作品の中で生きられたら

誰にも見られない海の底で
苦悩しながら踊ってる
作り笑いを浮かべて踊ってる

僕は未だに子供を続けてしまって
駄々をこねるように銃を撃った

太陽の下で生きたい願望と
羞恥心とがせめぎ合い

ゆらゆら揺れる
ゆらゆら揺れる

勝手な思想振りかざして
誰かが海底見下ろした
捏ち上げられた解釈が僕を虐げて
想像上の石を投げ落とした

また僕は躊躇うけど
動画撮って手から離した
だって別にいいじゃないか
僕はなりたい僕のまま
踊ろう 踊ろうよ
猫の拍手も猿の恫喝も
鹿威しの音で打ち消そうよ
達磨さんが転んだ!

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現代の銃撃戦は目に見えない
誰かを助けた銃が一秒後に誰かを殺すから
迂闊に自分を表現できないね
いくつもの国を抜けた透明な銃弾が
首脳を怒らせて第三次世界大戦
世界はキューバ危機の様相で
それでもみんな何かを創るんだ
広大な海に一石を投じたら
降ってきた礫も見えないふり
痛まないふり
だって国は住人十色だから
優しい雨に濡れていたいけど叶わない

僕たちは作品の中で生きていないから

理想は乖離する幻想のまま
描いているのは幻想のまま
夜に浮かんだサダクビア
軛にさようならって手を振って
ひとり闇の中でペンを執るね

作品の中で生きられたら

作品の中で生きられたら

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2022-09-18

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