Mephisto

(第1章)時闇の剣聖(ヴァン・ハーネット・クラウン)

かつて地獄には(Lucifer)(Beelzebub)(Astaroth)の3人の悪魔が存在した。彼らは数万年前の戦いで神々により封印され…悪魔と神との戦いは終焉を迎えた。

(Lucifer)の肉体は零域の中心部にある惑星ZEROに封印され(Beelzebub)と(Astaroth)の肉体は龍域の中心部に存在する双子惑星(Melga)と(Olga)に封印された。(Cardinalzone)中心部に位置する3惑星の事を別名…Planet of death(死の惑星)と言う。

はるか彼方の惑星。最果ての地で…鬼夜叉丸が部下のカミューと訓練をしていた。

カミュー「行きますよ。先輩。」

鬼夜叉丸「来いよ…カミュー」

プシャンッ♪♪♪♪キィンっキィン

カミュー「はぁ…はぁ…はぁ」

カミュー「心の声(くそっついて行くのがやっとだ)」

鬼夜叉丸「少しは速くなった様だな?だがまだまだ」そう言うと鬼夜叉丸はカミューの攻撃を躱し構えると音速の速度でカミューに攻撃をして吹き飛ばす。

カミュー「がっはぁ…!!?」

鬼夜叉丸「2分30秒だ…」そう言うと鬼夜叉丸はタバコを口に加えて火を付ける。

カミュー「はぁ…はぁ…はぁまっまだやれます」

鬼夜叉丸「辞めときな…」

カミュー「嫌です…辞めません」

鬼夜叉丸「良いぜ!!その息だ」鬼夜叉丸はそう答えると…タバコを捨ててゆっくり歩いて行く。

数秒後…鬼夜叉丸の姿が一瞬で消えてカミューの背後に回り込む…と刀の鞘で叩こうとする。カミューはその攻撃を既で躱し…懐に入ると反撃を試みようとする。

カミュー「がっはぁっ…」

鬼夜叉丸「惜しかったな?」鬼夜叉丸がそう言った直後に…カミューは倒れてその場に蹲り気を失う。

ちょうどその頃…この物語の主人公(ヴァン・ハーネット・クラウン)は惑星PLANT…最北の街ハイデルバルクで目を覚ました。

ヴァン「うっううっここは??」

??「おや起きたかい?」

ヴァン「誰だ!!?お前は?」

??「はっはははは(笑)そんなに警戒しなくていいよ」

??「ほら食いな」そう言うと男はハーネットにリンゴを手渡す。

ヴァン「すまない。」そう言うとハーネットはリンゴを受け取り口に含む。

??「あんたぁ…酷い傷で倒れてたが何があったんだい?」

ヴァン「さぁ…俺にもわからない」

??「そうかい?まっ良いけどね?」そう言うと男は部屋から出て行く。ハーネットは部屋を見渡した…部屋の中は木製の古い建物の様な作りで…中世風だった。

ヴァン「つっつつ」

?「ハーネット大丈夫かよ?」

ヴァン「!!?」

?「忘れたのかい?」

ヴァン「すまない」

?「ふ〜ん??OKそれならそれでいいや。ミハエル。それが僕の名だ。そして君の式神でもある。」


ヴァン「式神?」

ミハエル「そうだ式神だ」そう言うとミハエルはヴァンの頭に手を乗せて力を込める。

♪♪♪♪♪

ミハエル「どう?少しは思いだしたかい?」 

ヴァン「ぼんやりとだけど」ハーネットはそう言うとポケットからタバコを取り出して火を付ける。

ミハエル「そっか?まぁ今はそれで良いよ。んじゃ…僕はそろそろ買い出しに行って来るね」笑顔でミハエルはそう言うとその場を立ち去る。

ハーネットはミハエルの目から見える景色を見ながら考えていた。ハイデルバルクの街はオーガやサキュバス…エルフと言った比較的人に近い種族が混在する街で…別名(星読の都)と言われている。

そしてこの惑星PLANTを統括し管理するのがDemonの長(総統(錦)で実質的にこの星の支配権は(J)と言われる陸軍大佐の指揮下にある。

ヴァン「しっかし…この部屋汚いな?ちゃんと掃除してるのか?」そう言うとハーネットは立ち上がり部屋の掃除を始める。

ハーネットは極度の潔癖症で実は先程出されたリンゴも食べていない。恩人の手前…断ると気が悪いので食べた様に見せかけただけだ。

その頃…(J)の上司のジルドレは…Nishiki Park内で不審者を捕まえ尋問していた。

ジルドレ「何故入った?」

??「つい出来心で」

?「きさまぁ…でき心でサキュバス嬢に抱きついたのかぁ…!!?」そう言うと男は胸ぐらを掴む

ジルドレ「落ち着け!!アレフ」

アレフ「ですが…本部長!!」

ジルドレ「もういいお前は下がってろ」ジルドレは部下を下がらせて男と2人きりになるとこう持ち掛ける。

ジルドレ「一つだけ刑期を減刑する方法がある」

??「ほっ本当ですか?」

ジルドレ「あぁ…本当だとも」

??「わかりました。何でもやります」

ジルドレ「そう言うと思ったよ」そう言うとジルドレは男にとある物を手渡してこう言う。

ジルドレ「ゴブ田岡。君の名は今日からゴブリンイエローだ」

時を同じくして…惑星PLANT第3訓練上では…(鬼神)豪鬼のクローン体であるオルフェが部下たち相手に千人組み手を行っていた。

部下91「はぁ…」

オルフェ「おらおらそんなんじゃ俺には勝てねぇーぜ」そう声を発するとオルフェは部下1を投げ飛ばし…手から煉獄の炎を放出する。

部下1「くっがはぅあ」

部下2「こっちも忘れてませんか?隊長?」部下2がそう言うと数十人の男たちがオルフェを取囲み…攻撃をして行く。オルフェは全員の攻撃を紙一重で躱すと部下たちを吹き飛ばしていく。

部下23「くっぐっはぁ」

部下4「がっはぁっ」

オルフェ「どうしたぁ?どうしたぁ?そんなもんか」そう言うとオルフェは手のひらから超高出力の煉獄の炎を飛ばして攻撃する。

部下32「くっ退避しろ。あれを貰ったらヤバい」

オルフェ「逃さねぇーよ」そう言うとオルフェは超光速で300人程の部下を一瞬で気絶させていく。

部下472「がっはぁ」

部下126「ぐっふぅあ」そうして10分もすぎる頃には千人いた部下も…あと1人となっていた。

部下775「はぁ…はぁ…はぁっくそ」

オルフェ「ふーん?よく頑張った方だぜ?褒めてやるよ」オルフェはそう言うと部下の後ろに近付いて…ゆっくり頭に手を乗せると合格と一言呟く。

部下775「はぁ…はぁ…はぁ…えっ…と」

オルフェ「合格だよ?お前…名前は?」

部下775「えっと…煉…獄」

オルフェ「そうか?てめぇが煉獄か?」

煉獄「はぁ…はぁはぁ…は…いっ」煉獄はそう答えると地面にへたり込む。

??「煉獄…シャキッとなさい」

??「あんた合格したのよ」

煉獄晃臣「えっああっアリシェル!!??」

アリシェル「腑抜けた声出してんじゃないわよ」

オルフェ「あっははは(笑)嬢ちゃんそいつは言い過ぎだぜ」

アリシェル「嬢ちゃんじゃありません。私はアリシェル。アリシェル・ローズ・モナリオよ」

オルフェ「おっとすまねぇな」

煉獄晃臣「あっアリシェル何て口聞いてんだよ?この人は隊長だぞ」

アリシェル「だから何よ?そんな事私には関係ないわ」

煉獄晃臣「お前いい加減にしろよ」

アリシェル「はぁ?あんた人がせっかく心配してあげてんのに何言ってんのよ?」

煉獄晃臣「誰もんな事頼んじゃいねぇーよ」

アリシェル「あんたねぇ~~?」

オルフェ「あ~もうはいはい!喧嘩はよそでやって来んな」

オルフェ「ここはガキのママごと遊びするとこじゃねぇーんだ」

アリシェル「うっるさいわねぇ~~フンだ!!?(怒)」そう言うとアリシェルはその場を立ち去っていく。

煉獄晃臣「隊長すみません…」そう言うと煉獄晃臣はその場を立ち去って行った。

その頃…ヴァン・ハーネット・クラウンは惑星PLANTの酒場で酒を飲んでいた。

店主「どうした?兄ちゃん?暗い顔して?何かあったのか?」

ヴァン「いえ…そういう訳じゃ…」

ヴァン「心の声(まぁこんな事言っても伝わんないよな?(汗))」

店主「がっハハハハ(笑)まっこんな時は酒でも飲みなってほら」

ヴァン「はぁ…ありがとうございます。」ハーネットはビールを受け取ると時刻を確認する。

ヴァン「もうそんな時間か?そろそろだな?」ハーネットがそう呟いた途端一人の青年が酒場に入ってくる。

ミハエル「ハーネット。待たせたね?」

ヴァン「おせぇーよ」

ミハエル「色々買い物しててね。食べるかい?リンゴ?」そう言うとミハエルは買ってきたリンゴを取り出す。

ヴァン「いらねぇーよ!!んなもん俺がそんなの食わねえの知ってんだろ?」

ミハエル「さっきは食べてたのに??」

ヴァン「うるせぇーよ」

ミハエル「それよりハーネット。コンタはどうしたのさ?」

ヴァン「いるぜここに…」ハーネットがそう答えると小さな小狐が出現する。

コンタ「キュゥーン」

ミハエル「おはよう!!コンタ?よく眠れたかい?」

コンタ「キュゥーン」

ミハエル「そうかそうか(笑)」

ミハエル「ねぇ?ハーネット。僕ら2人以外で誰か思い出したかい?」

ヴァン「ぜんっぜん…」

ミハエル「そうか?ならもう少し時間がかかりそうだね?」

ミハエル「よしっじゃあ僕が少し昔話をしてあげようあれは君が…若かった時の事だ」

数百年前…惑星daemon第1訓練上…

ヴァン「ジルドレさんこいつ俺のやつ取ったんですよ」

鬼夜叉丸「取ってねぇーよ」

ヴァン「いーや絶対取ったね?俺は見てたんだ」

鬼夜叉丸「だからんなもん取ってねぇって」

ジルドレ「だぁ~もうわかったわかった」

ジルドレ「喧嘩は辞めろ!!?」

??「いいじゃないですか?好きにやらせとけば」

ジルドレ「好きにってもお前よぉ?」

??「ねぇ…2人共こうしようよ…このコインを先に見付けられた方の言う事を何でも聞くっていうのはどうだい?」

ヴァン「いーねぇ?乗ったぜ」

鬼夜叉丸「ちっ!!しぁあねぇーな?」


??「それじゃっ2人ともいっくよぉぉ~」そう言うと青年はコインを遥か彼方まで投げ飛ばす。

ヴァン「(J)後で吠え面かいても知らねぇかんな?」そう言うとハーネットはダッシュで走って行く。

鬼夜叉丸「うぜぇ…」

??「行かないのかい?」

鬼夜叉丸「行きませんよ。だってコイン手に持ってるんでしょ?」

??「正解(笑)よく気付いたね?」

鬼夜叉丸「まぁあの馬鹿の目は誤魔化せても俺の目は誤魔化せませんよ」

??「あっはは(笑)これは手厳しいね?」

??「ねぇ(J)だったらこれはどうだい?」そう言うと青年は自信の身体を宙に浮かせてみせる。

鬼夜叉丸「それぐらい俺でもできますよ」そう言うと(J)は…同じ様に宙に浮かぶ。

??「やるねぇ(笑)?よしSTEP2だ」

??「行くよ(J)」

その頃…ハーネットはまだコインを探していた。

ヴァン「だぁっ…だぁ…ぜぇ…はぁ…はぁはぁ」

?「何やってんだよ?ハーネット?」

ヴァン「あん?何だオルフェかよ?」

オルフェ「何だよじゃねぇだろ?なに必死になってんだ?」オルフェにそう聞かれハーネットは経緯を説明する。

オルフェ「あっはははははは(笑)お前それ信じたのかよ?」

オルフェ「バッカだなぁ?それかんっぜんに騙されてるぜ!!!」

ヴァン「いや…意味わかんねぇーよ?」

オルフェ「まぁ…お子ちゃまのハーネットにはわからねぇか?」

ヴァン「ガキ扱いしてんじゃねーよ!!俺はいつか(冥帝)になる男なんだからな」

オルフェ「はぁ…?てめぇなんかなれる訳ねぇじゃねーか?」

??「2人共言い争いはそれぐらいにしてご飯にしませんか?」

ヴァン「シスター・クレアに救われたな(笑)?…空気読めない(K)さんよ」

オルフェ「はぁ?その呼び方辞めろよ。苛つくから」2人はそんな言い争いをしながら…シスターに先導され惑星Demonの教会に帰って行った。

冥帝とは…(魔域)を守護する7人の帝の内の1人でこの惑星群の命運を握る者と言われている。ハーネットたちが暮らす魔域第3惑星郡には主に77の惑星が存在する。それらを統括する7つの惑星がDemon…PLANT…AQUA…ORTA…RISEL…Beard…Orphenの7つである。

7つの惑星にはそれぞれを守護する7人の帝が存在し冥帝とは惑星PLANTを守護する者である。

惑星daemon教会の中。

ヴァン「ねぇシスター?俺に妹がいるって話し本当なのか?」
   
シスター「えぇ本当ですよ。私の心眼はそう告げています。皇帝Luciferへの祈りを捨てなければ必ず会えますよ(笑)」

その時だった…周囲が揺れて大地が揺らめく。

ゴゴゴゴォォォ……

シスター「皆さん…慌てずに机の下に隠れて下さい」
   
ヴァン「シスター危ない!!」ハーネットがそう言うと周囲の時が少し止まる。

ヴァン「心の声(何だこれ?時が止まってるのか?)」

ヴァン「だぁ~~もうんな事はどうでも良い」そう叫ぶとハーネットは無我夢中で走り出し…シスターに体当たりしてその場から退避させる。

ドカァン…

ヴァン「いっててぇ…」 

シスター「ハーネット?ハーネットクラウン?しっかりして下さい」

オルフェ「バカハーネット無茶してんじゃねーよ」

??「シスターとりあえずここはもう離れよう」

惑星Demonで起きたこの大地震は厄災の1つとされ多くの同胞を失う結果となった。この惑星Demonにはデーモン…雪女…サキュバス…オーガ…ゴブリン…オーク…ビッグアイ…ダークエルフ…吸血鬼…ドラゴンフライ…猫女からなる11の種族が住んでおり各々に役割が異なる。

雪女と猫女を始めとしたダークエルフやサキュバスは総統である(錦)を癒やす為だけに小惑星群全土より集められた。彼女たちは各々の惑星で(奴隷区)と呼ばれる地域に住んでおり…多額の金銭でこの惑星daemonの長(総統(錦)に買われたのである。またゴブリンやオークと言った種族がそうした貧民街で暮らす様になると強制収容所に入れられて死ぬまで働かされる事になる。

ビッグアイとドラゴンフライは空から惑星全土を監視する為に存在し…7つの惑星とこの惑星との連絡役みたいな存在である。

デーモン族を始めとした吸血鬼…そしてオーガ族がこの惑星の支配者階級なのである。

そんな事を話しながらミハエルはハーネットにこう問いかける?

