短歌練習帳3
雷に猫と瞬きアスファルト雨が滲みない土にいるクイナ
夏の朝だんだん明るくなっていく 春と同じ目覚ましの時間
祖父病室に貰ったコーラ残し何度も聞いた話のおわり
火曜の1週間後の月曜日 「キリ良く明日返すねジャンプ」
あなたが私にくれたもの まみむめものようなクリスマスイブイブ
「今日はカレーがいい!」料理担当のロボティッシュ箱の靴を履く
酔いどれが脱いだポッケにラブレター愛の行先洗濯中 (共作)
“
パーティーの出来栄え暁が答え ラーメンと吐瀉物ロマンティック
街の汚れを照らすなよ暁パーティーの後の真顔の帰路
雨よ降れ暁を止めろ我々が夜型人類飲み込め雨
暁に霞むネオン 悪ガキのサングラスの奥のくまさん眠い
良かった今日も暁青くて落日の赤なら自殺してたわ
でぇしどぅしと我が太ももを叩くぼく 悪でなくとも愛せど痛い
歌の一粒一粒纏落とす雨粒五月雨枯れたら夏
遅刻路は眠気が晴れた後の街 二限数学跨いで美術
もしかしてちょっといいことでもあった?就活辞めたニートスーツピース
古着屋でスーパースターな服を普段使いの服で隠して置く
ゴミだとは分かっているの でもカンを退かしたあとは何置けばいい?
囲炉裏を挟む浴衣の彼女と塩味鮎の丸焼き(うんこ入り)
死に顔を幸せな顔にする装置 Bluetoothで写真を送る
冷やっこ食べてシャワーを浴びた後バーバーポール二個ある店へ
木魚はなく 参列が続く限り おりこうさんの飴玉コロン
夕飯はそうめんパーティーしちゃおうよ 梅雨の夜は昼より明るいし
ミニマリストを目指すのさ欲深きキャリーバックの上に生える本
6月23日の12時を 告げるアラームの側に行きたり
そこまで見るのはあなたが初めてよ 装丁を剥ぐスピンはたらり
電気電気ウナギの夢を見たあなた 残念今日も眠ったままかも
ある四月高くて人の居ない神社歩いて向かいセックスをしたらしい
短歌練習帳3