女優と相性の良さ

女優と相性の良さ

嘗て知り合いだった男女。

 bon contact avec l'actrice 放題 女優と相性の良さ

 京の太秦で撮影中の女優・加賀美鈴の撮影風景を見に行った。



 時代劇が好きな加賀美鈴と市川康介はParis Collectionを見に行った際に久し振りの再会をした。
 二人のどちらもParis Collectionを見に行ったのは、それ程興味があった訳ではなく単なる待ち合わせ。
 康介が長く住んでいたeurope を去り帰国したのだが、女優の彼女が目立ち過ぎるので海外でと。
 白人社会の中では黄色人種の評価は高くは無い。業界で国際結婚が無く、ハーフの役者も存在しないのが其れを物語っている。
 康介は仕事柄Parisに法律事務所を持っていた関係で知人のネイティブからチケットを貰った。
 かと言い康介は女性の洋服姿にこれといった興味を感じ無い。洋服は其の名の通り西洋白人の方が似合う。
 自らは男性であるから和服では動きにくいからとsuitにその周りの小物をデパートで購入する程度。
 Parisにも人気のあるbrand店はあるが、其れに拘らず同じブランド品でも国産物で十分センスは劣らない。
 brand製品に眼が行く理由は、デザインや色彩的な感性が窺えれば身の回りを品良く見せられるからだ。
 好みで例えれば、時計のSwitzerlandのbrand品で高価なものを好む者もいるが必ずしも品の良さは窺えない。
 所謂、高価だから全て良いと考える輩達は自らが高価なものを付けているからというstatussymbolを重視。
 まあ、好き好きであるから車にしても外車が好きなのは少しも構わないのだが、国産車と比較したところで意味がない。
 statusを地位と称せばsymbolとは象徴の意で、いって見れば、自分はこんなにも金持ちだよ、という事。
 ところが人類には案外こんな事が言える。康介がデパートの商品で身を包んでいるからなのか、こんな事が。
 ある会社の女性は金持ちの社長の二号であるのだが、その彼女曰く。
「其れ高いでしょう?」
「いえ、デパートで購入したもので一万から二万も出せば手に入る程度のものですよ」
 そう答えても彼女に言わせれば。
「市川さんが身につけていると何でも高く見えるわ」
 此れと同じ様な事を言うのは何も彼女のみにあらず、殆どの女性は同じ様な目で見ている。
 要は、身長や体型も関係あるのだろうが、一般的にはスーツを合わせやすいグレーなどにすれば、後の小物はかなり多彩なものでも構わないのは当然。
 ネクタイはまるで絵画のように映えるし、cuffsは色を選ばず単にサンローランなどの国産物で充分。
 シャツは普通の白でも構わないが、出来ればsilkが混ざった小さな模様入りの灰色やsilkのstripeも映える。
 組み合わせの合わせ方さえ上手くやれば、値段は其れ程高価でなくともハイセンスに見えるもの。
 其れが、コートやセーターなどになればデパートでも数万から十万以上はするが。
 よく黒革で身を包む者を見掛けるが、矢沢栄吉の様に芸として求めるのでなければ体型の悪い向きには野暮。
 suitもグレーが一番無難で紺もややネクタイとの組み合わせなどが限られるが上品さは劣らない。
 薄茶色・ベージュなどまではcoordinateが楽。革靴は黒が無難で靴下も黒・灰・紺であれば結構。
 styleは普通で身長が170以上あれば、この国の大抵の女性は気に入ってくれるだろう。
 白人はスタイルが良いから洋服が似合う。だが、年を取れば肌が粗くなり、太るものも少なくない。
 其れに、外見は綺麗に見えても夏以外はシャワーが主でbathは二日に一度というケースも少なくない。
 卑猥な写真で女性の局部などがサーモンピンクで綺麗に見えても清潔なのかは不明。
 やはり、メラニン色素が少ないのと肉食人種なのでそんな事が言えるのだろう。
 此の国では何処にでもあるウォシュレットにしても海外で見られる事は少なく、USAなども兵器は得意だがお尻は紙で拭くのだから・・。
 europeでは建物が古いのでトイレにコンセントを引くと漏電になるからと普及しない。
 辛うじて台北には安いホテルに付いている事もあるが数は少ない。
 此れがParisともなれば二軒しか無く一泊12万と日系ホテルチェーンの6万と高価になる。
 此の国が誇れるものは正にそれぐらいしかないのだが。
 此の国の女性の何割かは何といっても白人男性を求めるという者がいる。
 Hollandに移住するとか、aleFranceに就職を求めるのなどは、皆白人の種(たね)付けとnameを欲っする故。
 平等に見れば航空機のserviceはJALやANAがbest、或いはChinaAirline・ThailandAirline等もまあまあjokeが豊富で楽しめる。
 何も博覧会を催すつもりではないが、比較すればそんな事が言える。
 Paris Collectionで再開した二人だが、白人に似合うファッションには其れ程関心を持たず、やはり着物。
 着物は此の国の女性や台湾人でなければ全く似合わないという此の国で誇れる衣服と言える。 
 かといい、年齢や顔立ちが今風のタレントでは七・五・三。
 やはり艶やかな美女で無ければ大人の美しさには程遠い。
 そんな事で、二人が共通の嗜好を持っている事も縁結びとなったのだが、実は同じ大学の学友でもある。
 