ミハエル「妹?探したくないかい?ハーネット?」

ヴァン「…探してぇ…探してぇさ。けど…そもそもその話しが本当だとして本当にいるのか?」

ミハエル「いますよ(笑)きっと」

ミハエル「それに丁度良いじゃないか?幸い今ハーネットは死んだ事になっています」

ミハエル「この惑星の支配者(鬼夜叉丸)との戦闘に破れてね?」

ヴァン「死んだ事にってそりゃお前どういう?」

ミハエル「シッーーー(笑)声が大きいよ。ハーネット。君は今(総統)を裏切った罪で追われる身なのです。」

ミハエル「今の君の姿は仮初めの姿さ」そう言うとミハエルは1枚の鏡を見せる

ヴァン「!!?」

ミハエル「驚いたかい?こいつは(真実を映す鏡)と言われていてね?」

ミハエル「それが本当の君なんだよ」

時を同じくして‥惑星PLANT第(8)奴隷区では(総統(錦)に捧げる為の候補が吟味されていた。

?「うっひひひ(笑)いかがされますか?スコット様?」

スコット「ふむ。そうだな?」

?「この子なんて如何ででございましょう?先日手に入れたばかりの上物で種族はダークエルフでございます」

スコット「いや…駄目だな?その程度の女では総統は満足しない」

?「わかりました。ではこちらでどうでしょうか?」

?「品質…クオリティ共に最上級。中々お目にかかれないレアなエルフ族でございます」

スコット「本当に使い物になるのか?」

?「もちろんでございます」そう言うと商人の男は少女を牢屋から出してスコットによく見せる。スコットは数秒間少女を観察して身体中を舐め回すように見詰める。

スコット「少し華奢過ぎるな?総統の好みはそうじゃない」

?「では?この子など如何でしょうか?」

?「バスト86cmウエスト55cmヒップ83cmの豊満なバディ…総統が気にいる事間違いございません」

  
その頃…奴隷区第(12)地区では…1人の少女が泣き叫んでいた。少女の名は(クリステラ)元々は第(7)平民区に住む女のコだったが…彼女の祖父が総統の命に逆らいサキュバス嬢に手を出した事が原因で彼女の両親と弟は目の前で殺されたのである。クリステラは必死に逃げ続け…やっとの思いで誰も使っていないボロい建物を見付けると…暗闇で1人泣いていたのである。

クリステラ「ひっうっ…う」

クリステラ「パパ…ママ…どうして?わた…しどうしたら良いかわかん…ないよ」

??「何泣いてんだよ?」

クリステラ「だって…パパと…ママが…」

??「はぁ…泣きてぇのはこっちだよ」そう言うと少年は立ち上がりこう言う。

??「今から兄ちゃんが良いとこ連れてってやるよ」

クリステラ「良いと…こ?」

??「そ!!(笑)良いとこだ」少年はそう言うとクリステラの手を掴むと走り始める。

時を同じくして奴隷区第(9)地区では…少女たちが…作戦会議をしていた。

?「収穫はあったか?」

???「ぜんっぜん」

??「こちらも同じく」

?「はぁ…そっかぁ(汗)」

ミハエル「君たち元気そうだね?」

?「あぁ!!ミハエルさぁん。お久しぶりです」

ミハエル「久しぶりフェリア」そう言うとミハエルは先程買ってきたりんごを3人に配り始める。

???「あざっす」

ミハエル「どういたしまして(笑)ケビン」

??「ねぇ?ミハエルさん?ハートネットさんは来ないんですか?」

ミハエル「ハートネットは別件があってね?」

フェリア「ジェシカ無理言っちゃ駄目だよ」

ケビン「それよりミハエルさん…ごめんなさい!!」

ミハエル「ん?どうしたんだい?」

ケビン「借りてた…トックン人形壊しちゃいました」

ミハエル「あぁ(笑)良いよ良いよあれは一回使うと壊れるものだから」

ケビン「そうなんですか?」

ミハエル「どう?効果的面だったろ?」

ケビン「そりゃあもぉう…あのブタ領主のくそったれにトックン人形で呪いをかけたら…財産全部なくしてカースト街の街の外れに引っ越させる事に成功しましたよ」

ミハエル「あっはは(笑)そりゃ気分爽快だったろうね?」

フェリア「ミハエルさん次はここを攻めようと考えているんです」そう言うとフェリアは惑星AQUAの地図を取り出して…とある場所を指で指す。

ミハエル「なるほど?良い考えだね?」

フェリア「でしょ(笑)!!?」

ジェシカ「私たち今からあいつが吠え面かくのが楽しみで楽しみで仕方ないんです。」

ミハエル「そっか?よし!!そうと決まればさらに作戦を練ろうか?」そう言うとミハエルは指をパチンッと鳴らすと周囲に結界を張り音が漏れないようにする。

ミハエル「まず惑星AQUA第3地区にある宿場町から…彼の別荘に忍び込む為の最短ルートは街の南西から東にかけたルートだ」

ミハエル「その道中には彼が抱える兵が居て容易には近付けない」

ミハエル「そこで僕らはこいつを使う」

フェリア「何ですか?それ?」

ミハエル「僕の尻尾の(毛)さ。」

ミハエル「コイツには対象物に僕と同じ(変身)能力を付与する効果がある」

ミハエル「例えばケビンが今着てるそのコートに僕の尻尾の力を与える。それだけでケビンは変身出来るようになるって訳さ(笑)」

ケビン「はぁ…なるほど?」

ミハエル「まずケビンと僕が変身し奴の屋敷に客人を装って堂々と表門から潜入する」

ミハエル「屋敷の中ではパーティーが開かれていて…僕が持つ2枚の招待状が無ければ中には入れない。」

ミハエル「ここまでは良いね?」

ジェシカ「その後に私たちの出番って訳ね?」

ミハエル「ご明察(笑)」

ミハエル「まずケビンのスキルで城の人間たちを全員を眠らせるとジェシカとフェリアの能力でターゲットの夢の世界にダイヴする」


ミハエル「ケビンと僕はその間に領主の部屋にこっそり潜入してとある物を入手して僕の短距離転移で屋敷の外まで出る」

フェリア「その間に私たちはターゲットの夢から彼に関する情報を探れば良いって訳ね?」

ミハエル「ご明察(笑)」

ミハエル「もし万が一ヴラド伯と交戦になった時は僕とハートネットに任せておいて彼らを一瞬で倒す秘策があるんだ(笑)」

ケビン「秘策??」

ミハエル「そっ!!?秘策さ(笑)」

その頃…クリステラはとある人物の屋敷の中にいた。

??「ここは俺の知り合いが所有してる別荘でな俺らの秘密基地変わりなんだ」

クリステラ「秘密…基地?」

??「そっ!!?」

ヴァン「何やってんだよ?コンタ?」

コンタ「やっと来たのかよ?ハーネット」

ヴァン「ちょっとこっち来い」そう言うとハーネットはコンタを別室に連れて行く。

ヴァン「勝手に人を上げるなってあれ程言っといたろ?」

コンタ「俺の目を通して見てた癖に堅いこと言ってんじゃねーよ!!」

ヴァン「はぁ…(汗)だからこそだよ。あのなぁ…俺はもう記憶無くしててまともな収入もねぇんだぞ!!養える訳ねぇじゃん?」

コンタ「誰が?ハーネットに養えなんて言ったんだよ?」

ヴァン「はぁ?それどういう意味だ?」

コンタ「たくっお前はんな事も忘れてんのかよ?」そう言うとコンタは話し始める。

コンタ「と言う訳だ?思い出したか?ハーネット?」

ヴァン「はぁ…まぁそれだけなら別に良いけどよ(汗)」

コンタ「Thank Youハーネット(笑)」コンタは笑顔でそう言うと…クリステラがいる部屋へと入る。

コンタ「待たしてごめんな!!?クリステラ」

クリステラ「う…ううん」少女がそう答えるとハーネットが部屋に入ってくる。

ヴァン「ほらよ!!これでも食えよ」そう言うとハーネットは超高速で作り上げたパスタをクリステラの前に差し出す。

クリステラ「あっありがとう」

ヴァン「気にすんな!!これも何かの縁だ」ハーネットは笑顔でそう答えるとさらに続ける。

ヴァン「おっし!!クリステラそれ食ったら行くぞ」

クリステラ「いっ行くって何処に?」

ヴァン「クリステラの新しい家にだよ」ハーネットはそう言うとニッコリ笑いかける。

時を同じくして惑星ORTA第1富裕区にある別荘では…オルフェたちが着替えていた。

オルフェ「あのよ~この変装毎回必要なのか?」

??「念の為だ。軍服で行く訳にも行かないだろ?」

オルフェ「はぁ…たくスーツって言うのは堅苦しくて息が詰まるぜ」オルフェがそう言った瞬間に…誰かが(K)の部屋の中にある転送装置から出現する。

シュンっ

(A)「お前ら誰かに付けられてないだろうな?」

オルフェ「付けられてませんよ。俺らを誰だと思ってんすか?」

(A)「まぁ…それもそうか?」そう言うと(A)はタバコに火を付けてふぅーっと息を吐く。

シュンっ

コンタ「お久しぶりっすねぇ?3人とも?」

オルフェ「ハーネットの野郎は来てねぇのか?」

コンタ「まぁ…ハーネットはまだ全てを思い出してないからね(汗)?」そう言うコンタの隣にはクリステラが居た。

(A)「その子か?」

コンタ「ええ!!(笑)」

オルフェ「おしっ!!?行くか?嬢ちゃん」そう言うと(K)はクリステラを連れて別室へと案内する。

オルフェ「良いか?てめぇ等…こいつぁ俺の大事な客人だ。丁重にもてなせ!!わかったな!!?」

使用人たち「「はい!!?」」

??「お嬢さま…こちらへお越し下さい。私がこの屋敷を案内します」

クリステラ「えっへ!!?はい」
 
??「こちらはお客様専用の個室でございます」

??「何か不便な事があればいつでもおっしゃって下さい。すぐに私どもが駆け付けます」

??「続いてこちらが浴室になります。最大30人まで入れる造りでゆっくりと汗を流せます」女はそう言いながらクリステラに屋敷を案内して回った。

その頃…オルフェと(A)を含めた3人はスーツに着替えてとある所に向かっていた。

コンタはクリステラを送り届けると再び屋敷に戻り…ハーネットに先程オルフェから手渡された軍資金を渡していた。

コンタ「ほらよ!!!っハーネット」

ヴァン「そこに置いといてくれ!!」

コンタ「何だよ?連れねぇなぁ?」

ヴァン「別に?何でもねぇーよ?」そう言うとハーネットはタバコに火を付けてふぅーっと息を吐く。

その頃…鬼夜叉丸は惑星PLANTの管制塔から…(総統(錦)と連絡を取り合っていた。

錦総統「(J)よハーネットの行方は未だにわからぬのか?」

鬼夜叉丸「はい。私の心臓にかけて誓います」

鬼夜叉丸「現在…わが軍を総動員にしてハーネットの居場所を探ってはいるものの…彼の場所の特定には至っておりません」

錦総統「そうか?」

鬼夜叉丸「総統?いかがされましたか?顔色が少し悪い様に見えますが?」

錦総統「何でもない。それよりGATEが開いた事は知っているな?」

鬼夜叉丸「はい。存じております。」

錦総統「先日…わが軍のエイリアン部隊が壊滅したとの報があった」

鬼夜叉丸「それは誠でございますか?」

錦総統「うむ。だが…その内の1体が近隣の惑星に不時着し卵を産み付ける事に成功したとも聞いている」

鬼夜叉丸「なるほど?では?近々…人間たちとの間に大戦があるという事ですね?」

錦総統「作用だ。」(総統(錦)がそう答えると錦の使い魔ビッグアイが口を挟んでくる。

使い魔「(J)さま…これは我らが同胞が異国の地より盗み出す事に成功した宇宙船という物の設計図でございます」
 
鬼夜叉丸「これを俺に作れ?そう言ってるのか?」

使い魔「いえ…決してそう言う訳では?ただ…あなた様がおられる惑星PLANTには有能な技術者がいたでしょう?」

鬼夜叉丸「あいつの事か?わかった。設計図とやらを送ってくれ…俺から奴に渡しておく」


使い魔「ありがとうございます。(J)さま」使い魔がそう答えると通信が途絶える。鬼夜叉丸はそれを確認するとふぅー…っと息を吐いて考え込む。

鬼夜叉丸「心の声(人間の軍勢があの部隊を壊滅できるとはな?)」

鬼夜叉丸「心の声(これは使えるかもしれないな?)」(J)はそう心の中で呟くと…紙に何かを書いて自身の部下を呼び出して書類を手渡す。

鬼夜叉丸「これを…オルフェに渡してくれ」

??「かしこまりました」部下はそう答えるとテレポートしてその場から姿を消す。

数分後…惑星PLANT第(2)富裕区…仮面の館

??「皆さま本日は…お集まり頂き誠にありがとうございます。」

??「私はこの舘の主をしている(バートン)と言うものでございます」

バートン「それでは…1品目はこちらでございます」

バートン「幻と言われる…ハーフエルフの瞳。こちらの1品は300年ほど前に存在したと言われる伝説のハーフエルフ(リオ・エルファード)の瞳でございます」

バートン「その輝く金色の目は全てを見透かす未来視を携えていたと言われ…その力の一端は現在でも猛威を振るっています。」

バートン「こちらをご覧ください。数年前…オーク族のとある人物がエルファードの片目を食した時の映像です」

バートン「食べた瞬間に…オーク族の男性の瞳は金色に輝き…この15分で占った未来は55個。そして現在までに48の予言が的中しています。」

バートン「さぁさぁ…この能力を使い財を成すも良し…未来を変えるも良し!全てはあなた次第です」

バートン「ではまず…150万レラから」

男1「650万レラ」

男3「750万レラ」

バートン「さぁさぁもう一声ございませんか?」

男2「7500万レラ」

バートン「これは来ましたねぇ??他にはございませんか?」

男5「10億レラ」男性の言葉にどよめく会場。

カンカンっ♪♪♪♪

バートン「ブラボー」

バートン「お見事28番様の落札でございます」

バートン「まさかいきなり10億レラが来るとは私も驚きです」

バートン「それではお次の商品を紹介します」

バートン「惑星PLANT原産…虹色コウモリの羽。滅多にお目にかかれない虹色コウモリは250年に1度の月蝕の日しか姿を見せません。」

バートン「入手難度Cクラスながら…その希少性から持ってるだけで金運に恵まれると言います」

バートン「しかも私と同じ吸血鬼の男性がこの羽を食すれば…あらゆる能力が向上し…日光による弱点も消えます」

バートン「これは私がこの羽の片方を食した直後の映像です。日光の強い惑星PLANTの南部カンブリナ地方に行っても太陽の下を歩く事に成功し…以前は開ける事も出来なかった重さ60tの扉を開ける事にも成功しています。」

