苦道 その2

あれから2年の月日が流れた

おばあちゃんの家を訪れた

周辺はやっぱり田んぼだらけ

景色はさして変わらない

母といつかのコンビニを訪れた

行きは母の車に乗ってきた

ヤンキーはさすがにいなかった

店内に入る私と母

店員は母と知り合いらしい

母が何を食べたいか聞いてきた

レジ横のパンが食べたいが2種類の味で迷った

金額は同じである

母は「店員にお金渡すから決めたらその人に伝えなさい」、と言った

先に母は帰って行った

私はパンを決めてレジに向かう

「これください。」

ここで気づいた レジに立つ店員は知らない男性だ

「150円になります。」

母の知り合いの店員は見当たらない

どうしていいか分からなかった

私はおずおずと小銭を出した

帰りはいつかの田んぼ道

母に何て言おうかで考えてばかりの田んぼ道

買ったパンが苦い思いをかき消してほしい

苦道 その2

苦道 その2

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2022-11-11

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