亡霊の日

日付のうちに剥がれ落ちる
壁掛けの(カレンダー)、葉のうらがわで、誰かがわらっている
黄金色の夕日のなかにほほえみを返す
(わたしによく似た)横顔

かくて秘密は、忘却とともに果たされた…
積み木の家に入らないからだが腐っていくのに永遠を信じ続けていた
うつろな眼窩をぬけて面影だけが還っていくのを、しあわせだ。と言った。

涸れたくちびるに蛆が口付けてどこも寒くはなかったね
あたたかい伽藍にのこされた盲目の番人を(わたし)と呼んで、とおく、夢の扉の外に佇む、雨後だった。

亡霊の日

亡霊の日

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2022-07-11

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