バートン「これで無敵の吸血鬼になるも良し…無敵の部下を抱えるも良し。使い方はあなた次第です。」

バートン「では…まず75万レラから」

男3「750万レラ」

男1「800万レラ」

男10「1億レラ」男性の言葉にざわめく会場

バートン「さぁさぁ他にございませんか?」

男15「3億レラ」

バートン「おおっとこれは来ましたねぇ?他に声はございませんか?無ければ250番様で決まります」

男10「15億レラ」

男15「18億レラ」

男10「25億レラ」

男15「30億レラ」

男10「35億レラ」男性の言葉にどよめく会場

カンカンっ♪♪♪♪

バートン「ブラボー」

バートン「お見事42番様の落札でございます」

??「相変わらず趣味の悪いオークションですね?」

(A)「だな?オルフェに会いに来たのか?」

??「ええ。まぁそんな所です」

(A)「奴ならここには居ない」そう言うと…(A)は鬼夜叉丸の部下に耳元で囁く。

??「ふーん?ややこしい所にいるものですね?」そう言うと部下は一瞬で消えて何処かへと向かう。

シュンっ♪♪♪♪

??「探しましたよ」

オルフェ「ん?何だ?リオじゃねーか?どうしたんだよ?」

リオ「どうしたもクソもこれを渡しに来ただけです」そう言うとリオと呼ばれた男はオルフェに書類を手渡す。

オルフェ「ん?何だぁ?そりゃ?」

リオ「さぁ?中身は知りません」

オルフェ「まっ何でも良いか?」そう言うとオルフェは書類を受け取る。

??「リオ様…せっかく来られたのです。のんびりしては行きませんか?」

リオ「いえ…結構です。自分はまだ仕事中なので」そう言うとリオは姿を消してその場を立ち去る。

その頃…惑星daemonではジルドレの部下で腹心のトルソンが警察内の管理を任されていた。

??「トルソン様…本部長より通信が入っています」

トルソン「映せ」

??「はっかしこまりました」そう言うと部下の男は…とある特殊機器を利用して壁に映像を映し出す。

ジルドレ「トルソン?変わりないか?」

トルソン「はっ今の所問題ありません」

ジルドレ「そうか?では総統より1つ指示があったので伝える」

ジルドレ「ゴブ強制労働施設を爆破しようとした謎の2人組の処遇についてだが…保留にされたし。との事だ」

トルソン「保留?ですか?」

ジルドレ「あぁ。総統は彼らを利用して不穏分子を捕らえる為の大掛かりな作戦を練っておられるようだ。」

ジルドレ「よって指示があるまで…その者らには手を出すな。との事だ。」

トルソン「了解いたしました。このミオレス・トルソン。命にかけてもその命令守り抜いてみせます」

ジルドレ「うむ。頼んだぞ」ジルドレがそう言った直後に通信は途絶える。

その頃…ヴァン・ハーネット・クラウンは…記憶の断片を探る為の方法を模索していた。コンタとミハエルが見ている者は術者であるハーネットにも見えている。そこで…ハーネットはそれぞれを人間に化けさせる事で様々な場所に潜り込ませている。

ミハエルの役割は主に敵の内情を探る事だが…フェリアやジェシカの様子を見守る為にも利用している。ハーネットが今回潜り込ませようとしているのは惑星AQUA…南部の街の領主を勤めるヴラド伯の元だ。彼はハーネットが記憶を無くす前に最期に会った人物と関わりがあり…何らかの情報を握っている可能性がある。そこでハーネットはコンタからジェシカたちの話しを聞いた時にこの作戦を思い付いたのである。

ヴラドの屋敷に奇襲を仕掛ける理由は2つ存在し1つは領主の弱みを握る為。もう1つは彼の部下の内の1人とミハエルを入れ替える為だ。

ケビンの力で眠った部下はフェリアたちの力で…尋問される。その時の皆楽と苦痛から逃れる術はなく2人に魅了された者は半永久的に近い眠りに落ちる。サキュバスの固有スキルは他者の夢の中にダイヴして潜り込みその目で見詰めた相手を魅了する事。この魅了は彼女たちの任意で使える能力でその魔眼で見詰められた相手は夢の世界より抜け出せなくなる。

そこでハーネットは彼らの内の1人から情報を聞き出すのと並行してミハエルと兵士を入れ替えて敵の内情を探ろうとしている訳である。最初の奇襲で物的証拠を入手して…それに伴う彼らの動きから黒幕が誰なのかを探ろうとしている訳である。

ミハエル「さてと…ケビン準備は出来てるかい?」

ケビン「はい。ミハエルさん」

ミハエル「OKそれじゃ行こうか(笑)?」

ケビンとミハエルは客陣に成り済ましてゆっくり近付いた。屋敷の入り口には2人の兵士が立っており…こちらを見詰めている。

ケビン「ミハエルさんバレないでしょうか?」

ミハエル「問題ないよ。そのコートには僕の力が付与されてる。今の君は正真正銘モナド伯にしか見えないよ」

ヴラド泊(別荘前)

兵士2「待て!!?誰だお前ら?」

ケビン「モナドだこちらはスペンサー伯爵家のベルル・スペンサー」

兵士2「すっすいません(汗)」

兵士1「お二人共…大変失礼致しました(汗)スペンサー伯にモナド伯さまでいらっしゃいますね?本日は何用で?」

ミハエル「ヴラドに呼ばれていてね?」そう言うとミハエルは2枚の招待状を見せる。

兵士2「どっどうぞ中にお入り下さい」

屋敷の中に入った2人は…パーティー会場へ歩き始める。

ミハエル「なぁ…(笑)上手く行ったろ?」

ケビン「えぇ…内心ヒヤッとしましたが(汗)」

ミハエル「じゃあケビン手はず通りに頼むよ。僕はこのままパーティー会場へと向かう」

ケビン「了解しました」

ケビンはミハエルと別れると通気孔に入りネズミの姿に化けて…パーティー会場が見渡せる位置を探し始めた。

ヴラド伯「スペンサーくん?久しぶりだね?」

ミハエル「お久しぶりでございます。ヴラド伯」

ヴラド伯「今宵はパーティーを是非楽しんで行ってくれたまえ」そう言うとヴラドは足早にその場を立ち去る。

ミハエル「心の声(さて?ケビンは上手く場所を見付けられるといいけど?)」

パーティーが始まってから数十分を過ぎた頃あたりにガスのようなものが充満し始める。

??「何だこれは?」

?「わからない…が何だか‥ね…むくなってきた」男はそう言った瞬間に…気を失いその場に倒れ込む。それを合図としてその場にいた者たちが次々と倒れ始める

ミハエル「ゆっくりと眠ると良い。」ミハエルはそう呟くと短距離転移でその場から姿を消す。

パーティー会場にいたジェームスという男が次に目を覚ました時…そこは…自分の部屋の居室だった。

ジェームス「ここ…は?」

??「うっふふふ(笑)」

??「ジェームス…こっちを向いて」

ジェームス「ステファ…ニー?どうして?」

ステファニー「あなたをずっと待ってたの」

ジェームス「そんな?だって君は?」

ステファニー「深く考えないで…私に身を任せたら良いのよ」そう言うとステファニーは優しくジェームスを包み込む。

ステファニー「ねぇ?ジェームス紹介したい人がいるの」

ジェームス「だっ誰だい?ステフ?」

??「はっ始めまして…パパ」

ジェームス「パ…パ…??」

ステファニー「そうよ!!この子たち2人はあなたと私の子供。おいでジェシカにフェリア」

ステファニー「ねぇ?パパに何聞きたい?」

フェリア「んっとねぇ〜メロはパパのお仕事が知りたい」

ジェシカ「ジェシカもジェシカも(笑)」

ステファニー「うっふふ(笑)だってさ?ジェームス」

ジェームス「あっええと…そっそうだなぁ?」

ジェームス「心の声(どーせこれは夢だ。だったら良いか?)」そう心の中で呟くとジェームスは話し始める。

ジェームス「それでな…ジェシカにメロ…パパはヴラドって人のお陰で大金持ちになったんだ?」

フェリア「そうなんだぁ!!?ねぇそのヴ…ラドパ…クって偉いの?」

ジェームス「ああ!!パパの上司だからな?」

ジェシカ「ねぇねぇパパ次はあれ乗って遊ぼうよ」そう言うとジェシカはジェームスの手を引く。

ジェームス「えっああ?」

ステファニー「こらこら2人とも…パパを困らせないで」

ジェームスが深い眠りに落ちている頃…ミハエルとケビンは領主のヴラド伯の部屋で書類を探していた。

ミハエル「ケビン…こっちにはない。君はそっちを」

ケビン「了解」ケビンはそう聞き返すと…あたりを探索する。

??「これは嫌なネズミが入り込んでくれましたねぇ?」

ケビン「誰だよ?てめぇ!!?」

??「これはこれは申し遅れました。私の名はスコット。スコット・ハインツ・ミュラーと申します。以後お見知りおきを」

ケビン「スコットだか?スコップだか知らねぇが…俺らの邪魔するって言うんなら容赦しねぇーぜ」

ミハエル「ケビン…よすんだ。君はこれを持って今すぐここを出ろ」

ケビン「けど?ミハエル」

シュンっ

ヴァン「気持ちはわかるが俺の式神の言う通りにした方が良い」

ヴァン「コンタ。そいつを頼む」

コンタ「承知したぜ。ハーネット」

ケビン「ちょっ何勝手な事言って?」

コンタ「まぁまぁケビンここはハーネットの指示に従いな」そう言うとコンタはケビンを連れてテレポートするとその場から姿を消す。

スコット「これは?これは?貴方が相手でしたか?ヴァン・ハーネット・クラウン?」

スコット「ふーむしかし…2対1では少々分が悪いですね?」そう言うとスコットは少し考え込む。

スコット「そうだ!!こうしましょう!!!」

スコット「出てきなさい。我が愛しのルーシー」スコットがそう言うとルーシーという人の様な姿をした女性が現れた。

ルーシー「ハインツ様本日はどの様な御用でしょうか?」

スコット「うっふふふ(笑)わが領主の屋敷に忍び込んだネズミを狩り取りなさい!!?」

ルーシー「かしこまりました。」そう言うとルーシーはミハエルたちの方へと向けて一気に間合いを詰めて斬りかかる。

キィっン

ミハエル「ハーネット。こいつは僕に任せてくれ」

ヴァン「無茶はするなよ」

ミハエル「ばーか?誰に言ってるのさ?」そう言うとミハエルはルーシーを吹き飛ばして後を追い掛ける。

スコット「さぁ…邪魔者がいなくなった所で…僕と一緒に踊ろうか?ハーネット・クラウン?」そう言うとスコットは一気に間合いを詰めて斬り掛かろうとする。

ヴァン「てめぇと?誰がお前みたいなキザ野郎と踊るんだよ?」

ヴァン「てめぇは俺に触れる事すらできねぇ」そう言うとハーネットはスコットの攻撃を全て紙一重で躱していく。

スコット「フッフフ(笑)さすがだハーネット・クラウン」

ヴァン「なぁ?あんた何者だ??」

スコット「さぁ?私の正体など?君には関係ない事だろう??」

ヴァン「それもそうか?」そう言うとハーネットはスコットの攻撃を紙一重で躱し刀の柄でスコットを吹き飛ばす。

スコット「がっはぁ」

スコット「うッふふふ(笑)やりますねぇ?」

ヴァン「背後ががら空きだぜ?」ハーネットはそう言うとスコットを蹴りつけようとする。スコットは霧になって消えて攻撃を躱すと闇に紛れる。

スコット「うっふふふ(笑)さぁ楽しもう!!ハーネット・クラウン」そう言うとスコットはコウモリを飛ばして攻撃してくる。

キィンっキィンキっン

ヴァン「遅え遅え!てめぇ等の動きは止まって見えるぜ」そう言うとハーネットはスコットの目に映らない程の速度で刀を抜いて攻撃をする。

シュっシュシュシュンっ♪♪♪ザックゥ

ズぅーザザザザザァーーーー

スコット「がっはぁ…何故?」

ヴァン「もう辞めたほうが良い…結果は見えてるぜ」

スコット「ご冗談を…」

スコット「私を誰だと思ってるのですか?」

ヴァン「知らねぇーよ」

ヴァン「心の声(傷が回復してる?厄介だな?)」

スコット「はぁ…はぁ…この私がよもやこれ程舐められるとは?」そう言うとスコットは怪物の姿へと変異し始める。

スコット「さしものあなたと言えども…この姿の私を止める事はできない」そう言うとスコットは一気に間合いを詰めてハーネットを爪で攻撃しようとする。

ヴァン「うるせぇーよデカブツ」そう言うとハーネットは指をパチンっと鳴らす。

すると…突然スコットが静止して動きが止まる。それを確認したハーネットは刀をゆっくり抜く。

ヴァン「…あばよ」

数秒後…時は動き出し…スコットの身体が粉々に弾け飛んだ。

チンっ♪♪♪♪ザッシュっぅ

??「さすがだな?ハーネット?」

ヴァン「ハイロか?後はよろしく頼む」

ハイロ「了解」その言葉を聞いたハーネットは姿を消してその場を立ち去る。

数日後…ヴラド伯の屋敷内

??「ジェームス?お前最近どうした?」

コンタ(ジ)「えっな何がですか?」

??「最近ずっとボッーとしてるぜ?」

??「心ここにあらずって感じだ?」

コンタ(ジ)「あっはははは(笑)そ…そんな事ないよ」

コンタ(ジ)「心の声(やべえ…やべぇ(汗)バレルとこだった)」

コンタ(ジ)「心の声(たくっミハエルの奴僕は別件があるから暫くはここは任せたよなーんて?よく言ったもんだぜ?)」

コンタ(ジ)「心の声(こっちは…慣れない人間演じて疲れが溜まってしんどいっつうのによ)」

??「なぁ?それより聞いたか?ヴラド伯の部屋に物取りが入ったらしいぜ」

コンタ(ジ)「あっあぁ知ってるよ(汗)その話で持ち切りだからな?」

??「誰なんだろうな?いったい?」

コンタ(ジ)「さぁ…?」

ハーネットたちが襲撃した事で…ヴラド伯はかなり焦っていた。ハーネットが入手した書類は今後の彼の人生を大きく左右する物だったからだ。

ヴラド伯の部屋

ヴラド伯「くそっ!!誰だ!!!?あれを取ったのは?」

ヴラド伯「くそぉぉおおーーーー!!!?」

ドンっ♪♪♪♪♪

??「伯爵…落ち着いて下さい」

ヴラド伯「落ち着いていられるか!!!?」

ヴラド伯「だいたいスコット貴様の失態なんだぞ!!?わかっているのか!!?」

スコット「心得ております。ヴラドさま。」

スコット「どーかこの私めにチャンスをお与え下さい」

ヴラド伯「チャンスだと?」

スコット「ええ!!僭越ながらこのスコット・ハインツ・ミュラーに考えがあります。」スコットは自信満々にそう言うと…伯爵の前に跪く。

ヴラド伯「良かろう?3ヶ月の猶予を与える。それまでに進展が無ければ貴様の首が飛ぶと思え」ヴラドはそう言うと部屋を出て行く。

??「ねぇ?スコット?どうするのさ?」

スコット「うっふふふ(笑)アエル…。ハーネット・クラウンとの熱い死闘を存分に楽しもうじゃないか?」スコットはそう言うと霧になって姿を消してその場を立ち去る。

(第2章)惑星エルステア)

そんな事が起きる少し前…惑星エルステアでは…エリー・フォン・シャーロッテを含めた一行が動き出していた。

柊ユウ「隊長…食料買ってきました!」

サラ「ありがとう。すまないな柊」そう言うとサラは柊が買ってきた食料を時のCardinalAbilityを使い異空間の中に放り込む。

柊ユウ「いえ…良いんですよ自分に出来る事はこれぐらいしかありませんから(汗)」

柊ユウ「隊長のそれ?相変わらず便利ですね?何でも入るんでしょ?」

サラ「入るけど…(汗)?そんなに凄いもんじゃ無いよ。難易度で言えば中級魔法だからね?」

柊ユウ「それでも…使えないうちらからしたら充分凄いですよ」

エリー「皆ぁ準備は出来てるわね?」

サラたち「「はい」」

エリー「サラ…あれを出してちょうだい」

サラ「かしこまりました」そう言うとサラは指をパチンっと鳴らして先程食料をいれた異空間を少し遠目の位置に開いた。すると…中から巨大な宇宙船がゆっくりと姿を現しサラたちの前に停車する。

アンナ「おねぇ様いよいよですね?」

エリー「そうね??」そう言うとエリーは宇宙船の中に乗り込む。

彼女たち旅の目的は復活を遂げようとしているベルゼビュートとアスタロトを封印する事であり…その為に宇宙各地を周り…(Cardinalcrystal)と言われる魔石を探している。(crystalzone)に存在する双子惑星は3000年周期で共鳴しあい…その波動でzone周辺の力が急激に弱まり一時的に封印が解ける。それを阻止する為には(Cardinalcrystal)と言われる7つの魔石をZONE外側を周回する7つの惑星の石版に嵌め込まなければならないのである。

