擬人化
現在で大体49%だそうです
そこは荒廃した大地・・・一人の男が大群を前にして膝をついていた。
マイ〇ンバーカード
「はぁ・・・、はぁ・・・、くそっ・・・手強い!」
男は政府からの刺客である。
その任務は国民すべてに己の持つカードを登録させることであった。
だがしかし、国民も一枚岩ではない。
あらゆる考えや立場が彼の力をことごとくねじ伏せていた。
国民たち
「めんどくさ~~~い。
時間がな~~~い。」
マイ〇ンバーカード
「役所に行こうとした者もいるはずだ!
なぜ登録されていない!」
国民たち
「パスワード覚えてな~~~い。
行く気なくなった~~~。」
マイ〇ンバーカード
「再設定すれば・・・いや、問題はもっと根幹にあるのか!?
どうすればいい。このままでは・・・。」
じりじりと迫る国民たちの負の魂の濁流。
彼はなすすべなく飲まれそうになった。
その時だった。
「この程度であきらめんな!」
マイ〇ンバーカード
「お・・・お前は!?」
免許証
「間一髪ってか?
しかし、お前ともあろうものがなさけねえな!」
マイ〇ンバーカード
「免許証!来てくれたのか!!」
保険証
「傷は大丈夫?ここからは安心して。
絶対に私があなたを守るから!」
マイ〇ンバーカード
「保険証まで!!」
マイナポイント
「ご主人!援護はまかせろっぴー!!」
地域振興券
「俺にだって・・・何かできることがあるはずだ!!」
政府
「舞台は整えた。あとはやれるな?」
マイ〇ンバーカード
「すまないみんな・・・。
車検証!保険証!やるぞ!!」
保険証
「ええ!あれね!」
車検証
「しっかり決めてくれよ?」
三名
「うおおおおおおおおお!!」
” 一 体 化 ”
国民たち
「ぐああああああああ!!
かっ、かさばらな~~~い。
手続きの手間が減る~~~。」
国民たちの負の魂が浄化されていく。
ようやくここら一帯の国民に登録してもらうことができた。
マイ〇ンバーカード
「終わった・・・のか?」
車検証
「いや、まだだ!後ろを見ろ!」
国民一部年配者
「あたらしいものが苦手でねぇ~。」
国民一部若者
「ニュース見ません!よく分からない封筒は見ないままほこりを被っています!」
国民一部ミニマリスト
「スマホもテレビもパソコンも封筒もポストも全部捨てました!」
保険証
「そ・・・そんな・・・。」
マイナポイント
「こんなの無理だっぴー!」
地域振興券
「なんてことだ・・・、我々は無力でしかないのか!?」
マイ〇ンバーカード
「皆・・・登録と配布が不可能と感じたものは無理せずにここを離れるんだ。
これは嫌味でも何でもない。強大な力に畏怖するのは当然のこと。
けれども・・・俺には使命がある。
よしんば中道にして倒れようとも諦めるわけにはいかないんだ!」
政府
「ふっ・・・。」
車検証
「さっきとは打って変わって強気じゃねーか?
それに俺は帰る気はねーぞ?」
保険証
「私はあなたを支えるために来たんだもの。」
マイナポイント
「やる気満々だっぴー!!」
地域振興券
「この身が滅びるまで尽くさせて頂きます。」
マイ〇ンバーカード
「みんな・・・すまない。
行くぞ!!」
国内のカード普及率を上げるため、彼らの戦いはこれからも続く。
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