地球が生まれた日
地球が生まれた日
宇宙にはまだ何もなく、ただただ塊がゆらゆらと揺れながらさまよっていた。
とある星の食卓の風景。
台所ではお母さんが食事を作っていた。
「お母さん、今日の晩御飯はなぁに?」
「ほうれん草と豚肉の炒め物よ」
少年は聞くだけ聞いて自分の部屋に戻ってしまった。
テーブルの上にあるお気に入りのビー玉を眺めている。
ただのビー玉ではない、そこにはひとつの星があって、そこには小さなねずみが住んでいる。
とても青くすんでいて、のどかな場所だ。
少年は見るだけでなく、この星に行きたいと思うようになった。
ある日台所に行くと不思議な色を放つバナナがあった。
少年がビー玉を見つけた時も同じように不思議な色を放っていた。
迷わず手に取り食べると、体がふわっと軽くなって、窓から外へと飛んでいった。
どんどん空高く飛んで、飛んで、ビー玉を眺めていた景色がそこにはあった。
地球が生まれた日