宇宙船…エスタロッサ船内

エリー「サラ…私たちが最初に向う惑星は何処なの?」

サラ「リゼルド第2小惑星群に存在する惑星エルフィードと言うところです」

サラ「文献や歴史でしか見た事はありませんが…GATEが閉じる太古の昔より存在し…古い文献ではエルフ族の長が暮らす場所とされています」

アンナ「エルフ族の長の惑星ですか?どんな惑星なのでしょうか?」

柊ゆう「きっと良い惑星ですよ!!なんたってエルフですよ(笑)」柊はそう言うとニカッと笑う。

エリー「はぁ…(汗)貴方はいつも楽観的ね?」

?「報告があります。船内にて怪しい人物を捕らえました」

??「ってててて(汗)離せよ」

エリー「変ね?あなた何者なの?何処からここに入ったの?」

??「知らねぇーよ。何か良くわかんねぇけど気付いたらここにいたんだ」

エリー「まぁいいわ名前?出身地…年齢洗いざらい吐いてもらうわよ」

??「はぁっ!!?何で俺がそんな事!!?」

?「姫様を困らせるなぁ!!」そう言うと兵士は剣を抜くと男の顎元に突き付ける。

一条ナギサ「まぁまぁ2人とも落ち着いて下さいよ(笑)」

一条ナギサ「あなた?どこから来たんです?名前は?」

??「ヴァンだ!!ヴァン・ハーネット・クラウン」

一条ナギサ「ヴァン?おかしいですね?あなたのエルステアIDを解析すると別人の名前が出て来ますよ」

一条ナギサ「本当の事言ったほうが身の為ですよ。ハレルヤ・フェスティスさん(笑)」

ハレルヤ「言ってるだろ?俺はヴァンなんだ?ハレルヤなんて名前じゃない!!」

一条ナギサ「またまたぁご冗談を!!?」

ハレルヤ「これが冗談を言ってる顔に見えるのか!!?」

サラ「一条…あんまり困らせちゃダメよ」

一条ナギサ「はぁーーい先輩」

サラ「ねぇ?君がハーネット・クラウンだって言う証拠はあるの?」

ハレルヤ「証拠って…??んなもんねぇーよ」

サラ「ふーん??ちょっと失礼するよ」そう言うとサラはハレルヤの頭に触れるとCardinalabilityを発動し…記憶を読み解く。

惑星エルステア王室直属近衛兵団隊長のサラ・ヴァレンタインには2つのCardinalabilityが存在する。1つは(時)を自在に操る能力でもう1つは他者の(記憶)を読み取る能力である。サラは状況に応じてこれらの能力を使い分けて隊長にまで上り詰めた。

エリー「どう??サラ?」

サラ「嘘は言ってませんね。」

エリー「あなたが言うならきっと本当なのね?」

エリー「良いわ。あなたがヴァン・ハーネット・クラウンだと言う話しは信じてあげる」

エリー「じゃあ…なんの目的でそのハーネット・クラウンがここに来たの?」

ハレルヤ「だから…言ってんだろ!!?俺にもわかんねぇってさ。」

サラ「惑星PLANTっていうのは君の母星なの?」

ハレルヤ「いや…そういう訳じゃねぇけど?…なんつぅーかダチの惑星‥的な?」

ハレルヤ「は…そうだ!!?その惑星PLANTだよ!!そこに大切なもんがあるんだ!!?」

サラ「君の家族に関する事だね??でも…ごめん取りには行けないんだ。近く迄なら寄れるかもしれないけどね?」

ハレルヤ「本当か!!?だったらそこまでで良い一緒に連れて行ってくれ」そう言うとハレルヤは深々と頭を下げる。


一条ナギサ「どうします?姫さまぁ?」

エリー「そうね?彼を連れて行っても私たちには何のメリットもないわ。」

一条ナギサ「ナギサも賛成」

ハレルヤ「そっそんな!!?そこを何とか頼む」

アンナ「おねぇ様良いではありませんか?」

アンナ「その惑星PLANTの座標は私たちがこれから向かう惑星メルドの近くにあります」

アンナ「近くまで行くぐらいなら良いではありませんか?」

ハレルヤ「めっメルドに向かうのか?」

エリー「知ってるの?」

ハレルヤ「あぁ俺の知り合いが管轄してた惑星だ」それを聞いたエリーは少し考え込み始める。

エリー「良いわ!!近くまでよ」そう言うとエリーは席に戻り再び…宇宙を見詰め始める。

一条ナギサ「ふーん良かったですね?ハレルヤさぁん」そう言うとナギサは席に戻る

その後…サラはハレルヤに宇宙船内を案内して回っていた。

サラ「ここが我々兵士専用の食堂だ。君も今日からここを使うと良い」

サラ「良いかい?食べ物が欲しい時はこの装置に手をかざせば良い。それだけでメニューが出てくる」

サラ「後はその中から食べたい物を選ぶだけだ」

ハレルヤ「OK理解した」

サラ「それより…ナギサがすまないね?あいつはいつもIDしか信じないんだ…(汗)」

ハレルヤ「別に?あれぐらい気にしちゃいないさ。」

サラ「本当か?」

ハレルヤ「嘘っ(汗)ほんとは内心ショックを受けてた…」

サラ「だろうね?そうだろうと思ったよ」そう言うとサラは食堂を出て行こうとすると出口で止まる。

サラ「何かあった時は…ルーム内にあるボタンを押せ。いつでも私の部下が駆け付ける」

ハレルヤ「OKわかったよ」

その頃…船内メインルームでは

一条ナギサ「ひめ様ぁ私どーもあいつ信用できないんですよねぇ?」

エリー「それは私も同じよ。ナギサ」

柊ゆう「副長も姫殿下もいつも警戒心強過ぎるんですよ」

一条ナギサ「なぁーにぃ?柊私に喧嘩売ってるの?」

柊ゆう「そそっそんな事ありませんよ(汗)」

ウィーン♪♪♪♪♪

サラ「一条あんまり柊をいじめてやるな。」

一条ナギサ「あぁ!!先ぁ輩?どうでした?あの腹筋オスゴリラの様子は?」

サラ「どーもこーもナギサが余計な一言言うからかなりしょげていたぞ(汗)」

一条ナギサ「ふーん?あいつも人間だったんですね?」

エリー「サラ…惑星エルフィードまではどれぐらいで着くの?」

サラ「座標通りなら…あと7日という所です」

エリー「7日か?長いわね?」

アンナ「だったらおねぇ様久々に私と勝負致しませんか?」

エリー「勝負??」

アンナ「ええ(笑)?昔よくやりましたでしょ?」そう言うとアンナはニッコリ微笑みかける。

数十分後…

エリー「むむぅ……」

アンナ「いひぃっふふ(笑)おねぇ様どうされました?もう手詰まりですか?」

エリー「舐めんじゃないわよ。私はエリー・フォン・シャーロッテなのよ」

アンナ「あと15秒ですよ(笑)」

エリー「ここだぁ…!!?」

バシっ♪♪♪♪

アンナ「なぁ…!!?そう来ましたか?やりますわね?」

エリー「あったり前じゃない私を誰だと思ってるのよ!!?」

柊ゆう「おっ!!混戦模様ですねぇ?」

柊ゆう「白は自陣にナイトを置いて…姫を守り…黒は王が前線に出てる」

柊ゆう「互いに…残りの駒は3体ずつ。ですか?」

その時だった…後ろを走っていた艦隊より通信が入る。

??「王女殿下…至急話したい事があります」

エリー「何なの?黒岩…私は今忙しいのよ」

黒岩「申し訳ございません。」

エリー「良いわ要件を言ってちょうだい!!」

黒岩「はっ後ろを走る。艦隊との通信が途絶えました」

エリー「原因は何なの?」

黒岩「わかりません。現在総動員で原因究明にあたっております。」

エリー「わかったわ。原因がわかり次第私に報告しなさい」

黒岩「かしこまりました」黒岩がそう言うと通信が途絶える。

一条ナギサ「うーん?姫さまぁ原因は何なんでしょうか?」

エリー「さぁな?ヴァレンタインはどう思う?」

サラ「原因として考えられるのはGATEを通った事による影響ですね??」

サラ「これは私の持論ですが…おそらく我々の艦隊の内何隻かが私たちとは別空間のGATEを通ったと推察されます」

エリー「どう言う事だ?」

サラ「これを見て下さい。」そう言うとサラはとある映像を見せる。

サラ「これは我々の艦隊がGATEを通った直後の映像ですが…その内の何隻かが…この時点で姿を消しています」

エリー「本当ね?何処に出たのかしら?」

サラ「ルートを割り出します」そう言うとサラは端末を操作し始める。

カチャカチャカチャ

サラ「でます。」

♪♪♪♪ピピぃーーー

エリー「小惑星ソラリス?」

エリー「何処なの?ここ?」

一条ナギサ「はいはいはぁーーーい!!」

エリー「どうしたの?ナギサ?」

一条ナギサ「姫さまぁきっと全員で私たちに内緒で贅沢しようとしてるんですよ!!」

エリー「な訳ないでしょ?」

エリー「もっとマシな意見を言いなさい」

一条ナギサ「ちぇ…良い意見だと思ったのに…?」

サラ「どうします?」

エリー「そうね?少し考えさせて」そう言うとエリーは顎に手をおいて少し考え込む。

エリー「てっ!!!?アンナあんた私のQUEEN取ったでしょ?」

アンナ「えっ!!?あらあら?なんの事ですか?おねぇ様?」

エリー「しらばっくれるんじゃないわよ」

一条ナギサ「そんな事より姫さまぁ…どうするんですかぁ?」

一条ナギサ「私の調べではソラリスには美味しいスイーツがあるらしいんですよ。ね?ね?行きましょうよ。ねぇぇ~?姫さまぁ…」

エリー「だぁ~~~もうわかったわよ!」

エリー「サラ進路変更よ今すぐ惑星ソラリスに向かってちょうだい」

サラ「かしこまりました。」

サラ「エルステア各艦隊の乗組員に次ぐ…本艦はこれより…進路を変更し惑星ソラリスへ向かう」

サラ「エバウァンス…ハイネの艦隊を含めた25隻はAルートを航行し…惑星エルフィードへ」

サラ「ティアラとラルフの艦隊を含めた25隻はBルートから惑星ソラリスへと向かい物資を補給せよ」

サラ「繰り返す。本艦はこれより惑星ソラリスへ向かい物資を補給する。各乗組員は指示に従い航行せよ。それでは旅の無事を祈る」

その頃…ハレルヤは宇宙空間を見ながら考えていた。

ハレルヤ「心の声(はぁ…何でこうなったんだ?)」

ハレルヤ「心の声(確か鬼夜叉丸と戦ってて)」

ハレルヤ「つっつつっ」

ハレルヤ「心の声(駄目だこれ以上思い出せない)」

その頃…ハレルヤの部屋の前では

一条ナギサ「どうするんですかぁ…?先ぁ輩。あの筋肉オスゴリラ絶対怒りますよ」

サラ「それは一条の思い込みだ」

一条ナギサ「えぇーーーーでも?」

ウィーーーン

サラ「失礼するぞ!!!」

ハレルヤ「どっどうしたのさ?」

サラ「少し…野暮用が出来てな…メルドへ行くのがもう少し遅くなりそうなんだ」

ハレルヤ「どう言う事なんだい?それは?」

サラ「それはだな?」そう言うとサラは事情を説明し始める。

一条ナギサ「ほらっやっぱり怒ってきた」

柊ゆう「副長。言い過ぎですよ」

一条ナギサ「別に?私は本当の事言っただけだもん」そう言うとナギサは歩き始める。

その頃…小惑星ソラリスでは…ナギサたちの仲間が物資を補給していた。

??「シルバ?ここは何処なんだ?」

シルバ「さぁあなぁ??細けえ事はミアのバカ野郎に聞きやがれ」

??「はぁ…(汗)そりゃそうだよな?お前に聞いた俺がバカだったよ…」

?「ウォルト!!?通信が復旧したぞ!!?」

??「本当か?すぐに向かう。」

数分後…宇宙船内へと戻ってきた…ウォルトたちは今後の事についてナギサたちと話していた。

一条ナギサ「ふぅ~~~ん?つまり…連隊長のせいだったんですねぇ?」

??「いやぁ~(汗)面目ない」

サラ「気に病むな!!それより…ミア…現在わかってるその星の情報について少し教えてくれないか?」

ミア「OKわかったよ。ウォルト説明を」

ウォルト「OKまず地質調査だが…ここは俺らが暮らす星とほぼ変わりない惑星だ。資源も豊富で水にも困らない。人間が生きていくには困らないだろう?」

ウォルト「科学レベルは俺らの惑星よりも少し劣り…丁度500年前のエルステアと同一レベルだ。」

一条ナギサ「500年前というと…まだ?エルステアに(龍)やバイコーンが生息していた時期ですね?」

一条ナギサ「燃料になりそうな物はあるんですか?」

ミア「あぁ。既に見付けてある。」

ミア「惑星ソラリス南西の洞窟に化石燃料に使えそうな物が存在する。と言う事が我々の調査で判明している。」

サラ「となると…燃料を補給するにしてもあれが必要になるのね?」

ミア「ご明察」

サラ「OKわかったわ。あと何日かそこで耐えててちょうだい!!」そう言うとサラは通信を切った。

エリー「思ったより大変そうね?」

サラ「いえ?そうでもありませんよ」

一条ナギサ「そうですよ姫さまぁ…化石燃料があるなら後はニアちゃんに任せとけば大丈夫でしょ?」

??「副長…ニアの力を過信し過ぎですよ」

一条ナギサ「ん?…ノアじゃないですかぁ?どうしたんです??」

ノア「どーしたもクソも…副長に頼まれてた書類が書き終わったから持って来たんです」

ザザザぁーーー

??「弐番隊所属(キャッスル・スターリン)とう艦はこれより…ワープの準備に入る。」

サラ「OK。わかったわ。」

サラ「全艦隊に次ぐ…弐番隊はこれより…ワープの準備に入る。繰り返す」

サラ「弐番隊はこれよりワープの準備に入る。弐番隊が行った直後に我々の艦隊も間もなくワープポイントに到達し…CardinalGateを通る手筈となっている」

サラ「総員…衝撃に備えて…CardinalCancellerを起動させよ。繰り返す」


サラ「総員…衝撃に備えてCardinalCancellerを起動させよ」

参番隊…艦内‥

??「いよいよですね?艦長?」

艦長「あぁそうだな?…」

?「所で艦長CardinalCancellerを使わなかったらどうなるんですか?」

艦長「お前?船乗りなのにそんな事も知らないのか?」

?「ええ!!まぁ」

??「馬鹿なウォルフさんにもわかり易く言うと…CardinalGateの中は高密度に圧縮された空間なんです。」

??「その空間内を巨大な戦艦が通るにはサイズ的にどー考えても無理なんです。」

??「つまりサランラップの芯の中に…バスケットボールを無理やり入れるようなもんなんですよ」

艦長「そこでCardinalCancellerの出番という訳だ。CardinalCancellerはGATEの入口と内部を強制的に拡張させてGATE内を戦艦が通れるようにしている訳さ」

