桜が舞う前に
心の水面の揺らめきが、あたしに彼女の息づかいを思い出させる。急いたココロでpeaceを吸う、というより、肺に彼女を取り込むことにする。どこかで彼女もこれを吸っている。待つことには、慣れている。あたしは爪がよわい。柔らかくてすぐに割れる。待っている時間に、爪が割れると、すごく心細くなる。早く来て!という気持ちと、信じる、姿勢が拮抗する。彼女の文章を取り込んで、愛について考える。わたしの愛は何だろう。破壊してしまうものか、滑らかなマーブルのようなものか、わからない。できれば、白鳥が舞い降りるような綺麗な泉であってほしい……待ってる。桜が舞う前に来てね。
桜が舞う前に