なんにも

知らないうちに、お花が枯れて土の奥深くに眠っていった。前よりも元気で明るくて社交的になったはずなのに、心の中のお花がどんどん枯れていった。
女の子は俯いて顔がみえない。暗闇のなかにいる。
どうして、願いが叶ったはずなのにこんなにもどんどん女の子が遠くなっていくの。
社交的になることが夢だったんじゃないの。現実に生きていたかったんじゃないの。
どうして楽に生きられるようになるんじゃなかったの。
それなのにどうして。どんどん夢がなくなって悲しくなって辛くなっていくの。
外はこんなに明るいはずなのに。

なんにも

なんにも

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2022-06-17

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