
邦題 人類から見た宇宙と宇宙の生命体から見た宇宙の違い・・。
どうして人類は宇宙を知らずに終えるのか。
The difference between the universe as seen by humans and the universe as seen by life forms in the universe...邦題 人類から見た宇宙と宇宙の生命(体)から見た宇宙の違い・・。
昼休みの銀座で沖田洋二が会ったのは、海外で活躍していた当時の友人だった。
友人といっても女性である。当時はeuropeで共に弁護士をしていた。彼女は従来から国外で活躍していたのに対し、洋二はこの国で企業法務の代表者を勤めているが、事情により彼女と合流する事になった。
当時の想い出は尽きないが、美嬢夕霧は洋二の帰国後については知らない。暫く連絡が途絶えていた。
「どうですか?ご機嫌は?」
「いや、詰まらない案件で法廷に出て来ただけ。近頃の裁判所は随分のんびりやっているから、原告として言いたい事を言ってきた。
被告は若い女性でね。この辺で勘弁してやろうと思い後は相手次第」
「交通事故なの?過失割合は?」
「9対1・・其れで手をうとうと思う。訴訟に変われば立証が必要になる、10としたってたかが十万円ほどの違いだからね?実際には先方は嘘をついているから自白させる手もあるがスマートではない。
昔に比べるとこの国の弁護士や判事もレベルが低くなってね?最高裁の判事でさえ、案件によっては、判決文の内容が矛盾しているし、今日のニュース記事によれば、国を相手取っての案件で地裁の判事が急遽その相手方つまり政府のご機嫌取りで代理人になったとか・・?」
「まあ、いいんじゃな~い、どうせあなた・・お金儲けでやっているんじゃないんだから・・図星でしょう?」
「ああ、その通り暇潰しだよ。ところで、君はこの国で何を?」
学生時代に同期だった二人はツーカーの仲。彼女の性格も良く知っているが、其れだけに洋二は気になる事がある。
彼女は優秀な頭脳の持ち主というだけでなく、宇宙の文明とコンタクトが取れるという存在。
彼女が言うには、宇宙の文明からすれば人類科学などは無用の長物だが、人類の核兵器などが青い惑星で使用されれば被害は相当なものになる・・どころか、青い惑星の存続すら危うくなる・・最期は打ち上げ花火のように奇麗かもね・・。
「話もきみにかかれば美し過ぎる表現に・・」
「でも、宇宙にまでは影響無いわ。ただ、何事も結果が出るまで間違っていることに気が付かないのが人類のレベル。USAが崇拝に値すると勘違いする諸国には何を言おうと理解はできないでしょう?原始的な科学が青い惑星では最先端科学だとされ営利目的にも利用される。宇宙の文明・生命(体)には先が見えているから、一切関与せず近づこうともしない。それでも多少は気にしてあげている・・」
確かにUSA程自惚れが強く偏った自由主義思想の持ち主はいないのだろう。
この国には近い将来大きな自然災害が発生するようだが、地震国だけに仕方がない。
宇宙の文明は此の惑星にはノータッチで聊かの興味も無い筈だが・・それでも・・彼女との交信から彼女の予言どおりに幾つかの現象が発生する事は認識しているようでもある。
弁護士は勿論商売人であり其の術(すべ)は生活の糧としてしか使用できず、それ以外考えようともしない。
まあ、それだけ余裕がないとも言えるのだが、引退をした極初期の認知症患者でもあったバイデンなど其の代表的な例だろう。
何れの点からみても、人類が退化しているという事は間違いがない事実。使用する言葉の変遷からも其れが分かる。
これはこの国に限らず全世界に共通している事で且つての難儀語は使用されていないだろう。
それは兎も角・・こうして彼女の話している表情や容姿を見ているだけで・・楽しくなる。
europe当時も今もそれは変わらない。やはり文明と交渉ができるばかりか、他に追随させないほどの美女・・。
洋二も次第に年齢を経るに連れ彼女が可愛らしいと思うようになり、彼女は例えこの惑星が消滅しても、きっと文明に招かれるだろうと思う。