 

 


 学生時代に交際をしていて彼女は業界に入り女優となった。
 その後暫くは変わらなかったのだが、康介がeuropeに勤務してから彼女の事情が変わった。
 やはり、美人女優なのだから若い彼女にとり、引く手数多(あまた)は当然で、中でも大部屋の女優とは異なり映画監督と交際を始めた。
 其の頃は康介は仕事で忙しく女性を頭に浮かべるような余裕は無かった。
 必然的に彼女は監督と結婚をすることになった。康介にも其の旨の連絡はあり、また、同僚でこの国から来たものからもスクープ記事として騒がれていると聞いた。
 康介には複雑な心境が窺えたのだが、所詮業界の人類と海外で働く者とでは面会ですら容易ではなかった。
 時は経ち康介が帰国することになった。康介が帰国する原因となったのはUKでの貰い事故で大怪我をした事と、地方に住んでいた単身の母親の認知症の介護の為である。
 其の介護に尽くした後母は亡くなり、康介が東京に引っ越すことになった。
 康介にも嘗ては交際していた女性がいたのだが、今は皆結婚をしている・・まあ当然だろう。
 単身生活にも慣れていたから、一応女性のことは考えてみたものの、どうでも良くなった。
 ところが偶然彼女の古い連絡先を見つけてからは、連絡を取ろうか?今更無理という気持ちが混在していた。
 一人で酒を飲み好きな市川雷蔵の主演映画を見ていた時、同じDVDを何回も借りてきて見ているのだが、ふと時代劇が好きな女性のことを思い出した。
 今はTVでも古い時代劇の再放送ばかりやっており、映画もTVも時代劇を放映することは無くなっている。
 理由とし時代劇の大物原作者の作品が既に放送されていて、原作無しで脚本家が書いたものを放映する。
 NHKの大河などは正にその例であるからやはり詰まらないという事と、時代劇の役者がいなくなったから。
 例えば同じタイトルのものを放送しても今の役者では、苦み走った、或いは苦悩や、凄みを表すような演技は全くレベルダウン。
 其処で、つい、美鈴の連絡先に電話をしていた自分に気がつく。
 古い番号が呼び出してくれたのは、本人ではなく実家の両親だった。
 唐突なる電話に誰しも同じ反応をするのだろうが、両親は辛うじて学生時代の康介のことを覚えていてくれたようだ。
「・・貴方美鈴の事はご存知ですよね。結婚をして・・」
 あとの会話は付け足したようにスマフォを介し虚しく聞こえているだけだった。
 其れ以上は・・もう、やめようと思っていたのだが、思いもかけず美鈴から連絡があった。
「久しぶりね・・。父から連絡があって、懐かしい人から電話があったよって・・」
 話をしているうちに・・。
「貴方PARISにいたんじゃなかったんだ?てっきりパリジェンヌと楽しくやっているんじゃ・・と思っていたのに・・は嘘よ。そう思えないのは変わっていないから・・」
 それで普通は終わる会話の筈だった。
 康介は再び・・ラストフライトでPARISまで
 其れで。・・二人はPARISのオペラ座で待ち合わせをしている。




