短歌練習作品集n番目
誕生日彼女が纏った香水を本に一振り枕の下へ
サイレンが嫌にうるさく響いてる 七月八日やけに静かで
火事の様な綺麗な花火4K 音は何秒遅れて届く
献花沿うガードレールに降る真夏 空いた口を蹴る脚なく眺む
雨上がり闇夜凪ぐ夏千鳥足記憶に残らぬ私にあっぱれ
手持ち花火で線を引き こちら側には君の声以外来ないで
前誰が使っていたかわからない電子レンジであっためライス
7年の恋が終わりて考える事もなくなり澄んだ耳鳴り
暗闇にしなる身体をどこまでも探しても見当たら無い最愛
失恋の熱にほうけてしまいます シャワー適温40℃まで
泣き思い馳せ尽きぬ恋 朝方には眠くなる身体は薄情
ジンジャーエールの味を忘れるほどの旅がしたい幸せな秋前
寂しさの中にあなたを見たんです 忘れてしまう夜食貪る
何で私は首が長く無いの? 何でキリンは首が長いの?おしゃれ
三年も履いたスリッパを捨てるから ちょっとケーキを買いにコンビニ
換気扇の下タバコを吸った時 大人になった気がした気がしたの
何遍も聞こえた歌詞を積み上げて やっと完成あら素敵な詩
映画を観た薄暗い部屋夏でした秋なんですが冷房の乾き
あなたよりあなたよりあなたよりあなたよりあなたよりあなたが
君の胸の傷を舐める何年も ついたあの日と違う塩味
短歌練習作品集n番目