自選短歌 2022年11月
路地裏へいざなうような月を見て猿から人になったのだった
本物の花に混じれば間違いと言われるけれど枯れない造花
何事も想定内というていで大きな岩は転がってくる
掌に隠すコインが消えること予感していてだけど驚く
逃げられぬようにするなら腱を切るぷちりぷちりと噛む茎わかめ
縁談をぬるりぬるりとよけながら黒い魚は沼になじんだ
さようならもう寿命です逝きますと夢に出てきた何かの部品
自選短歌 2022年11月
路地裏へいざなうような月を見て猿から人になったのだった
本物の花に混じれば間違いと言われるけれど枯れない造花
何事も想定内というていで大きな岩は転がってくる
掌に隠すコインが消えること予感していてだけど驚く
逃げられぬようにするなら腱を切るぷちりぷちりと噛む茎わかめ
縁談をぬるりぬるりとよけながら黒い魚は沼になじんだ
さようならもう寿命です逝きますと夢に出てきた何かの部品
自選短歌 2022年11月