祈り
わたくしのゆいいつの祈りは、
わが虚栄の肉、ついに報われないことによって、
どこまでも、わが魂が報われることであるのです。
ああ 虚栄が満たされないという、
裏返しの虚栄心だ、それわたくしのにくしむ不潔なもので、
自己憐憫なければ存在不可能、犬死は充分有意味です。
わたくしの肉は金属片さながら剥がされ、
魂の背に負う雪の衣装、星屑のように降る喜びに、
ややずつ白く降り積もり、満たしてくれればそれで佳い。
されど魂なんてあるかしら、
それ不在としてめざめてる、実在とし睡ってる、
虚ろな翳を抱き眠る、幾夜はなんにも降りません。
ああ わたくしの祈りはなにかしら、
無化の生にも意味はあること、無化の人にも光あること、
ああ そんならわたし、魂を──信じているのじゃないかしら。
祈り