シンデレラ
たとえば
もう応えてくれないあの子は
王子さまのためだと足を切り捨て
青い花になってしまいました
謝ってもあやまっても聞こえない
小さな声
きっと何年経っても変わらないのでしょう星空のお姫様
たとえば
ほぼ記憶をなくした私は
たくさんのかけらを拾い集める
それは自身の砕かれた抜け殻でした
集めても集めても一つにならない
綺麗な想い出
きっと何年か経つと本当に忘れてしまうのでしょう地上のお姉さま
見えない靴を履いて
梅雨空を思い出した
ひとつ ひとつ 滲む
見えない靴を履いて
悪夢から逃げ出した
ひとつ ふたつ 消える
また水たまりに浮かんできても
ヒールで割ってしまうのです
雨雲から覗いた光を浴びて
走り出す
誰かの呼ぶ方へ
まだ終わらないお話
まだよんでくれますか
私を話しを
シンデレラ