「別に、パリコレを見たいと思ったんではないの・・めったに海外に行くことなど無かったし、偶には気分転換にでも行ってみようかなんて・・」
 彼女の言わんとするところは当然だ。オードリーヘップバーンのような世界の美女でさえ40近くになりUSAからeuropeに渡りたいとは思わないだろう。
 europeに残したものは、幼少時母親と一緒にナチスドイツの親衛隊やゲシュタポの追撃をおそれ逃げ回り英国名のように思われるからと母親が彼女の名を代えてまで逃亡生活を送ったという・・思い出したくない記憶ばかりなんだろう。
 ましてやその後USAハリウッドの全盛期に活躍をしたのだから。
「ご主人にはなんて行って許可を得てきたの?女優の中でも大部屋の女優達は監督に何とか縋りつき主演を貰いたいと必死なのに・・君とか八千草薫などはそういう連中から見たら・・なんと思うのだろう・・?」
 人類であり一旦役者を目指した身であれば・・そういう愚問は成立しないのかも知れず、何が何でもが常識だろうが、大部屋とはいっても逆に彼女達も美人と言われている類だから、其の下にも同じ扱いを受けたくとも叶わぬという者がいるのも現実なんだろう。
「うちの主人はそんなに・・」
 其れは本当なんだろう。
 昔、売春禁止法以前の芸者の、旦那に身請けされる際の何か条というものがあるのだが、一部を挙げれば、
「一つ、少しじらせて・・一つ、寝るときには寝間着を着ない・・」
 まだあるのだろうが、彼女達も生き抜くために不可欠な男女の心理をある程度利用していたと言える。
 其れに比べれば、美鈴などは逆の立場も取れるのかも知れず・・其れは夫婦間の事情により異なるのだろう。
「久しぶりであまり立ち入ったことを聞くのも失礼なのだろうが、君は女優の中でも恵まれた・・勿論実力なんだが・・そこに行くと僕なんかは一応海外生活から引退をし独身生活を楽しもうと思っている・・まあ、其れしか無いと言えば其れも満更嘘とはいえないのだが・・」
 康介は彼女はめったに機会が無い忙しい時間を裂いてきたのだからそんな話もそろそろ終わらせなければ・・と思っていた。
「・・ねえ、久しぶりでもこうして顔を見ながら話をしていると・・あの頃のことが懐かしく思えたり・・そうだわ。貴方お母さんを看取り東京に来たとしても、住まいはあるの?」
 康介はなにかおかしなことを聞かれたな、とは思いながらも考えていたことをそのまま話す。
「そうだな・・まあ、取り敢えずアパートでも借りるしか無いだろう。あまり大袈裟な事をしたところで、色々な問題が山積しそうだしね?」
 何も自暴自棄になるほどの状況とはいえないが、今後の生活を考えれば、必ずしも手放しで・・そうすんなり行くとも思えない。
「・・お母さんの看病でだいぶお金も・・?」
「・・ああ、其れはそうだが、平均寿命ぐらいまでは落ち着いてやっていけると考えているが・・あまり、幾つもの選択肢は期待できない行きつく先と言えそうだな?」
 そう言いながら彼女の目に視線を移し、少し笑ってみせた。
 彼女は当然言いそうな事を話題に出さないのだが、所詮他人故、なのか・・それとも・・長い間のブランクを超えた読心術(~相手の視線の動きやまばたきの回数など見るべきポイントはたくさんあり、注目すべきは、相手のファッション傾向での読心術や体型による読心術で、意外なことにこれらの部分にも深層心理や性格が潜んでいるもの・・。)其れを未だに持ち合わせているのか・・?元々勘の良い方だったから、其れも女優とし演技力などに発揮できる能力と言えそうだが。
 更に相手をコントロールするという事まで可能だと心理学上は言われるのだが、これは彼女は思い当たることがあるから・・そこまでは・・。
 それで、こちらの方から選択肢を狭めてみる。
「・・キャンパスで君が僕によく言ったのは、貴方、度々【人類は】という言葉を使うのね・・って・・覚えている?」
 彼女はやはり記憶していたようで頷く。
「・・女性は本来好きではない・・だったかしら?PARISでそういう経験をしていないということが理解できるし・・」         
 まだ美鈴の考えまでを覗こうなど思いつくのは早計と言える。
 其れをしてしまえば・・会話に歪(ゆがみ)が生じそうな気もする。
 そういう点では、あの当時とそう変わっていない彼女であると思う。
 何も交信など使用せずともと、彼女のほうが突拍子も無いことを口にした事で、正に其の必要は無くなる。
 彼女は忙しいスケデュールに都合をつけ、遥々此処まで来たことを、どうでもいいように・・。
 寧ろそんな事を考えていた康介を急(せ)かすように空港まで行きましょうと言った。



