君の姿

君と駆け抜けてきた

嬉しかったことも
悲しかったことも
つらかったことも
幸せだったことも

その全て君と一緒に

縁側に一人で遠くを思い出す

夏空を背に手を振る君の
心悲しそうに海を眺める君の
嬉し泣きする姿も
真っ赤になって告白してくれた姿も

風鈴の音を聞きながらうたた寝する君さえも

一瞬一瞬を、切り取って、仕舞いこんで

手を振っている
空は濃く青く澄んでいて
呼ぶ声がする
泣きたくなるほど懐かしくて

走れなくなった
君が揺らいでしまう
それでもいつか
追いつけるように

待っていて

君の姿

君の姿

  • 自由詩
  • 掌編
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2022-05-28

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