呪いの講習
呪いの講習
呪いの手紙を書き、封筒に入れて、刃物で引き裂いて引きまくると文字の力で肉体から離れてどす黒い塊となり、別の世界に行ける。
但し講習は1人1度だけしか受けられないし、後戻りはできない。
行く前に一列に不気味に並んでいる者を連れていける。
人なのだろうか、すごく不気味に思ってしまう。
呪いの塊になっても、感情は生きている。
私は思わずそこの講習を受けたトイレに駆け込む。
人には見えなくなっていても、実際は身体の周りがどす黒いのをまとっているだけで、身体は何の変わりもない。
不気味に並んでいる、特徴もない人からなるべく強い人を連れていきたい。
そう願いトイレの個室から強く願った。
「陛下、私をお連れください」
1人の武将の男の顔が扉に写った。
歴史には詳しくなくても分かる人で、強くて有名だが厳しい人である。
私は迷ったがその人を連れて行こうとまたあの不気味な通路に戻った。
決意と共に辺りが白くなり、私の意識もなくなった。
呪いは誰にでもある感情と共に、自分の恐怖に打ち勝ち、満足すると成仏してしまうこともあるので、常に欲をもち続けること。
私はそのことを忘れてしまったのだ。
呪いの講習