ウォルフ「使わずに無理やり入ったら?」

艦長「強力な重力に耐え切れずに宇宙船ごとペシャンコになる。」

ウォルフ「なるほど?」


??「まず第1フェーズがGATEから発せられる波長を即座に分析してCardinalCancellerの数値を設定する事」

??「この時に要する時間は長くて3分短くて1分半。まっでもこの作業は人工AI(ミラー)がやってくれるから俺らは実質ボタンを押すだけだ」

??「そして…入口を開くのが第2フェーズ。この時にかかる宇宙船のGはそこいらの鉄程度だったらグシャグシャになるほどなんです。」

??「第3フェーズが絶えずGATEの内側に存在する無数の出入り口から正しい位置を分析し割り出す事」

??「GATEの内側にはいくつも出口が存在し…正しい出口に出なければ目的の宇宙と惑星にはたどり着けない」

??「知っての通り…CardinalGateはその昔…神々が閉じたとされる扉だ。(CardinalGate)と言われる由縁は数万年前にまで遡る。古い文献によると遥か昔この宇宙を揺るがす程の大きな戦争があったとされ、神々は争いを鎮めるために5つの世界の扉を閉じた。いわゆるそれが(CardinalGate)である」

??「破滅の象徴の光と言われる由縁もまたそこに隠されておりGATE開きし時世界はオーロラに包まれ…再び混沌の時代が訪れるであろうと言い伝えられてきた」

??「GATE内を通る事で秒速30万kmで走れる宇宙船で行ったとしても…通常ならば数億年はかかるような遥か彼方に存在する惑星に僅か2時間足らずで行けてしまう信じ難いGATEだ。」

??「その為我々は今までこの宇宙に5つの世界がある事を知らなかった。いや知っていたが…神話上の出来事だと考えて信じてすらいなかった。」

??「CardinalGateとワームホールの決定的な違いは…そのサイズと重力。そして出入り口の数だ。ワームホールには入口と出口が一つしか存在しないが…CardinalGateは無数にいくつものワープするポイントが存在し出入り口によって出てくる座標とポイントが異なる」

??「例えばA点から出れば惑星ソラリス。B点から出れば惑星エルステアと言った具合にどのポイントから出るかが重要になる。」

??「我々は神々が争いを鎮めるために閉じた高密度のブラックホールを無理やりこじ開けてその中を通る事によって途方も無い距離の航行を可能にしていると言う訳だ。」

??「で?このブラックホールを無理やりこじ開ける為の装置がCardinalCancellerだ。高密度に圧縮されたブラックホールの中にそれよりもでかい宇宙船が無理に入ろうと思えばぺしゃんこになる。何となくこの理屈はわかるだろう?」

??「例えて言うなら吸込口の狭い掃除機でそれよりもでかいとても柔らかい饅頭をとても強い力で無理やり吸い込む感じだ。当然の事ながら吸い込む課程で饅頭は形が崩れて原型をとどめてはいない。吸引力の小さい普通の掃除機の場合ならばおそらく詰まって吸えなくなる。」


??「だが大抵の物質を引き寄せるブラックホールとなれば話しは別だ。質量に関係なくある程度の物は引き寄せてその課程で大抵の物質が形が崩れて原型を保てなくなる。」

??「もし仮に強力な重力を持つブラックホールの中に人間が入ると、周囲からは身体が伸びたり縮んだり歪んだりしているように見える。その後はスパゲティのように引き伸ばされ、一瞬のうちに小さな粒子になってしまうと言われており…どれほど強力な構造を持つ物体であってもこれに耐えることは不可能であるとされている。」

??「このスパゲッティ化現象が起きると…普通の人間は死んでしまい生きては出られないとされており星さえもスパゲッティにしてしまう。とされている。だがCardinalCancellerが無理やり周囲の空間を拡張させて…内部を通る為スパゲッティ化現象が起きなくなる」


??「数年前に起きた惑星ヴァルソグニルの事故の影響で…1つの(CardinalGate)が開いた事によって各地にGATEが出現した。のはもう知っているな?」

??「ただGATEが出現したと言っても今まで文献でしか存在を知らなかった別次元の宇宙と繋がっただけで…GATEの入口事態はかなり狭い。せいぜい小規模な宇宙船がやっと通れるサイズだ。」

??「我々エルステアの科学者はそれらのGATEをさらに拡張しこじ開ける為の装置を開発した。いわゆるそれがCardinalCancellerだ」

??「CardinalCancellerによって拡張された空間は周囲の宇宙と何ら変わりのない空間に変わる。つまり重力の影響を打ち消していると言う事だ。」

??「重力の影響をこちらで調節できる為スパゲッティ化も起きなくなり…通常運行が可能になる。」

??「そしてここからが第4フェーズだ。目標ポイントを決めて…そこに向けて運行しあとはゴールに突き進むだけだ」

??「この時…目標ポイントから引き寄せられる重力を推進力に変えて速度を上昇させる事もできてこの時の速度は相当なモノになる」

??「但し…精密なコントロールが必要な動作でCardinalCancellerの設定値を少しでもミスればスパゲッティ化して我々は全員死ぬ事になる」

??「どうです?わかってくれました?ウォルフさん?」

ウォルフ「ぐぅーーーくぅーーーzzz」

艦長「あっはははは(笑)ケイト。ウォルフには言っても無駄だよ!!そいつは感性で動くタイプだからな?」

艦長「それよりいよいよだぞ」

乗組員1「CardinalCanceller起動します」

乗組員1「システムオールグリーン」

ケイト「CardinalGATE開きます。拡張開始」

乗組員1「CardinalCanceller稼働率80%」

乗組員1「90%…95%…間もなく100%に到達します」

艦長「CardinalCanceller展開」

乗組員1「CardinalCanceller展開します。間もなくGATE内側に突入します」

ケイト「システムオールグリーン。重力の影響はありません。」

艦長「フルドライブエンジン始動」

乗組員2「フルドライブエンジン始動まで」

乗組員2「3」

乗組員2「2」

乗組員2「1」

乗組員2「点火」

ケイト「エンジン点火異常なし」


♪♪♪♪♪

ケイト「GATE突入成功。第3フェーズへ移行します。」

カチャカチャカチャカチャ

艦長「ルートを割り出せ」

ケイト「かしこまりました。惑星ソラリスの座標に最も近いルートを割り出します。」

ウォルフ「艦長…正面前方に機影のような物が見えます。」

艦長「おそらく別ルートから入った何者かだろう?攻撃の意思がないなら捨て置け!!」

ウォルフ「かしこまりました」

ケイト「ルート割り出し成功…最短ルートを表示します」

館長「よし第4フェーズへ移行だ」

ケイト「第4フェーズ移行。自動運転モードに切り替えます。目標座標ポイント…X737825地点。」

その頃…ナギサたちは

一条ナギサ「ここが惑星ソラリスですか?想像してた通りキレイな場所です(笑)」

サラ「ナギ!!無駄口叩いてる暇はないぞ!!」

一条ナギサ「はぁーーーい」ナギサがそう答えるとエリーたちは宇宙船を降りてソラリス内を探索し始める。

サラ「ここか?」サラはそう呟くと…何もない透明な空間に手を当てる。数秒後…透明な空間が光り出し…ゴゴゴォっという音がして激しい光に包まれる

??「姫殿下!!?よくご無事で。隊長も」

サラ「やれやれ?私はついでか?」

エリー「ご苦労さまアレン。ここはどの辺りなの?」

アレン「惑星ソラリス南端部に位置する…テスメリア地方の山林です。」

アレン「ようこそ姫殿下。こんな所では何です。ささこちらへどーぞ」そう言うとアレンは歩き始める

ウィーーーン♪♪♪♪♪

アレン「姫殿下…これは我が艦の魔導型検知ドローンが捉えたシグナルです」

アレン「(CardinalCrystal)の反応が…ここから南東部にある森の中で検出されました」」

エリー「わかってるのなら何故回収しに行かない?」

アレン「問題が発生致しまして…」

エリー「問題?」

アレン「はい…(CardinalCrystal)は森の中で厳重に保管されておりまして…中々容易には近付けないのです」

アレン「ケビン」

ケビン「姫殿下…こちらをご覧下さい。」

ケビン「まず我々が今いるテスメリア地方から…森へと向かう最短ルートは…山林を東に抜けて…広大なサカド砂漠から南端に存在する…(首都)メルベルへと向かうルートです」

ケビン「まずサカド砂漠は魔法の類を一切使えないエリアでここを超えるには馬や車など魔法以外の方法で向かう他ありません」

ケビン「そしてメルベルの街に入るには…通行手形が必要で…それを入手するのにもかなりの通貨が必要となります。」

ケビン「また…森の入口へと続く回廊はこの国の王族の許可を得なければ入る事ができず仮に入ったとしても森の中は険しく…正しい道を進まなければCardinalCrystalの元へは辿り着けません」

エリー「なるほどね?」

アンナ「どうされますの?おねぇ様?」

エリー「とにかく街に入るしかないわね?馬や車は用意できないの?」

ケビン「我々の星とは通貨が違うので購入する事が出来ないのです」

ケビン「ですから…今はこの国で行商人になり…我々の星でしか入手できない物を売り通貨にして費用を貯めている最中でございます」

エリー「なるほどね?わかったわ。今どれぐらい溜まったの?」

アレン「何とか馬3頭が買えるぐらいしか溜まっておりません」

エリー「3頭か?心もとないわね?」

サラ「姫殿下私から一つ提案がございます」

エリー「なに?言ってみて!!」

サラ「はい」サラはそう返事するとエリーの耳元で何かを呟く。

エリー「なるほど?その方が手っ取り早そうね?許可するわ!!」

それから数日後…エリーたちは(テトラ)という宿場町に居た。

店主「へーいらっしゃいらっしゃい」

店主「お!!!兄ちゃんどうでい?こいつはぁ惑星ソラリス原産(ソラ海老)だ?今日は安いよぉ!!買ってかねぇかい?」

シュウ「わりいおっちゃんまた今度な!!」そう言うとシュウはダッシュでその場を立ち去る。

??「何かしら?あの子?あんなに慌てて?」

?「姫殿下…早く行きますよ。私たちの旅の目的を忘れたんですか?」

エリー「忘れてないわよ!!というかゆう誰に向かって口を聞いてるの?私はエリー・フォン・シャーロッテよ」

柊ユウ「ははッ(笑)それでこそ姫殿下です」

エリー「それより…ゆう。サラたちは上手くやってるかしら?」

柊ユウ「隊長たちなら問題ないでしょう?」

アンナ「おねぇ様彼女たちに限って万一はありませんわ」

柊ユウ「ミア姫殿下の言う通りです。私たちは私たちで任務を真っ当しましょう。今日の依頼はサカド砂漠の南東にある…リーヴァ遺跡にてメーデ石なる物を入手して欲しいとの事ですよ」

エリー「メーデ石って何なのかしら?」

柊ユウ「さぁ…依頼者の話しによると七色に光り輝くとても貴重な鉱石で武器や武具を作る時にとても重要なアイテムらしいですよ」

エリー「ふーん?とりあえず行くしかないわね?」

柊ユウ「ですね(笑)?」

その後‥街を暫く歩いたエリーたちは街の外れにある駐車場までやってくる。

??「姫殿下お待ちしておりました」

アレン「今日の編成は姫殿下率いる第1小隊と我々の第2、3小隊で行う予定をしております」

エリー「OKわかったわ。」そう言うとエリーと柊は車に乗り込み移動し始める。

サカド砂漠は惑星ソラリスに存在する砂漠で昼には気温75℃まで上がり夜には−10℃まで冷え込む…死の砂漠である。この砂漠の中に何の防備も準備もしないまま足を踏み入れるのは自殺行為で…遺跡探索で何人もの人間が命を落としている。

また…遺跡内には太古の戦争で使われていたガーディアンが放置されており近づく物を容赦なく襲い数々の猛者を葬ってきた。

エリー「はぁ…万が一の時の為にサラにエルステア製の車を用意させておいて良かったわ。」

柊ユウ「隊長に感謝ですね(笑)?」柊がそう呟いた直後…通信が入る。

ザザザぁーーーー

キャッスル「こちらキャッスル・スターリン…現在リーヴァ遺跡に向けて進行中!!」

キャッスル「サカド砂漠の北西5Km地点に…オアシスの様なものがある。」

アレン「了解した。スターリンはオアシスにて水と食料があれば探して来てくれ。」

キャッスル「了解」

エリー「スターリン。くれぐれも無茶だけはするんじゃないわよ」

キャッスル「心得てます。姫殿下」そう言うとキャッスルは通信を切る。

アンナ「おねぇ様…私この砂漠あまり好きではありません」

エリー「アンナ。わがまま言わないで。嫌いなのは私も一緒よ」

アンナ「そうは言ってもおねぇ様…わたくしこんな所で何をしたら良いかわかりませんわ」

アンナ「魔法も使えない。灼熱地獄。車の中は快適ですが…一度外に出れば暑さで喉が焼けそうになる。ここに私がいて意味があるのでしょうか?」

エリー「アンナ!!あんまり駄々こね過ぎると怒るわよ」 

アンナ「既に怒ってるではありませんか?」

柊ユウ「まぁまぁ…2人とも(汗)」

アンナ「はぁ…もう良いです。少々暑いですが1人で行かせて頂きます」

アンナ「アレン。車を停めて下さい」

アレン「はっしかし…ミア姫殿下外は気温60℃の猛暑。出るのは危険です」

アンナ「私が良いと言ったら良いのです」

エリー「はぁ…(汗)アレン好きにさせてあげなさい。」

アレン「かしこまりました。そこまでおっしゃるなら」

数分後…トランクに積んでいたエアボードと言われる乗り物を取り出すとアンナはそれに乗って何処かへと飛んで行こうとする。

柊ユウ「ちょっちょっと待って下さい。ミア姫殿下。」

アンナ「モタモタしてると置いて行きますわよ。」そう言うとアンナは…空を飛びリーヴァ遺跡を目指し始めた。

柊ユウ「エアロ。ナビを頼む」柊がそう言うと耳に付けてるピアスが喋り始める。

エアロ「かしこまりましたマスター。遺跡まで行く最短ルートを割り出します。」

柊ユウ「心の声(全くミア姫殿下のわがままも困ったものだ(汗))」

エアロ「マスター前方にエアボードの反応を検出しました。いかがなさいますか?」

柊ユウ「場所はどの辺りだ?」

エアロ「前方500m付近です。」

柊ユウ「OKエアロ。私のゴーグルにそのエアボードの位置を映してちょうだい。」

エアロ「かしこまりました」

柊ユウ「にひっ(笑)やっと見付けましたよミア姫殿下」そう言うとユウは一気に速度を上げてアンナに近付く。

柊ユウ「もおぉ~やっと見付けましたよ。ミア殿下」

アンナ「うふふふっ(笑)遅かったですのね?」

アンナ「待ちくたびれましたわ」

柊ユウ「はぁ…にしても暑いですねぇ?」

アンナ「時期に寒くなりますよ。もう一番暑い時間は過ぎましたから」

その頃サラとナギサは街で連続変死事件の事について調べていた。

サラ「それで?その少年は何処に行ったんだ?」

??「さぁねぇ?あんたらと同じで事件の事を一通り聞いたらどっかに行っちまったよ」

サラ「なるほど!ご協力感謝する」

??「あいよ」そう言うと男はその場を立ち去る。

一条ナギサ「先輩?どう思います?」

サラ「ん?何か引っかかるのか?」

一条ナギサ「やっぱわかっちゃいますか?あのぽっちゃりオスゴリラ絶対何か隠してますよ。」

一条ナギサ「ナギの勘がそう告げています」

サラ「そうか?私にはそう見えなかったが?」

一条ナギサ「先輩が鈍いだけですよ」

??「隊長。ご報告があります」

サラ「どうした?」

??「街の南東にて怪しい輩がいるとの情報をキャッチしました。」

??「男の見た目は50代の成人男性で身長は170cm前後。堀の深い顔立ちで顎髭を生やしているとの事です。」

サラ「報告ご苦労下がっていいぞ」

??「はっ!!失礼します」部下の男はそう答えるとその場から立ち去って行く。

一条ナギサ「いよいよ怪しい感じですね?」

サラ「そうだな?」

サラ「マックス?聞こえるか?」

ザザザぁぁーーー

マックス「聞こえてますよ隊長」

サラ「街の南東付近には何がある?」

マックス「ん?何って?ひたすら民家ですよ。店もなーんもありゃしない」

マックス「そこがどうしたんです?」

サラ「さっき部下からその辺に怪しい人物がいるという報告があってな」

マックス「ふーん?それで俺にそこを見張れって事ですね?隊長」

サラ「察しが良いな?」

マックス「まぁ…長い付き合いですから」そう言うとマックスと呼ばれた男は通信を切り…鳥に変身して空に飛び立ち民家の屋根に足をかける。

サラたちが調べている連続変死事件とは…惑星ソラリスの宿場町(テトラ)で起きる不審死事件の事でここ1ヶ月で50人以上の人間を見なくなったと噂される事件の事だ。サラたちは依頼主である…この街の領主(ジェームス・モナリオ・バートン)の命に従い動いている。報酬は500万ルピアと通行手形の発行で…この通行手形がなければ…カサド砂漠の中間点に位置するネルドの街にある関所さえも超えられない。