 ド・ゴール第二ターミナルから・・既にJALの機内。
「・・ねえ、賃貸マンションってうちの近くにしない?家の辺りにも幾つかそんな賃貸マンションもあるし、少し遠くなるけれど機構の鉄筋だっていいじゃない?安いし・・其れにいつまでいるのか分からないじゃない?」
 業界の人間にしては口にしそうもない・・と思うのだが。
 彼女の家は東京ではなく京都の大覚寺の近くになる。
 そうであれば引っ越しをしなくてはならない。
「・・君の家の近くと簡単に言うが、ご主人もいるということだよ?ところで、君は性格から言っても外れたスヤンダルなどはないようだね・・まあ、良いご主人だから?」
 C・A(キャビンアテンダント日航ではそう名付けているが、海外ではC・Cキャビンクルーズの方が通じやすい。)が飲食物を運んでくる。
 其の目つきからし、美鈴が女優であることはご存知のよう。
 次にこちらの目を見るだろうから。
「・・マネージャー・・」
 と送っておく。
 機内での話は続いておりマンションを彼女の家の近くにという事で、康介はそれなら其れでなんとかなるだろうと。
 食事が終わりコークを飲み始める頃。
「・・ご主人・・犬は好き?」
 美鈴は指して驚いた表情も見せず。
「犬になるの?」
 犬の姿に変身をするという意味ではない。そんな事はしたことはなくしたら・・レベルが遥かに逆戻りに。
「・・犬・・好きなのなら・・安心するのではと思ってね?」
 彼女に趣旨を送ってみた。
「・・そういう事ね。主人は人が良いから・・気にも止めないと思う」
 機内に「犬」という音(おん)が暫く宙を漂っていた。
 実際には・・犬という音ではなく・・マネージャーでも何でも良いのだが・・要は同じ役目をするもののイメージが漂っていることになるのであれば正解。
 羽田から彼女の住まいである京都まで新幹線で向かう。
 京都に住まいを構えている業界人は少なくない。康介も東京よりは京都のほうが住んでみたい所と思ったこともあるが、京都人は案外付き合いづらいとも言われる。
 市川雷蔵も京都。
 そういう点では二人の某かの時代劇好きの心境も満たされそうだ。
 