昔の二人そのままの友人ではあるが。
横浜でよく遊んだ記憶が蘇って来る。当時はまだ湘南の二人だった。
葉山から横浜辺りまでが二人が戯れるエリアだった。
其れでは、と、洋二と彼女は学生時代一緒だったキャンパスに。
学生の姿は少ないようでも昔とそれ程変わりはない。学食に生協・図書館や講義を受けた教室や、卒論を一緒に書いた空き教室などを巡るうちに、一時(いっとき)其の頃の二人に・・。
芝の上に寝転がり天空を眺むれば、あの当時と同じ様に太陽が次第に傾き始め茜色の光が校舎の壁を舐めるように落ちていく。
まだ残って営業している喫茶店を覗いてみた。
アンティークな時計が丹念に二本の針を動かしている。
あの頃なら家に気兼ねをしたりし、門限が近付くのを、其れで知ったりしたのだが・・。
しかし、今はそうではなく時計の針は二人に自由な時間がどのくらいあるのかを教えてくれている・・それ・・案外お節介と言えそうだ。
今の二人には、何をしても自由・・。彼女が針を止めてしまえば・・二人は思い出に浸れるのだが・・。
とはいっても、至極古典的な二人に取り、頭脳が互いに呼応するだけで・・ゆったりとした時空の流れ・・。
「一体、今・・何時なのかしら?」
「さあ・・時計に聞いても答えられないところが昔と違う二人・・とでも・・。まあ、僕の皺だらけの手でも握ってみて?脈や鼓動は聞こえる?君と同じ鼓動に合わせてみる。何か君の気持ちが良く分かる。まるで・・禁じられた遊び?・・」
そう言いながら二人は二人だけの時間を過ごす事が出来た・・。
彼女の時計から時報が聞こえた。
「何?其の時報って?」
「どうってこと無いわ?違う世界まで、もう少しで届くという・・」
二人には、急に動き出した時計の針に合わせ、おかしな音のようなものが聞こえるような気が・・。
「え?何か落ちたって?」
「此の楽園」
「此の国ということ?其れとも・・?」
「あら?案外、貴方気にし過ぎ・・?」
「いや、そうでもないんだ最近。いろいろなことに関心が無くなるに連れ美しい芸術だけにしか興味が湧かなくなってね?TVもニュースも見なくなったが、気に入った昔の映画をよく見るようになった。そう言えば、僕は卒論書いて無かったような気がする」
「そんな事ないわよ。一緒に書いたんじゃない?・・ああ、そう・・そういうことね?其の卒論ではなく・・新しいもの?」
「そう、そこで聞きたいんだが、君は文明の・・巨大な球体惑星だっけ?そこに招かれるとして、僕が・・まさか一緒にとは・・いかないよね?」
「さあ、どうかしら?頭の中も心もクリアーにすれば、卒論は必要ないわよ。でなければ、まるでお葬式じゃない?新天地に招かれるにはそんなもの何もいらないわ・・」
「一つ確かなことは、僕は死はどうでも良いと思う。この惑星に残ればそうなることになるが、別に不足とも感じないのだが?」
「・・え?うん、まあ、球体とそこまで乗せていってくれる母船を見せてあげましょう・・」
そう言うと、彼女は夕暮れの空の一点を見つめた。彼女の名前は夕霧だが・・。
「そうか・・まさに君のお得意の時間だね?」
夕靄(もや)は霧とも言えそうで・・夕靄・・はあ?それ自体・・巨大な船だったの・・?。
その全体など見ることはできないくらい、おそらく最低でも・・太平洋程度はありそうな気がした。
「何れは、あの船が迎えに来・・」
「何か、ノアの箱舟のよう?」
「・・遥か三百五十億(光)年先にある球体まで行ける手軽な乗り物よ?」
「人類は光速を超えられないから、最新式の望遠鏡でも宇宙空間の138億年先までしか見ることができないだったかね?其れを超えて行くわけ?広大な宇宙空間に球体か?」
「・・ええ、それでは、いよいよ、其の球体を・・事前に見せて貰いましょう?見えた?笑・・光も通さないから人類には永久に見ることができないのよ?でも・・球体には、この惑星のようなマグマや地層に水も酸素もないし二酸化炭素や炭素自体も無い創り出した球体で、だから地震・火山・津波・台風などの自然災害は全く起き得ない。宇宙空間にはその他にも様々な引力・事象間・引力・重力・圧力の空間が存在しているし、其れに隕石や更には惑星の衝突などもあるけれど、球体を覆うように・・弾力性があり、且つ強度が十分のバリアーが周囲を守ってくれている。しかも光は通さず外部からは感知できない構造になっている。でも。同じレベルの文明同士なら安全だから行き来は行われる。各母船が出入りするときには何も支障がない。・・大きいでしょう?」
