究極美
むくどり。ぼくらの眠りを妨げるみたいに、鳴いて。天使さま、だと思っていた、あのこが堕ちた、秋と冬のあいだの、冷え冷えとした月の夜に、好きだったひとがキッチンカーで買ったキャラメルクリームのクレープを頬張りながら、きょうはじぶんを甘やかす日、と宣言したときの、なんも感じない感じ。(いまはもう、好きなのはきみじゃないんだ)
へやでまっている、あのひと。
ぼくのベッドは、ちょっとせまいけれど、だいじょうぶ。
いつか、ぼくらは、ひとつになる。肉体から精神。たましいまで。個体の連結、ではなく、かさなりあい、とけあい、そのまま、ひとつの個体、ぼくがあのひとになり、あのひとがぼくとなって。それで。
永遠。
究極美