 康介の引っ越し。
 どこに住んでも良いと元から思っていただけに、さして荷物もなく大覚寺から離れた辺りにしようか嵯峨野にしようかなど考え嵯峨野にした。
 彼女の家がある大覚寺の近くに行くことになった。翌日は太秦で彼女の撮影が行われるので見に行くつもりで関係者には許可を取っておいて貰った。
 夜の七時頃彼女と示し合わせたように家を訪れるが、彼女はご主人には犬を飼うからと言っておいたそうだ。
 丁度夫婦の夕食の時間にお邪魔をする事になる。大きな玄関から声をかけると、彼女が現れる。
 彼女の指示通り、奥の座敷に通され大きなテーブルにご主人とが座っており、向かい合うように彼女の椅子が。
 康介が座ったのは二人の間の席だった。ご主人に挨拶をすると。
「・・やあ、いらっしゃい・・妻が・・なにか犬を飼うとか言い出したので・・私は犬好きですから一向に構わないが・・どんな犬かと思いまして・・?」
 この会話は少しおかしく感じられるのかもしれない。ご主人には犬の姿など見えないのだが、犬が今日やってくるという認識になっている。
 座敷には三人が座り食事を始めだした。随分昔のことだが、美鈴の実家にお呼ばれになり夕食をごちそうになった事があった。
 美鈴の手料理はその時からずっと記憶をしている。誠に美味なのだが、相手によりメニューも味付けも変わる。
 実に風流な手料理と言えるのだが、どうやら料理の何品かはご主人の口に合わせて作ったもののようだ。
 時間をかけ三人で話をしながら料理を堪能する。二時間も経った頃、ご主人と美鈴は寝室に床を取り、康介は結局其の晩は泊めて貰うことになった。
 康介は客間に床を取って貰いそこで寝ることになっている。
 布団の上の隅にある行灯だけにし部屋の灯を消した。夫婦の部屋はそれほど離れていないのだが、物音が襖が開くと声が聞こえる。
「何か、今日は眠くなり・・」
「・・私、犬の様子を見に行きますから・・ゆっくりお休み下さい」
 木目が美しい光沢の窺える廊下を着物の裾が歩いてくる。
 襖が開き彼女が後ろ手で襖を閉めると、康介の布団に寝てもいいかしら?
「・・ああ、僕は犬だから・・構わないが・・今晩は冷えるね?」
 其の言葉が終わるかどうか・・既に美鈴は康介の背中に身体を合わせながら・・。
「・・温かい・・昔と変わらないわ。そういうことって忘れないものよ?」
「・・ああ、あの下宿で狭い部屋に一つ布団に包(くる)まり身体を合わせて温めながら何とか寒い一晩が開けるまで、快適だったな?」
「貴方の背中に身体を付けていると・・本当・・暖かくてやめられないわ・・それで朝まで熟睡できるのだから・・不思議な貴方ね?」
 康介は思った。
「美鈴は既に俺の正体を知っている。真冬の寒さの中で病みつきになるのも頷ける・・俺は女性は好きではないが・・彼女のように温かさを求めるのなら・・歓迎だ」
 この京都では嘗て市川雷蔵扮する眠正四郎が大活躍をした。
 狂死郎のセリフは大方決まっている。
「俺は無実のものを斬ることはない。斬らなければ斬られるから斬るだけだ」正義の味方かと思いきや、たしかに弱いものの味方ではあるのだが、「女は抱くもの」と、一方で女を犯す事がある。
 これも相手の女が男の手で汚れているような女は、其れを見破り剣を抜いた時、女の着物や下の襦袢などだけが瞬時に切り裂かれ肌に傷を付けることはなく半裸にされた女が逃げていく。
 彼は、今で言うハーフで絶世の二枚目であることになっているから、見知った女どもは、其の顔を見れば欲情を抑えきれなくなり。
「抱いてお願い」と縋る。
 それでも、狂死郎の口癖はすがる女に。
「俺と一緒にいれば、例外なく不幸になる・・」
 それでも、女達は狂四郎を求めてやまない。
 弱者である子供や娘には笑顔も見せ助けることもあるという・・少し変わった存在でもある。
 シリーズ中「狂死郎勝負」では、老齢の勘定奉行に好かれたり・・悪と正義の差により彼の「円月殺法」の威力が発揮させられる。
 また、幕府の剣術指南役である「柳生但馬守」との真剣勝負もあるが、仕掛けに気づいた狂死郎が其の旨を但馬に告げれば、
「・・お主よく当方の一太刀をお受けなさった・・見事である・・またの機会に・・御身・・」
 というSceneも有る。
 
 
   

   
 
 さて、翌日は太秦での撮影となる。勿論時代物であるのだが、美鈴の演技をじっと見つめる康介。
 見つめられている美鈴は温かさを感じている。
 美鈴ほどになれば、ヌードシーンなど無く、これは一流の女優に言えることだが、せいぜい方から背中の上までで、十分艶を味わさせてくれる。
 物が良ければ・・即、芸術作品となる所以と言える。其の点、人類とはかけ離れている美の解釈と言える。
 


 その後は康介の嵯峨野の住まいに美鈴が寄っていくことになっている。
 美鈴には学生時代から康介の温かい身体の感触が忘れられない。
 女にも色々あるが・・美鈴は康介が人類でないことを知っている。
 そうでなければ・・温かさの気持ちよさが忘れられない訳がない。
 美鈴は家のご主人には・・。
「・・犬の散歩で少し遅れますから・・?」
 青い惑星はそう長くない寿命を終えるとしても・・其れまでは・・同じことが続くであろう・・。 


 
 

女優と相性の良さ

女優は時代物が好きで・・犬が好き。

女優と相性の良さ

人類には存在しない肌の温かさ。 病みつきになる女もいれば・・人類でしか無い女もいる。 康介の正体が犬であろうと・・そうでなかろうと・・女優には忘れることにのできない・・風変わりな身体と言えそうだ・・。

  • 小説
  • 短編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2023-01-08

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