ひかりになる

谷崎あめ子

振り返るごとに記憶が歪んでいくのがわかるから、
走り続けなくてはならない。
わたしたちはいつも消えていく過程の中にあって、
本能として、
いつかひかりになることを夢見させられている。

さようならを引き伸ばしたいというのは、わがままですか。ひかりになるくらいなら、毒になりたかった。でも結局は、それも同じ。わたしの胸の中で、すでにあなたは毒になって、痛みになって、記憶になって、薄れていっているというのだから。

今日は曇天だから、
きっと天の川は見えないよ。

ひかりになる

ひかりになる

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2022-09-25

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