一条ナギサ「にしても?50人は多過ぎますねぇ?」

サラ「やはりナギサもそう思うか?」

??「まっ噂に尾ひれが付いて…50なんて数値がついたんでしょうよ」

サラ「ん?どうした?レヌール」

レヌール「調査報告ですよ。隊長」そう言うとレヌールは資料をサラに手渡す。

レヌール「正確な被害者の数は13人。しかもその全てがここ一週間以内で死亡もしくは行方不明になっています」

レヌール「被害者全員の事件前の行動を確認した所…全員が一つの酒場の顧客だという事がわかりました。店の名は(レディオ)」

レヌール「最初の被害者レイラが勤めてた酒場で…第2の被害者メアリの夫が経営している店です」

サラ「男の風貌は?」

レヌール「口髭を生やした初老の男です」

一条ナギサ「先輩…これはもう確定ですね?」

サラ「決め付けるのは早計だぞ。ナギサ。」

一条ナギサ「そんな事ありませんよ。こんなの絶対そのちょび髭オスゴリラが犯人ですよ」

レヌール「今回ばかりは私もそう思います」

サラ「何はともあれ?そいつが犯行を行ってる所を突き止めなければならないな?」

一条ナギサ「私に任せて下さい。先輩。」

サラ「何か考えがあるのか?」

一条ナギサ「にひひっ(笑)まぁね?」

一条ナギサ「さぁ待ってろですよ。ちょび髭オスゴリラ…この私が絡んだからには…もう2度とお天道様の上を歩く事は無いと覚悟しやがれですよ」

その頃…南東にある民家付近では…

マックス「心の声(さて?隊長が言ってた男はどいつだ?)」

マックス「心の声(もう少しこの付近を上空から探ってみるか)」マックスは心の中でそう呟くと空に羽ばたき…街の南東一帯を見回す。

マックス「ん?あいつは?」

マックス「心の声(少し降りてみるか?)」そう心の中で呟くととある民家の屋根に止まる。

??「ジェフ?どうした?顔色悪いぞ?」

ジェフ「大丈夫さ…カール…少し疲れてるだけさ(汗)」

カール「そうかい?まっ奥さんが死んで大変だろうけど頑張れよ。」

ジェフ「あぁ!!ありがとう」ジェフという男はそう答えると民家に入って行く。

マックス「心の声(特に怪しい点はないか?)」

同刻…街の中心部…

一条ナギサ「臭う…臭いますよ先輩…」

サラ「ナギサ。私はそんなに臭いか?」

一条ナギサ「そうじゃありません!!」

一条ナギサ「ちょび髭オスゴリラが買ったっていう香水の匂いの事ですよ」

サラ「そうか?私にはわからないが?」

一条ナギサ「獣人族の鼻を舐めないで下さい。街の南西の方から風に乗って微かに臭って来ますよ」

サラ「そう言えば?ナギサは獣人族だったんだな?」

一条ナギサ「そうですよ。何たってこの私は誇り高いビーストパラディンの末裔なんですからね?」

一条ナギサ「にしてもこの街では常に帽子を被ってなきゃイケないからちょっとおっくうです(汗)」

一条ナギサ「何とかなりませんか?先輩?」

サラ「私にそう言われても…(汗)?」

サラ「まぁ…何とかならなくはないが…?」

一条ナギサ「本当ですかぁ…?先輩?何なんです?その何とかする方法って?」

サラ「はい。これ!!」

一条ナギサ「何なんです?これ?」

サラ「一定期間…力を抑えて獣人やエルフを普通の人間のようにみせる薬だ。」

サラ「これを飲むと最低4時間はこの惑星に住む普通の人間の様になる事はできる。だがそれと引き換えに少し力は弱まるがな?」

一条ナギサ「ふーん?なるほどですねぇ~?」

サラ「どうする?飲んで見るか?」

一条ナギサ「うーん?辞めときます。あたし弱くなるの嫌なんで!!」

サラ「ナギサはそう言うだろうと思ったよ」

数十分後‥街の南西…歓楽街プロテアの宿付近

一条ナギサ「何か怪しいとこですねぇ?先輩?」

サラ「だな?」

??「まぁそりゃそうでしょうよなんたってここは歓楽街ですからね?」

サラ「ケルトか?どうした?」

ケルト「隊長に頼まれていた物持って来たんですよ」そう言うとケルトとはとある物をサラに手渡す。サラは書類を見て呟く。

サラ「なるほど?やはり私の読み通りだったか?」

一条ナギサ「あっ!!?先輩あのぽっちゃりオスゴリラ変な店に入りますよ」

サラ「プロテアの宿?何だあの店は?」

ケルト「かぁっ〜あの御人昼間っからやりますねぇ?」

サラ「知ってるのか?」

ケルト「えぇこの辺りじゃ有名ですぜ」

一条ナギサ「何なんですあの店?勿体ぶってないで教えて下さいよ」

ケルト「うーん?まぁいわゆる風俗店ですよ」

サラ「ふっ!!?てそりゃまさか?」

ケルト「お察しの通りですぜ」

ケルト「あっしが調べた情報によるとこの地方で幅を利かせる一大グループ「プロテクタント」が経営する娼館で…30分7500ダールが基本相場です」

ケルト「何でもつい最近この店で娼婦が消える事案が相次いでいて街の北西にある冒険者ギルドにも依頼が来ていやす」

ケルト「店の中は…高級感溢れる造りになっていて…店の出入り口には数名のボーイがいるんです」

ケルト「オーナーによるとどーもそのボーイが一枚噛んでる可能性があるって事ですが…あっしの調べではボーイは白ですね?」

サラ「そうなのか?」

ケルト「えぇ娼婦が消えるのは毎回決まって15日の早朝から深夜にかけてで…いつも35人程の固定客が店に現れるそうです」

一条ナギサ「35人ですかぁ…?ちょっと多いですね?先輩?」

サラ「だな?1人1人を監視する訳にもいかないからな?」

ケルト「その点は心配しないで下さい。既に7名の候補に絞ってありやす」

ケルト「1人めは防具屋の店主オラン。ガッチリした体格の男で…顎髭を生やしています」

ケルト「2人めの候補は文具屋のイヴァンコフ。金髪の男でこいつも特徴的な顎髭を生やしています」

ケルト「3人目は隊長たちが追ってたさっきの男で(レディオ)の店主です」

サラ「なるほど?調査リストを貰えるか?」

ケルト「えぇもちろん。それじゃあっしはここで」そう言うとケルトはリストをサラに手渡し足早に店の中へと入って行く。

一条ナギサ「先輩。これで決まりですね?間違いなくあのぽっちゃりオスゴリラが犯人ですよ」

サラ「はぁさっきも言ったろ?決めつけるなって」

一条ナギサ「それよりどうするんです?」

サラ「ん?」

一条ナギサ「ここであのゴリラが出て来るまで待つんですかぁ?先輩?」

サラ「うーん?そうだなぁ?どうするか?」そう言うとサラは少し考え込み始める。

サラ「よし!!少し待っていてくれ」

一条ナギサ「へっ??」

数分後…

一条ナギサ「ちょっ!!?先輩どうしたんです?その格好?」

サラ「中々似合うだろ?」そう言うとサラはナギサにも一着のドレスを手渡す。

一条ナギサ「てゆーか?こんな物何処に隠して?」

サラ「何処って?いつものとこだよ。」そう言うとサラはナギサの手を掴むと短距離転でナギサたちが泊まる宿の部屋に転移する。

一条ナギサ「えっと?もしかして?先輩?プロテアの宿に潜入するつもりですか?」

サラ「察しが良いな?んじゃあたしは外で待ってるぞ」

一条ナギサ「はぁ…?何でこうなるんですかね?」ナギサは宿屋のベッドに横たわりそう呟くと天井を見上げて目を瞑る。

同刻プロテアでは…

ボーイ「いらっしゃいませ」

??「やぁいつもの子いるかい?」

ボーイ「マリさんですね?少々お待ち下さい。確認してまいります」

数分後…

ボーイ「申し訳ございません。マリさんは現在先客と外出中でして…」

??「外出??」

ボーイ「ええ!!貴方が来る30分程前に…出掛けられております」

??「戻って来るのは何時頃だい?」

ボーイ「予定では17時過ぎとなっております」

??「17時か?」

ボーイ「いかがされますか?」

??「うーん?他の子を指名する気にはなれないし待たせてもらうよ」

ボーイ「かしこまりました」

ボーイ「ではご存知かと思いますがルールとシステムの説明をさせてもらいますね?」

ボーイ「コースは3コース選べてまずスタンダードな室内空間で楽しむコース。」

ボーイ「こちらは我がプロテアの2階部分を使用して頂き女のコと気が済むまで時間を過ごして頂きます。」

ボーイ「30分7500ダールが基準価格となっており10分伸びる毎に2500ダール増えていき…120分コースで30000万ダールとなります」

ボーイ「次に野外や自宅等で楽しむコースでこちらは女のコと共にプロテアを出てからの時間で計算させて頂きます」

ボーイ「自宅で楽しむも良し!路上という普段は味わえない空間で楽しむも良し。使い方はお客様次第です」

ボーイ「値段は30分15000ダールからSTARTし2時間で60000万ダールが基本となっております」

ボーイ「次にお客様を(主人)専属嬢を(メイド)と位置づけたコースでこちらは店の3階部分の1室を使用して頂きます」

ボーイ「専属嬢(メイド)は(主人)であるお客様に逆らう事は出来ずに何なりと申し付ける事ができます」

ボーイ「また部屋の3階に備え付けられた様々なマジックアイテムを使用する事で普段では味わえない極上の空間を堪能する事ができます」

ボーイ「変身の指輪で女の子を自分好みに変えるも良し反対にお客様がイケメンになるも良し。服従の指輪でメイドを操り堪能するも良し。使い方はあなた様次第です」

ボーイ「また…専属嬢(メイド)には烙印が刻まれており…そこに魔力を流し込む事で様々な事ができます」

ボーイ「例えば…初級魔法を使う程度の微力な魔力でも烙印により効果が増大し…専属嬢(メイド)に快感を齎す事ができます」

ボーイ「烙印より流し込まれた魔力は体内を流れやがて専属嬢(メイド)の性感帯に辿り着きます」

ボーイ「性感帯にたどり着いたマナは専属嬢(メイド)に快感を齎し魔力を注ぎ込めば注ぎ込む程メイドたちの感度は上昇します」

ボーイ「また…それ以外にも様々な効果を齎し使い方はお客様次第です」

ボーイ「値段は30分9500ダールからSTARTし2時間で36000ダールとなっております」

その頃…テトラ市中央区にあるネフタリア公園では

マリ「もぉう…もう時間過ぎてるのに」

??「良いだろ?別に」そう言うと男はマリの唇をネフタリア公園にある樹木の近くで奪うと激しく唇を重ね始める。

じゅっちゅる…ちゅ

昼間の蒸し暑い公園内でテラ蝉の鳴き声に隠れて生々しい音が響く。ふと…公園で遊んでいた3歳ぐらいの子供が呟く。

少年「ママァ…あの人たち何やってるの?」

母親「シッ見ちゃいけません」そう言うと母親とおぼわしき女性は子供の手を掴み足早にその場を立ち去り始める。

その様子を遠目で見詰める一条ナギサは呟く

一条ナギサ「はぁ…あの腹筋オスゴリラとビッチメスザルは昼間から何やってるんですかねぇ?」

サラ「シッ気付かれるぞナギサ」

一条ナギサ「平気ですよ。先輩。一応念の為にマジックアイテム(偽装投影)使ってる事ですし」

一条ナギサ「にしても先輩のその仮装でよく男だって認めてくれましたね?ナギはその事に驚きです」

サラ「ん?多分それはこいつのお陰かな?」

一条ナギサ「トリックコート?ですか?てゆーかそのコートの効果本物だったんですね?ナギは今の今まで疑ってました。」

サラ「私もだ。それじゃあ後は任せたぞ」

一条ナギサ「了解。あっお土産にソラリス名物ソラリア買って来て下さいね?」

サラ「あっははは(笑)わかってるよ」そう言うとサラは短距離転移でその場を立ち去る。

ボーイ「おい?何処行ってた?探したんだぞ」

サラ「すいません‥トイレが長引いちゃいまして(汗)」

ボーイ「とにかく覚えて貰う事は山程あるんだ。ついて来い。」

ボーイ「3階の308号室はNo.1風俗嬢レミさんが使う部屋だ」

ボーイ「いいか?この部屋の清掃だけは手を抜くなよ」

サラ「はいっ!!?」

ボーイ「まず床をマジックブラシで入念に拭くんだ。このマジックブラシは魔力を込める事で使用者の思い通りに動いてくれる。それと並行して窓をしっかり拭け。お客様によっては窓に埃があるというだけでクレームを言ってくる者もいる」

サラ「わかりました」

時を同じくして…店に先程入ったケルトは店のNo.3とあとベッドに横たわり話し込んでいた。

ケルト「それで…その男はいつも15日来るんですかい?」

とあ「ええ!!そうよ」

ケルト「なるほどねぇ?」

ケルト「心の声(となると…本格的に動くのは今夜って事ですかい?こいつぁ面白くなってきやしたねぇ?)」

数十分前‥待合い室

ケルト「心の声(間違いねぇ!!こいつがレディオの店主(レオナルド)だ)」

レオナルド「……」

ケルト「なぁ?あんたぁ?レディオのマスターだろ?」

レオナルド「ん?そうだが?私の店の客かね?」

ケルト「覚えてねぇかい?3週間前に1度あんたの店に行ったんだが?」

レオナルド「さぁあ?覚えて無いな?何せ店には多くの人が来るんでね?」

ケルト「もぉお困りますよレディオの旦那」

ケルト「あっしはケルト。以後お見知り置きを」

そして現在に至ると言う訳である。

ケルト「心の声(ケルビン?レディオの旦那の様子はどうでい?)」

ケルビン「心の声(変わりないぜ。今もずっと店の待合室で本を読んでるよ)」

ケルト「心の声(そうかい?何か動きがあったら教えちゃくれねぇかい?)」

ケルビン「心の声(あいよ)」

ケルビンとはケルトの使い魔で…人には認知できない程小さな虫である。ケルビンはケルトの命令で対象者を監視する為に使われており…ケルトと心の中で念話で会話をできる。

ケルト「心の声(まだ動きはねぇですかい?となると一度店を出た方が良さそうですぜ)」そう心の中で呟くとケルトはむっくり起き上がる

とあ「ん?どうしたの?」

ケルト「ん?いや?あと時間は何分かな?と思いやしてさ」

とあ「んんーとねぇ?あと10分ぐらいかな?」そう答えるととあはケルトの陰茎を口で加えようとする。ケルトは無言でとあの顎に手を添えると見詰める。

とあ「ん?」

ケルト「もう我慢できねぇ」そう言うとケルトはとあの唇を激しく奪い始める。

その頃…ネフタリア公園では行為を終えた男とマリが店の方に向けて歩き始める。

一条ナギサ「やっと動きやがったですか?あの腹筋オスゴリラとビッチメスザル。」

一条ナギサ「もう少しであんなもの私に見せ付けてどんだけ待たせたら気が済むのか?って文句を言ってやろうと思ったですよ。」

一条ナギサ「とにかく先輩に報告です」

ザザァーーー

一条ナギサ「先輩…ゴリラ共やっと動きましたよ」

サラ「了解。わかったわ」

サラ「心の声(もう動いたのね?早く部屋の清掃終わらせなきゃ)」

同刻…店の待合室付近

ボーイ「お客様。大変長らくお待たせしました。もう間もなく女の子の方が外出より戻って参ります」

ボーイ「プレイ前にお手洗い等ございませんか?」

レオナルド「うむ。大丈夫だ」

数分後…プロテア3階…310号室(マリの部屋)

