだ。
「どうした?玲華」
『私、引越しがしたい!というか、一人暮らしがしたいの!』
「引越し先は決めたいのかい?」
『まだ・・・。』
「決めときなさい。決めたらおじさんに言うんだぞ?」
『うん!』
あっさりとOKもらった。
ついでに転校でもしようか。
私はアパートなどが乗っている雑誌を机に広げた。
『ん~・・駅に近いところがいいからな~・・・おっ?』
私が目にしたのは駅から徒歩5分。でもよく見たら訳あり物件。
訳あり物件・・・??なんだろ。
まぁいいや!
『おじさーん!決めたよー!』
私はそう言っておじさんに丸を付けたページを見せた。
「訳ありだがいいのか?」
『駅から近いからいいよ』
私はそう言って次の日におじさんと手続きをしに行った。
私は書類とか意味のわからないことを言っていたので全ておじさん任せ。
明後日には、引越し、転校ができる。
でも考えていみれば私、とっても小さなことで引越し・転校をすることになるんだ。
『・・・荷物まとめとこう』
私はダンボールを立てて中に荷物を詰めた。
『冬物・春物・夏物・秋物・小物・大切なもの・・・。』
私は全部分けてダンボールにマジックペンでそれぞれ入ってるものを書いた。
ピピピッ
勉強机の上に置いてあった携帯がなる。
『美穂・・』
私の一応今の学校の親友・佐伯美穂。
ピッ
私は電話に出た。
『はい・・。』
《玲華!転校するの!?》
『え・・・うん』
《なんで!?》
『美穂・・・ちょっと黙って?』
《え・・・?》
『理由はどうあれ転校するって決めたから。』
そう言って私は電話を切った。
私にも・・・心配してくれる友達がいた・・んだ
私は改めて考えた。
お隣さん
とうとう当日。
「玲華、引越し屋さん、来たぞ」
『うん。』
私はおじさんにダンボールを渡しておじさんがそれを業者さんに渡した。
「玲華や、気をつけていくんじゃ。」
おばあちゃんはリビングからゆっくりと歩いてきて私に言った。
『うん。おばあちゃん、おじさん、行ってきます。』
「・・・いってらっしゃい。」
「玲華、何かあったら連絡するんだぞ」
おじさんは険しい顔で言った。
『うん』
私は靴を履いてカバンを持ってドアを閉めた。
私はトラックに一緒に乗ってアパートまで行った。
『腰イターイ!』
私は背伸びをした。
「あら?あなた、引っ越してきた玲華ちゃん?」
私は名前を呼ばれた方を見た。
ストレートでサラサラの茶色の髪。
大人っぽいスタイル。
年齢的には私と変わらない。
『えーと・・・?』
「私、このアパートの管理人なの。」
『か・・・管理人さん!?』
「うん。あはは。今私のこと、“若くね?”って思った?」
『しょ・・正直はい』
「これでも一応24歳なの。」
『ええ!?』
とても24歳とは思えない若さ。
「あ、私の名前は河野真奈。24歳。よろしくね」
『柏木玲華です・・』
真奈さんか・・・
「真奈って呼んでね。」
『じゃ・・・じゃぁ私のことも玲華で・・・』
「うん。わかった玲華。」
『あそうだ、』
「?」
『訳ありってなに?』
「あぁ~、玲華、104号室でしょ?」
『う・・うん』
「なら、103と105号室、行ってみて?」
『う・・うん』
二つの部屋の人・・・クレームじじぃだったりして・・・。
そんなのイヤー!
私は恐る恐る103号室に向かった。
ピーンポーン
《はい》
『あ、今日引っ越してきた柏木です・・・』
《空いてるから入って》
ガチャ。
ほ・・・ホントだ・・・無用心だなオイ
『お・・お邪魔します。』
私は靴を脱ぎ部屋に上がった。
あ・・・れ?誰もいない・・・。
グイッ
私がキョロキョロしていると急に手がしたに引っ張られた。
『え・・・』
「ふーん。可愛いじゃん。」
『えーと・・・だれで・・』
私の言葉をさえ言って男は私の唇を塞いだ。
『・・・ん』
なにこれ・・・。私、今見ず知らずの男とキスしてんの・・??
マジ・・・?
『んんんんん゛!?』
男はやっと唇を離した。
『なに!?』
「隙ありすぎ」
そう言って男は私から離れた。
Eternal Love・・・