初心者短歌2

割れたガラス片掃くほうき割れてもキラキラ綺麗な音

真向かいのコップはまだ片さないで もう少しだけ余韻と未練を

夜の闇にかけるミルクも砂糖も無い ただ眠らない僕がいるだけ

アイラブユーをどう訳すのか僕には関係ないそのまま英語のまま

目の端の髪が赤く染まる夕暮れ振り返るのが少し怖い

焼き鳥とその他の自分を許すため明日の明日は休肝日

毎晩赤ちゃんの声が聞こえるお隣の隣は事故物件

嘘を吐く息は白く  サーモグラフィーでは君は赤

当たって砕けろという彼女の唇は震えている寒さ

餅を焼く青い炎と雪を北海道から持ってきてくれ風

咳が蝶々の風に乗って君の家の豆腐を一つ壊す

月を観て美しいとは思うけど 月から花を観て詩を詠みたい

ねえねえ今日はにんじん玉ねぎとお肉が安かったの 何食べたい?

あなたまで気を遣わなくて良いのよ 傾く電柱八十九度

幽霊が隠れ続けて少しづつ傾く電柱八十九度

寝る時が一番背筋がまっすぐで枕は低めなシャイガールより

「君の絵は暗くて寒くてつまらない」ではお好みでカラシをどうぞ

「朝も昼も夜も柔らかいのよ」瞼が重い原因見っけ

ここならば酒もタバコもいらないわ プールの底から見る天井

カラフル飛び散るクリスマス 元旦に向け自動掃除機で進め

初心者短歌2

初心者短歌2

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2022-06-30

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