マリ「えっへへ(笑)レオナルドさんまた来てくれたんですねぇ?」

レオナルド「あぁ君に会いたくてな?」そう言うとレオナルドはマリの唇を奪い服を脱がせて行く

マリ「えっへへ(笑)シャワー行く?」

レオナルド「ああそうしようか?」

ケルビン「心の声(ケルト。今対象者と女の子がシャワーに行ったぜ)」

ケルト「心の声(そうか?なら仕掛けるなら今しかないな?)」

ケルト「心の声(力を解放するんだ。ケルビン)」

ケルビン「心の声(あいよ!!!)」

惑星ソラリス上空…サラたちの乗って来た宇宙船の中では

??「ターゲット…部屋に入室しました」

プシュンっ

??「隊長!!ご苦労さまです」

サラ「あぁマシュー苦労して清掃したかいがあったよ」

マシュー「これで常時この宿を監視できますね?」

サラ「あぁだが本当の問題はそこじゃない」

?「外でのプレイ時ですね?」

ザザァーーー

一条ナギサ「先ぁ輩その辺は私に任せといて下さい。ターゲットが何処に行っても追いかけますよ」

?「隊長。尾行なら俺に任せた方が良いっすよ」

?「俺の能力で創り出した(追跡虫)なら何処にターゲットが行ってもわかりますから」

???「またぁ?ターゲットの尾行とか言って女の子とイチャコラする気でしょ?」

?「しねぇーよ」

???「いーやするね?君はそういう奴だ」

一条ナギサ「あぁーーはいはい。2人ともに喧嘩は辞めるですよ。」

サラ「この声は?ステラとウォルナットね?」

サラ「何かわかった?」

ステラ「えぇそりゃもう色々と(笑)」

ステラ「まずターゲットであるレディオの店主(レオナルド・ザック・フィード)にはここ数週間でいろいろ怪しい点があります」

ステラ「ウォルナット」

ウォルナット「まず店の常連だった男性によると3週間程前から彼の様子がおかしいとの事です」

ウォルナット「常連客の名前も覚えてないし自分の事も知らない様子だったと言っています」

ウォルナット「また別の目撃者によると9日前に彼がブツブツと独り言を言っていたみたいです。」

ウォルナット「話しの内容は詳しくわかりませんが…その時の彼の顔がこの世の者とは思えない化け物のようだったと語っています」

ウォルナット「こちらがステラの能力で読み取った被害者の記憶を俺の能力でディスクに焼き付けた物になります。」

サラ「そのディスクのデータを転送できるかしら?」

ウォルナット「既に転送済です」

サラ「マシュー映してちょうだい」

マシュー「かしこまりました」

カチャカチャカチャ

サラ「なに…これ?」

マシュー「解析データを照合しましたが我々が知るどの惑星の生物とも違う事がわかりました。」

マシュー「ただディスクのデータを詳しく解析した所…惑星メルバ原産のビースディマーに似ている事がわかりました」

マシュー「ビースディマーは第2冥陽系メルバ原産のハエで生物の身体を乗っ取り思いのままに操る能力を秘めています」

マシュー「ディマーの能力で厄介な所は寄生した生物の能力を得る点でドラゴンに寄生すればドラゴンの力を得て我々人間に寄生すればある程度の知能を得る事でも知られています」

マシュー「また…自分の子供にも寄生主の力を遺伝させる事も可能で…主に他の生物の体内に卵を産み付けます」

その頃…サカド砂漠南西リーヴァ遺跡3階層では

柊ユウ「待って下さいよミア姫殿下」

アンナ「何を待つんですの??」

柊ユウ「何って?わかってるくせに(汗)」

アンナ「仰ってる意味がわかりませんわ(笑)」

アンナ「それよりここ案外広いですわね?」

柊ユウ「ですね?情報によると遺跡は1~50階層まで続いてて35階層に目的のメーデ石があるようです」

時を同じくしてリーヴァ遺跡入口周辺

エリー「あの子たち何処まで行ったのかしら?」

??「さぁ?どこでしょうね?」

エリー「まぁいいわ!!今すぐ部隊を編成させなさい。」

??「かしこまりました」

?「お前らぁ…!!?集まりやがれ」

?「これよりリーヴァ遺跡内部への探索を開始する。」

?「探索班は前に」

?「お前ら探索班は遺跡内部に入り遺跡を調査してもらう」

?「先行して入っているミア姫殿下の信号は遺跡の3階部分から発せられており一刻も早く追いつき殿下を護衛するのも諸君らの任務である」

?「我々は諸君らをMRFから見守り指示をだす」

?「またMRF内部に内蔵された特殊な機器を通じて諸君らのゴーグルと連動しており様々な情報を得られる」

?「もし仮に…諸君らのゴーグルに何らかの異常があった場合にはゴーグルに備え付けられた緊急装置が作動しMRFまで強制転移し戻る仕組みとなっている。」

数分後…MRF内部では

ザザザァーーー

キャッスル「こちら弐番隊所属キャッスル・スターリン。物資の補給完了しました」

エリー「お疲れ。貴方もすぐにこっちに向かって来てちょうだい」

キャッスル「了解致しました」

??「お疲れ様です。姫殿下」そう言うと部下は机に紅茶を置いて少し下がる。

エリー「かしこまらなくて良いのよ。ニア」

ニア「えっへへ(笑)でも姫殿下私も一応仕事なので敬語は使わせて下さい」

????「姫殿下。アンナさまは3階層に居られるようです。いかがなさいますか?」

エリー「もうあの子ったら…(汗)行っても何もできない癖にしょーのない子ね?」

エリー「もう探索班は中に入ったのでしょう?だったらあの子のゴーグルにHIFを連動させてサポートするしかないわね?」

エリー「装置を起動させなさい」

隊員1「かしこまりました」

隊員1「HIF起動。システムオールグリーン」

隊員1「シンクロ率…75…80…85…90」

隊員2「規定値に達したのを確認」

隊員2「第2フェーズへ移行する」

その頃…リーヴァ遺跡3階層では…

柊ユウ「たくっ何なんですかねぇ?このヘンテコな生き物は?」

キンっググゥっ

アンナ「ゆう。それは生き物ではなくてガーディアンと呼ばれる最古の兵器ですのよ」

柊ユウ「んな事言われなくてもわかってますよ。それよりミア姫殿下も手伝って下さいよ」

アンナ「そう言われましても今の私はこと戦闘において無力ですわ。要の魔法がここでは使えませんもの」

ガーディアン「対象ロックオン…ミサイル発射」

♪♪♪♪♪

柊ユウ「んなもん発見してるんじゃあないですよ」そう言うとゆうは大剣でミサイルを破壊すると驚異的な身体能力でジャンプしてミサイルの残骸に飛び移りガーディアンに接近して行く。       
  
アンナ「その調子ですわゆう」

ピピィーーーシンクロ率95%突破(システム)起動…対象の行動パターンを予測します。

アンナ「ん?これはおねぇ様の仕業ですわね?」

アンナ「ゆう。ガーディアンは5秒後に剣を使い攻撃してきますわ。」

アンナ「今からこちらのゴーグルの情報をあなたのゴーグルにも連動させますわ」

柊ユウ「了解!!助かります。」

システム音「3秒後ターゲットは斜め右方向から剣で攻撃してきます」


柊ユウ「OKそんだけわかってりゃ十分よ」そう言うとゆうはガーディアンの攻撃を躱して力いっぱい大剣でガーディアンの足をぶっ叩く。

♪♪♪♪ドォォン

柊ユウ「まだまだまだまだぁ」

柊ユウ「はぁあーーーーとぉりゃあ」ゆうの声に呼応するように大剣の速度が増していきやがて見えなくなる。

3秒後鈍い音が響いたかと思うとガーディアンの片足が豪快に粉砕された。
  
ガーディアン「システム異常システム異常。これより飛行モードに移行します」

アンナ「そうはさせませんわよ」そう言うとアンナはエアボードの上から正確に銃でガーディアンの背中にある3cm四方の4つの装置を撃ち抜く。

ガーディアン「異常発生。異常発生。飛行モードに移行できません」

柊ユウ「もらったぁ!!!?」そう叫ぶとゆうはもう片方のガーディアンの足を粉砕するとそのままジャンプしてガーディアンのコア(心臓)を破壊した。

   
ガーディアン「システム復旧不可能。システム復旧不可能。シ‥ステ…ムふっきゅ…うう不可…のおぉ」

柊ユウ「いっちょあがりっと!!ミア姫殿下こんなヘンテコなおもちゃ相手だとチョロいもんですねぇ?」

アンナ「よく言いますわ!!最初はビビッてた癖に…!!?」

柊ユウ「あはッ(笑)まぁ結果良ければ全て良しですよ!!」

(第3章)2人のハーネット・クラウン)

その頃…サラたちが乗って来た宇宙船の中では1人の男が悪夢を見ていた!

