諦秋
もう純粋じゃなくなっちゃったんだよ
あの頃にはもう戻れない
何を書いても満足しない。
満足をする為に感じる不都合と不満に満足するその心がもう死んでいる。
私は何度も死んだけど
今度こそ本当に死んでしまったのではないかと思う。
もう物書きとして純粋になれなくて評論家になってしまったのかもしれない。
もう僕のなりたかったものにはなれないのかもしれない。
想像×創造という物語で戦えなくなっちゃったのかもしれない。
もう、期限がとっくに切れてたんだ。
もう、期限がとっくになくなっていたんだ。
もう過ぎてしまった。
もう物書きになれないのだ。
分からない。
多分、僕はもうそれではなくなってしまった気がするのだ。
それまで自分はそれだと思い込んでいて、けれどある時自分がそれではないという寂しさに似た突き放されたような孤独や疎外感を覚えるのだ。
仲間になった覚えはさらさらなかった、ただその環の中のテリトリーという者に足を突っ込んでいるような感覚だった。
でも違った。
僕は元から彼らではなかった。
そのテリトリーには“彼ら”というラインがあって、皆それを他人に求めているわけではないのだ。けれどそれがラインなので“彼ら”と同じ空間に居れなくなる。
嗚呼、ダメなところばかり脳裏に過る。
続けられないんだ。
今の自分じゃ。
連載しようにもできなかった。
自分の納得いくようなものが更新できるわけでもない。
でも結局やるしかないのだ。
そう言う現実なのだ。
一回途切れてしまえば、また再開しようにも再開できないのだ。
できない。
できないのだ。
一回でも失敗してしまえばその自分がデフォルトになってしまうのだ。
別々に切り離されているわけじゃなく過去の延長線上で、今が続いているのだ。だから過去に途切れてしまった線がまた復活する可能性は低い。
低いだけじゃない、半端なく難しいのだ。
ため息しか出ない。
開き直るしかもう方法がないから、またそれをする為には時間が必要だった。
諦秋