不安

また明日、と笑ってくれても
今生の別れのように手を振って
まなざしが何もない壁にとけていく

また明日会えるとしても
あかりを消してねがうのは
この静かな暗闇がまた晴れること

今日言えなかったことばが
明日言えるとは思えずに
薄い後悔が重なって
わたしのまぶたは重くなり

また明日、をあと何回繰り返すことができるのか
数えてしまったら
もう二度と会えない気がして
眠る

不安

不安

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2022-09-27

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