目を伏せて何かを願うように

黒い服を纏った姿

誰かの欷泣が聞こえる


なぜここにいる?


手には白い百合の花

今でも残るぬくもり


大事なことを忘れてる

大事なことを伝えてない

「 」

わからない、わからないよ


・・・・・


目を伏せて何かを願うように

黒い服を纏った姿

誰かの欷泣が聞こえる


なんでここにいるの?


差出す白い百合の花

酷く冷たくなった頬


大事なことを思い出して

大事なことを言わなきゃ


「ずっと」


息が詰まる

声が出ない

息を吐いて

声が零れる


伝え忘れたこと

遺してくれた温もりと共に

「私はあなたを愛しています」

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2022-12-02

Copyrighted
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