秋、うら若き季節の円舞
眞夏の陽盛りに斃れた 真摯な若者たちが重なって、
死際の声を間延びさせるように そが翳を歌と曳いている、
頭上には重たい秋が蔽い被さる、柔くなった陽、
澄明に硬化された骸は 責めるように射しこまれている、
頭上には重たい秋が蔽い被さる、柔くなった陽、
硬質な陰翳とし侍らされた、死者等の生の迷路を明瞭にする、
真夏の陽盛りに斃れた 真摯な若者たちが重なって、
すでに往って了った季節の命 はや投槍にズタ袋へ抛られた、
すでに往って了った季節の命 はや投槍にズタ袋へ抛られた、
頭上には重たい秋が蔽い被さる、柔くなった陽が、
凝固した追憶を熔かし、僕はそれ言葉という硝子細工に嵌めもする、
澄明に硬化された骸は 責めるように射しこまれている、
それ後ろめたさと後ろ髪引かれる弱さ、曰く秋に映える橙の罪だ、
頭上には重たい秋が蔽い被さる──向こう側は何時でも無辜らしい。
秋、うら若き季節の円舞