「何となく見えてきた。そう言えば人類は太陽系の中でも衛星(月)や火星までしか行けないが、衛星には大量の炭素があるんだろ?元素記号はダイアモンドと同じ「C」だね。おそらく・・人類の寿命は100年と言ったのがホーキングだが、仮に太陽が消滅するのが50億年で、実際に巨大化しこの惑星を飲み込むと・・、この惑星の寿命はせいぜい1億年も無いだろうね?この惑星の構造は主に金属と岩だとすれば爆発することはないが消滅をする。人類の能力ではまだロケット(燃料)のレベルだからせいぜい太陽系内程度にしか行くことができず、移住はまず無理だろう。其れに光速を超えることができない。ニュートリノでは役に立たない。それでは宇宙空間で移動はできない。まだ、「宇宙人」などと、人を付けているし、「UFO~未確認飛行物体」や未確認現象などとNASAでは名付けているが、どれもおかしい。宇宙に「人に似たモノ」がいたとしてもこの惑星といくらも変わりがないレベルか其れ以下の微生物や小動物程度。「飛行」も「航行」でもなく言うなら「移動」だけにしたほうが良いだろうね」
「其れでは、いよいよ・・其の百五十億年先まで行く方法を説明するわね。ロケットでは光速すら超えることはできない。単純に考えてみれば分かり易い。光を追いかけても追いつく筈はないのが人類の科学。追いつくと考えたら燃料・素材・形状・抵抗・其の他の問題が登場する。其れでは限界がある。空間には歪みやすい性格があるから、歪ませて突き抜ける方法。更に、人類は四次元という言葉をつくり、時間を変化させることができると言われているけれど、皆三次元でも時間を変化させる事が可能・・人類は無理でも文明では其れが可能。其の具体的なやり方までは説明しても理解ができないから省略するわね。基本は「空間」「時間」「光」を自在に応用できる。更に、利用できるものが宇宙空間には存在する。其の一つに「ブラックホール」等があり、光も吸い込まれると言われているけれど、この惑星で最先端の電子望遠鏡が捉えたと言っているのは必ずしも現実の宇宙空間とはことなるの。其れはそれとし、ホールは一番近くとして約5億キロメートル離れた「M78銀河」の中心にある、直径400億キロメートルの天体だとされているが、光を吸い込むのであれば輪郭しか撮影・目視できないことになるわね。ところが、文明の母船などが移動するのにこのホールの力を利用している。ホールだけではなく他にもいろいろな利用可能なものが空間には存在する訳ね。太陽65億個分の質量を怪物などと評した人類もいるが、怪物でもなんでもなく単なる、エネルギーの集積されたものとして考え、ホールの中を突き抜ければ想像以上の速度が期待できる。ただ、母船の素材が何かにより其れが可能になるのね。潰されない素材と進入方法(コース)により、其れが利用されるの。此処で既に人類の限界がはっきりした訳ね。素材と移動方法、更にホールであれば進行のコースとなり、他のものであればまた全く異なる移動が必要になるけれど、理屈はほぼ同じで輪を描きながら・或いは渦巻状に・更に慣れてくれば直進も可能になるけれど、此処で、大事なことは車の運転ではないから、「積算能力」というものが重要になり、其れは生命体にはかなり難しい事になる。其処で、進んでいる生命(体)の住民も考えた末に創造したのが、彼ら以上の能力を持った、この惑星で言う「AI」・・実際には「第三の彼=彼らの頭脳を集約して発展させたモノ」がいなければ積算は難しい。人類のスーパーコンピューターなどの「単純な高速計算機」を頭に描かないほうが分かり易いの。実は・・彼等には「言語」「数字」というモノはない。戻るけれど・・人類は人類より優れたAIを作れば殺害されると考えたようでも、AIは計算機であり、「人類の知識を集約し高速計算を擁して他の現象を発生させている」のに過ぎず。やはり。元は、人類の知識であるから・・ただ、知識の計算から感情を持たせれば・・それなりになりかねない・・。
此処で、一つ大事なことが出てくる。実は、人類と進んだ文明の住民との大きな違いは、人類の身近なところで見られるのね。人類のようなレベルが低い生命体の体の構造を考えてみれば、まだ、四足動物が二足に進化した程度だと思って?おそらく、これは進化そのものの最初から運命が決まっていたものと思われ、そうでなくても、未だ人類は身体重視の進化を遂げたに過ぎない。ところが、文明の住民は遥かに優れた頭脳を優先して進化を遂げている。
此処で、大きく二つの生命(体)の違いが「頭脳・異なる創造頭脳」ということになるのね。一言で言えば、体ばかりで頭脳の部分の占める割合が少ないのが人類で、そうでなく身体は発達していなくても、頭脳が遥かに優れている生命(体)との違いが大いに「AI」と「異なる頭脳を更に集約させた創造頭脳」とに分かれた事に関係をしているの。其れでは、更にどういう行動で其れが分かるのか?で、残念ですが、過去行われてきた無数の争い・其れに昨今では世界中が騒いでいる争い。此処で既に違いが見られるの。例えば、隣同士の争いは何も今に始まった訳ではなく、其れ以前に同じ組み合わせで争い、右隣の国とも争っている。つまり、折角ですが応援している国は想像以上に争いを好んできた事を歴史が告げている。其れと、この争いが仮に終結したとしても、其れでは世界中が一切争いを起こさなくなるのかは絶対にあり得ない。まだまだこれからも争いは続いていくし、其れを嫌っているのが現実である一方、また起こしたくなるのも現実だと言えます。其れがどんなところに現れているのかですが、身体ばかり発達して進化した動物と言っても良いのかも知れませんが、体育競技を好む。サッカーも其れです。サッカーは単なる体操にすぎない。それなのに興奮しすぎてしまう。其の反応は人類でも様々ですが、現実に暴動に至ったりしている。これなど、全く無秩序の現れであり、人類が好み特に現代の世代はゲームに凝り過ぎるから、ゲーム感覚から感情移入に至ると、攻撃的になってしまう。ゲーム・投機・競技の一部などは同じ理屈で人類を狂わしてしまう元なのです。もっと言えば、実は宗教も同じなのです。これら以外にもあります。ある人類はこちらが良いと評価をするが、他の人類はいや、こちらのほうが良いとなる。だから、ノーベル賞のようなものやグランプリのようなもので決着をつけようとしたのです。となれば、こういった賞の類も価値のほどは人類の評価が分かれた方が自然だと言える。体操競技・ギャンブルで負けた・株で負けた・カジノを作り儲けよう・その他も同じことで、人類を感情移入に運びすぎてしまう事になる。かと言い、此等をやめれば、また暴動が起きる。大統領選で罵り合う。統一教会に凝る。創価学会・新興宗教入信・その他宗教戦争に凝る。選挙で興奮し折角当選したにも関わらず、汚職をするものが多数出てくる。世界中で、自由主義・共産主義・社会主義・その他・「そのどれも・・広い意味では皆民主主義である~専制主義などとは異なるが」がひしめき合うのは仕方がないのですが、どうしても、一つに纏めたくなるのが人類の感情移入。こんなことは関わってはいけないことで、「例えば、共産主義国はそれで成立しているのだから、他国が内政干渉をしてはいけない」。そんな事をしなくても、其の国の中で不満が出たりするのですから其の国の国民に任せておくべき。さて、そうしてみると、人類が感情移入し過ぎてしまう事が進化したのでは無く退化したとも言えるわけです。或いは、其れ以上に進化をせず止まった状態から抜け出せない。此処まで言えば分かってきたでしょう。更に男女の行為も進化を遅くしているのですが、これも身体の構造を変えようがなく、四足動物から変わっていない」
「分かった。もう人類については其のあたりでやめておこう。私たちは何とか宇宙空間の移動に至ることができる。それで終わりにしよう。キリがない。生命体の違いが今の争いだけでなく、様々な感情移入として未来永劫行われていくことは間違いはない。ちょっと待って?其れでは文明の住民は感情移入をしない?」
「そうですね。感情ではなく、「感性」これに帰ることができれば大きく変わってくるでしょう。人類でも「芸術」というモノがあるでしょう・・「音楽」「小説」「絵画」など・・ただ・・これらが、特別の能力を持つ人に限られると考えたら・・人類の多くが自らが容易く係われる体育を好むのは自然とも言える・・」
二人は、法律の専門家であるのにも関わらず、別の世界で幸せになることを決めた。
近いうち・・母船が迎えに来る。二人だけを乗せ、遥かな彼方に移動するだろう・・。
「のどかな春の日を鳴き尽くし、鳴きあかし、また鳴き暮らさなければ気が済まんと見える。その上どこまでも登って行く、いつまでも登って行く。雲雀はきっと雲の中で死ぬに相違ない。登り詰めた揚句は流れて雲に入って漂うているうちに形は消えてなくなって、ただ声だけが空の裡に残るのかもしれない。夏目漱石」
「すると、一生懸命にのぼった甲斐があって、さっきまで自分がいた血の池は、今ではもう暗の底にいつの間にかかくれて居ります。それからあのぼんやり光っている恐しい針の山も、足の下になってしまいました。この分でのぼって行けば、地獄からぬけ出すのも、存外わけがないかも知れません。陀多は両手を蜘蛛の糸にからみながら、ここへ来てから何年にも出した事のない声で、「しめた。しめた。」と笑いました。ところがふと気がつきますと、蜘蛛の糸の下の方には、数限かずかぎりもない罪人たちが、自分ののぼった後をつけて、まるで蟻ありの行列のように、やはり上へ上へ一心によじのぼって来るではございませんか。陀多はこれを見ると、驚いたのと恐しいのとで、しばらくはただ、莫迦ばかのように大きな口を開あいたまま、眼ばかり動かして居りました。自分一人でさえ断きれそうな、この細い蜘蛛の糸が、どうしてあれだけの人数にんずの重みに堪える事が出来ましょう。もし万一途中で断きれたと致しましたら、折角ここへまでのぼって来たこの肝腎かんじんな自分までも、元の地獄へ逆落さかおとしに落ちてしまわなければなりません。そんな事があったら、大変でございます。が、そう云う中にも、罪人たちは何百となく何千となく、まっ暗な血の池の底から、うようよと這はい上って、細く光っている蜘蛛の糸を、一列になりながら、せっせとのぼって参ります。今の中にどうかしなければ、糸はまん中から二つに断れて、落ちてしまうのに違いありません。
そこで陀多は大きな声を出して、「こら、罪人ども。この蜘蛛の糸は己おれのものだぞ。お前たちは一体誰に尋きいて、のぼって来た。下りろ。下りろ。」と喚わめきました。
その途端でございます。今まで何ともなかった蜘蛛の糸が、急に陀多のぶら下っている所から、ぷつりと音を立てて断きれました。ですから、陀多もたまりません。あっと云う間まもなく風を切って、独楽こまのようにくるくるまわりながら、見る見る中に暗の底へ、まっさかさまに落ちてしまいました。
後にはただ極楽の蜘蛛の糸が、きらきらと細く光りながら、月も星もない空の中途に、短く垂れているばかりでございます。
芥川龍之介。蜘蛛の糸より人類が災いを呼び宇宙を移動できない理由。」
「これ以上の喜びなどないと思えたのは早計で、其れどころか二人の間にはしっかりした愛情が、時空間を越え存在し、後には申し訳程度の古時計の音なのかそれでさえも慌てながら追いかけ過ぎて、ゼンマイがきれそうだった・・。europe123」
「by europe123」
<iframe width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/W-6XvcV-AZ0" title="YouTube video player" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture" allowfullscreen></iframe></span>
邦題 人類から見た宇宙と宇宙の生命体から見た宇宙の違い・・。
非常に長い、実に夫もな二つの生命体の違い。