ハレルヤ「はぁ…はぁ…はぁ…」

ハレルヤ「な…ぜお前が?」

惑星(Demon)最果ての地

??「悪いな?これもこの星の為なんだ」

ハレルヤ「がっはぁっ」

??「ハーネット・クラウン。お前はこれから全ての記憶を無くして2つに分離する」

??「お前の力も半分になりその肉体も2つに分かれる」

??「では…さらばだ!!」

宇宙船エスタロッサの船内(ハレルヤ)の部屋

ハレルヤ「はぁはぁはぁはぁ(汗)」

ハレルヤ「何だ?今のは?」

♪♪♪♪♪ブゥーン

サラ「ハレルヤ起きているか?」

ハレルヤ「えっ!!?あぁ?ど!どうしたんだ?サラ」

サラ「どうした?すごい汗だぞ?」

ハレルヤ「なっ!!何でもないんだ?」

サラ「そうか?なら1つ君に聞きたい事があるんだが?いいか?」

ハレルヤ「聞きたい事?」

サラ「そっ!!!まずはこれを見てくれ」そう言うとサラは書類を手渡して先程みたディスクの映像をハレルヤの部屋の壁に映し出す。

数分後…

サラ「この生物に心当たりはないか?」

ハレルヤ「こいつは惑星ベルベを根城とするエイリアンの亜種だね?」

サラ「惑星ベルベ…?」

ハレルヤ「正式名称は(ビースディマリオ)第1冥陽系全土の宇宙に繁栄する…寄生虫でその本体はノミムシ程度の生物だ」

ハレルヤ「本体を覆う頑強な肉体は切り刻もうが焼き払おうが幾度となく再生し…彼らの最大の特徴は他の生物の身体を乗っ取り寄生する事にある」

ハレルヤ「彼らはターゲットとなる宿主の耳や口等から侵入し卵を産み付ける。産み付けられた卵は3週間程度で羽化し…やがて宿主の身体を蝕み乗っ取っていく。」

ハレルヤ「乗っ取られた生命体の情報を抜き取り複製し…自身の眷属を増やしていく厄介な一族だ」

サラ「なるほど?やはり君に聞いて正解だったな?」

ハレルヤ「こんな奴がどうしてここに?ここは惑星ベルベなのか?」

サラ「いや‥残念だが違う。ここは惑星ソラリスだ」

サラ「彼らを倒す術はあるのかい?」

ハレルヤ「あるにはある。だがその為には惑星PLANTで取れる(冥陽水)が必要だ」

ハレルヤ「冥陽水をターゲットに飲ませる事で体内に産み付けられた卵とディマリオ本体を宿主の中から出す事ができる」

ハレルヤ「チャンスはほんの一瞬。彼らが外装を覆い巨大な化け物の姿へと変異する前に消し炭にするしかない」

サラ「なるほど?と言う事はそれを使わければ」

ハレルヤ「あぁお察しの通り…ディマリオに乗っ取られた人間を救う事はできない」

サラ「うーん?困ったな?それの代わりになりそうな物はこの星に何かないのか?」

ハレルヤ「わからない。生憎と俺はこの星の出身じゃ無いんでね?」

サラ「そうか?情報提供感謝する」そう言うとサラはその場から立ち去って行く。

ハレルヤ「つ…つつぅにしても何でそんな奴がここに?」

その頃…惑星AQUA第2富裕区ではスコットがとある人物と話していた

??「本当なのか?それは?」

スコット「確証はありません。しかし先日のハーネットクラウンとの1戦で確信しました。彼は間違いなく弱くなっています」

??「いや…私が聞いているのはそこじゃない?ハーネットは生きていたのか?」

スコット「生きています。この目で確認致しました」

??「私はこれで失礼する」

スコット「おや?何処か行かれるのですか?」

??「わかりきっているだろ!!?」

??「すぐに軍司令に伝えなければ。」そう言うと男はその場から立ち去る。

スコット「うっふふふふ(笑)さぁどうします?ハーネットクラウン?」

??「スコット様。報告があります」

??「遠方の惑星に不時着した我が眷属より通信信号が発せられています」

スコット「遠方の惑星?」

??「はい。場所は掴めませんが…こことは別次元の宇宙に波動を感じます」

スコット「見過ごせない事態ですね?」

スコット「一刻も早く場所を特定なさい」

??「かしこまりました」

同刻…リーヴァ遺跡5階層(開かずの間)付近

柊ユウ「うーん?この扉どういう仕組みになってるんですかね?」

アンナ「私にもさっぱりわかりませんわ」

柊ユウ「だぁーーもうこうなったら…」そう言うとゆうは大剣を抜いて構える

アンナ「ちょ!!ちょっと何するつもりですの?」

柊ユウ「どうって開かないなら壊すしか無いでしょーが!!?」

アンナ「お待ちになって下さいまし。何かの罠かもしれませんわ!!」

??「あっははははは(笑)相変わらずだな?ゆう?」

柊ユウ「ん?」

アンナ「メルカド様いらしてたのですね?」

メルカド「はい(笑)アンナ様お久しぶりです」

柊ユウ「なーんだ?あんたも来てたんだ?」

メルカド「何だよ?その言い草?」

柊ユウ「別にぃ?まっ惑星全土から殿下たちの護衛の為に20万人の兵士は来てるもんね?」

柊ユウ「あんたみたいなでくのぼうでも居るのは当然か?」

柊ユウ「エアロ?このでくのぼうを解析なさい」

エアロ「かしこまりました」

メルカド「解析って何だよ?」

柊ユウ「あんたが本物かどーか確かめる為のテストよ」

ピピィ♪♪♪♪♪♪

エアロ「解析完了。解析完了」

エアロ「身長。声。顔。魔力反応。全て正常値。本物のメルカド・トレンスでございます」

柊ユウ「どうやら偽物じゃないよーね?」

??「隊長。置いてかないで下さいよぉ」

??「はぁはぁはぁもう探しましたよ」

メルカド「まぁ良いだろ?そのお陰で姫殿下も見付けられた事だし」

アンナ「うっふふふ(笑)お疲れ様です。冷たい紅茶等はいかがですか?」

??「はぁはぁはぁ…ありがとうございますってミア姫殿下ぁ!!??」

??「滅相もございません!!?私等の汚い唇でミア姫殿下のリースを汚す訳にはいきません!!?」

アンナ「良いのですよ!!気になさらないで下さい(笑)」

??「しっしかし!!」

メルカド「だぁーもう殿下が良いつってんだ?大人しく好意に甘えてろ」メルカドはそう言うと壁に背中を付けてタバコに火を付けようとする。

ゴトっ♪♪♪♪

メルカド「ん?」

数秒後…ゴゴゴゴォっという音が遺跡内に鳴り響き始める

メルカド「何だ?いってい?」

柊ユウ「地鳴りでしょうか?」

アンナ「さぁ…?私にも?ってえ!!!?み…皆さまたっ大変ですわ。避けて下さいメルカド様ぁ!!?」

メルカド「避けるつったって何を?」

柊ユウ「…!!!!!?」

柊ユウ「バカ!!お前後ろだよ!!?」

メルカド「後ろぉ?後ろって何だよ?後ろはただの壁じゃねぇーか?」

メルカド「ん?壁じゃ…無い?」メルカドはそう呟き後ろを振り返る。

ドドドドドドォォオ♪♪♪♪

メルカド「だぁーてめぇ何で早く教えなかったんだよ!!!??」

柊ユウ「言ったよ!!言ったけどてめぇが動かなかったんだろ!!?」

アンナ「2人共言い争っている場合ではありませんわ!!!?」

??「賛成です。姫様。」部下がそう言い終えると共に全員が一斉に走り出す。

柊ユウ「もぉぉ?最悪あんたが来るといつもろくな事にならないじゃないの!!?」

メルカド「るせぇーな!!?腹筋メスゴリラがぁ」

柊ユウ「はぁ!!?誰がゴリラなのよ?ゴリラはあんたでしょーが!!?」

??「お二人共そんな事言ってる場合じゃあないですよ!!?」

??「どうするんですかぁ?あれ?」

メルカド「お前もいちいちうるせぇーなぁ?それを今考えてんだろーが!!?」

柊ユウ「だぁーもう!!こんなでくのぼうに任せておけないわ!!」

柊ユウ「エアロ!!何処かに隠られるスペースはないの?」

エアロ「この先…30m左に人が3人入れるスペースがございます」

柊ユウ「オッケェーーそんだけわかれば十分よ!!」

メルカド「待て!!?今3人つわなかったか?」

柊ユウ「だから何なのよ!!?」

メルカド「1人入れねぇじゃねぇーか!?」

メルカド「誰があれの犠牲になんだよ!!?」

柊ユウ「んなもんあんたに決まってるでしょーが!!?」そう言い放つとゆうは一瞬だけ静止してメルカドを蹴り飛ばす。

メルカド「ぐっふぅ!!?」

アンナ「メルカド様ぁ!!?」

柊ユウ「姫様こちらです」

アンナ「しかし…それではメルカド様が」

柊ユウ「あんなでくのぼう放っておけば良いんですよ」

??「隊長(泣)オレ隊長の勇姿忘れません!!」

ドドドドォ

柊ユウ「はぁはぁはぁはぁ」

柊ユウ「おとといいきやがれ!!?この腹筋オスゴリラが!!?」

メルカド「てめぇ等覚えてやがれよ」

柊ユウ「何とかやり過ごせましたね?」

アンナ「えぇしかしあれではメルカドさまが!!?」

柊ユウ「ミア姫殿下は心配し過ぎなんですよ」

柊ユウ「あんなゴリラ死んでも死なないんですから」

??「とゆーかここどの辺りなんですかねぇ?」

柊ユウ「さぁね?エアロMAPをだしてちょうだい」

エアロ「かしこまりました」

ピピィッ♪♪♪♪♪♪

アンナ「場所はわかりましたの?」

柊ユウ「どうやらここは5階層と6回層の中間にあるスペースのようです。」

柊ユウ「ん?」

アンナ「どうされましたの?」

柊ユウ「この奥にもう一部屋ある」そう言うとゆうは大剣を構える


柊ユウ「姫様ちょっと下がってて下さいね?」

柊ユウ「あんたも!!?邪魔だから下がってなさい」

??「えぇ!!?はぁ?はっはい」

柊ユウ「どぉりゃぁ!!!?」

ドゴォーーーン♪♪♪♪♪

アンナ「盛大に割れましたわね?」

柊ユウ「何かしら?ココ?」

アンナ「何かの研究施設でしょーか?」

??「何か?まるでつい最近まで誰かが使ってたみたいっすね?」

柊ユウ「エアロ。解析できる?」

エアロ「かしこまりました」

ピピィッ♪♪♪♪♪

エアロ「旧大戦時代に使われていたシェルターの一部のようです」

エアロ「この惑星の図書館に残されていたデータによると…今からおよそ350年前…東の王国(エルバルト)と北の西国(西リンバルニア)にて30年に及ぶ大戦があった様です」

エアロ「大戦は西リンバルニア王国の勝利で幕を閉じましたが…東の王国に仕えていた王宮魔道士がここリーヴァ遺跡内にいくつかの隠し部屋を作ったという伝説が残っています」

エアロ「断定や確証はできませんが恐らくここはその時に作られた部屋の一部だと推察されます」

柊ユウ「なるほどね?」

アンナ「そんなモノがこんな所にありましたなんて驚きですわ!?」

??「お二人共!!?見て下さい」

??「これ何かの転送装置の様ですよ」

柊ユウ「何処に続いてるのかしら?」

アンナ「私にも検討がつきませんわ」

柊ユウ「エアロ。この部屋全体を調べてくれない?」

エアロ「かしこまりました」

ピピピ♪♪♪♪♪

エアロ「解析完了。データを皆様のゴーグルに転送致します」

アンナ「そんなモノまであるんですのね?」

柊ユウ「ミア姫殿下何か見つけたんですか?」

アンナ「送られてきたデータによるとこの部屋と6階層の間にもう1部屋あるようですわ」

??「ほんとだ?」

アンナ「何処かに解除装置がある筈ですわ!!」

アンナ「手分けして探しましょう」

柊ユウ×??「「了解」」

数分後…

柊ユウ「所であんた名前は?」

??「ん?僕ですか?」

柊ユウ「あんた以外に誰がいんのよ!!?」

アンナ「うっふふ(笑)ゆうその方はアッシュ・ニコルズさまですわ」

柊ユウ「アッシュ?ニコルズってまさか」

アンナ「ええそのまさかです(笑)グレイトン公爵家のお抱え魔道士(レイ・ニコルズ)のご子息なのです」

柊ユウ「ふーん?あんたがそんな有名人の子供だったとはね?」

アッシュ「あははっ(苦笑)父親の七光りとよく言われますけどね?」

アンナ「謙遜なさらないで下さい(笑)アッシュさまも軍学校を主席で卒業されたとお聞きしていますわよ」

アッシュ「そんなの全然凄くないですよ(汗)」

アッシュ「俺のは全部(親父)の真似事なんです」

アンナ「お父さまの??」

アッシュ「ええ(笑)覚えた魔法も剣術も全部が親父の模倣品。俺のオリジナルなんて何処にもないんです」

柊ユウ「まぁそんなに気を落とす事も無いんじゃない?私なんか初級水魔法しか使えないのよ」

アッシュ「そうなんですかね?」

柊ゆう「そぉーよ!!?」

エアロ「ゆう様左側前方に(Cardinal Revage)を検知致しました」

柊ユウ「ほんとなの?それ?」

エアロ「はい!!」

柊ユウ「もしかしてこれの事なの?ただの本にしか見えないけど?」

アンナ「ちょっと貸して下さらない?」そう言うとアンナは本を手に取る。

数秒後…本が光りだして空中に文字が浮き上がる

νb(φU)εUαoθbγoαoωe(ζU)ξoεUσUζUυb゛κbλoαoπaτoκb゛ρbγbιaνbαaοe

??「龍の巫女の血統を継ぎし者汝に光あれ」

不意にそんな声が響いたかと思うと…部屋中が光り始める。

ゴゴゴゴォ…♪♪♪♪♪ 

その頃…リーヴァ遺跡入口周辺にある(MRF)では

カチャカチャカチャ

隊員1「姫殿下の反応がロストしました」

エリー「どう言う事なの?あの子は遺跡の中にいるはずでしょ?」

エリー「ゆうは何処にいるの?」

隊員1「認識番号21225特務隊所属(柊ユウ)の反応もありません」

エリー「どうなってるの!!!??全力で探しなさい」

隊員1「かしこまりました!!!?」
 
??「姫さま原因として考えられるのは磁場の影響かと思われます」

??「ここリーヴァ遺跡では(cardinal)に何らかの影響が及び…魔法の発動に必要なマナを集約する事ができません」

??「その影響で魔道転移装置を搭載したこの(MRF)内部にも何らかの異常がきたしているものだと推察されます」


エリー「んな事言われなくてもわかってるわよ!!?解決策はあるの?白岩?ないんでしょ?だったら黙ってなさい!!?」

エリー「仮にそれが本当だとして…私に大切な妹を見捨てろとでも言うの!!!?」

エリー「できる訳ないでしょ!!!?」そう言うとエリーは立ち上がりコントロールルームを出て行こうとする。

白岩「お待ち下さい!!?今闇雲に出掛けるのは自殺行為です。どーかこの場はこの白岩に免じて心を沈め下され」

エリー「沈められる訳ないでしょ!!?」

ドンっ♪♪♪エリーは壁を叩きつけそう怒鳴るとその場を後にした。

?「白岩さん?どうするんですか?」

白岩「わかりきった事を聞くな?トランス」

白岩「今すぐ姫殿下を連れ戻して来るのじゃ」

トランス「しょーがないっすね?」

トランス「今回の貸しはデカいっすよ!!」

トランス「野郎ども!!!?行くぞ!!?」

隊員たち「「おお!!!!」」

その頃…レディオの店主の監視を続けるサラたちは対策を練っていた。

??「なるほど?つまり…その(冥陽水)とやらを入手しなくちゃならないって事ですね?」

サラ「あぁだがその為には…惑星PLANTに行かなければならない」

一条ナギサ「先輩?それって何か代わりになる物はないんですか?」

サラ「現状では何とも言えない。せめてサンプルでもあれば解析できるんだが?」

ザザザァーー

??「こちら参番隊所属トリッシュ・フォン・バルテン…現在ターゲットは西に向かって移動中です」

サラ「了解した。何か変わった動きがあれば教えてくれ」

トリッシュ「かしこまりました」

一条ナギサ「あっ!!?先輩こーしたらどうです?」そう言うとナギはチェスの駒を使って説明し始める。

サラ「ん?」

一条ナギサ「まず私たちでぽっちゃりオスゴリラをB地点まで誘い出します。」

一条ナギサ「その後は先輩と私で一気にババァーとっ!!?」

サラ「ナギサ?話しを聞いていたのか?ビーズディマリオを倒すには…(冥陽水)がなければならないんだぞ」

一条ナギサ「聞いてましたよ!!先輩。」

一条ナギサ「確かに倒すには…(冥陽水)が必要かもしれませんね?」

一条ナギサ「けどあのゴリラを檻に入れるだけなら何とかなると思いませんか?」

一条ナギサ「このまま手を子招いてあのぽっちゃりオスゴリラを野放しにしていても犠牲者が増えるだけです」

一条ナギサ「だから先輩と私であのゴリラをとっ捕まえちゃうんですよ!!?」

サラ「…?なるほど?その手があったか?」

一条ナギサ「えっへへ(笑)どうです?先輩?ナギ賢いでしょ?」

??「レディオの店主を救うのは我々が惑星PLANTに辿り着いて(冥陽水)を手に入れてからで良い?そういう事ですね?副長?」

一条ナギサ「そっ!!?さすがナギの一番弟子わかってますねぇ?」

??「隊長!!??」

サラ「あぁ!!?それで行こう?エスタロッサ各隊員に次ぐ…これより…(ビースディマリオ)捕獲作戦を開始する」
 
サラ「各隊員は…私と一条の指示に従ってターゲットをB地点まで誘い出して貰う。」

サラ「まず…後衛部隊の第8私兵団はターゲットの」

そうした話し合いが行われてる頃…アンナたちは突然の出来事に戸惑っていた。

柊ユウ「えっ…とここは何処なんでしょうか?」

アンナ「私にもさっぱり?」

柊ユウ「とゆーか?何であんたがここにいんのよ!!?」

メルカド「はぁ?んな事知らねぇーよ!!無我夢中で走ってたらいつの間にかここで寝てたんだよ?」

メルカド「つか?このメスゴリラさっきはよくもやりやがったなぁ?」

柊ユウ「はぁ…?なんの事?幻覚でも見たんじゃない?」

メルカド「てんめぇ…この後に及んでしら切んのかぁ!!?あぁ??」

柊ユウ「何よ?やろうっての?」

メルカド「上等じゃねぇーか!!?この鬼ゴリラが!!?」

柊ユウ「はぁ??ゴリラ?ゴリラは貴方でしょ?」

アンナ「まぁまぁお二人とも落ち着いて下さいましこうやって全員揃ったのですから?」

柊×メルカド「「姫さまは黙ってて下さい(くれ)」」

アンナ「あっははっ(苦笑)?」

アッシュ「ミア姫殿下?ここはもう身守るしかないですよ」

アッシュ「それより殿下?さっき気付いたんですけどこの空間内では魔法が使えるみたいですよ」

アンナ「本当ですの?それ?」

アッシュ「ええ本当です(笑)ほら」そう言うとアッシュは指から火を出して見せる

アンナ「私も一つ試してみようかしら?」

柊ユウ「殿下?魔法を試すんですか?」

柊ユウ「だったらここに良い練習台がありますよ」

メルカド「こらメスゴリラ誰を指さして言ってんだよ?」

アンナ「うっふふ(笑)やめておきますわ」

アッシュ「それにしてもここはどこなんでしょうか?」

柊ユウ「さあ?何か相当古い建物の中っぽいけど?」

柊ユウ「エアロ‼ここがどこだかわかる?」

エアロ「わかりかねます。一通りスキャンして調べましたが…惑星ソラリスのどの年代の建物とも一致しません」

エアロ「断定的な可能性しか申し上げる事はできませんが…異なる惑星に存在する別次元の建物の中だと推察されます」

柊ユウ「なるほどね?」

柊ユウ「そうなると外に出てみるしかないわね?」そう言うとユウは入口と思われる場所に向かって進み始める。

ガチャガチャっ♪♪♪♪♪

柊ユウ「あれ?開かない?何でかしら?」

アンナ「きっと何処かに鍵の様な物があるのですよ」

柊ユウ「鍵?そうは言ってもこれドアの内側ですよ?ここがドアの外ならわかりますが…何故外側から鍵をかける必要があるんです?」

アンナ「私にもわかりませんわ‼」

アッシュ「きっと開けるために何か特殊な呪文とか合言葉があるんですよ」

柊ユウ「例えば?」

アッシュ「そうですね?例えば…開けゴマ…とか(苦笑)?」

柊ユウ「なわけないでしょ?」

柊ユウ「どーせ言うならあんたももっとマシな事言いなさいよ」

アッシュ「あっはは(苦笑)?ですよねぇ…?」

アンナ「このドアの文様何でしょうか?」そう言うとアンナはドアノブに手を触れる。

数秒後…ドアの外側からゴゴゴゴォ…という音が響く

アンナ「何でしょうか?今の音?」

アッシュ「もしかして開いたんじゃないですか?」

柊ユウ「まっさかぁ…そんなことで開くわけないでしょ?」ゆうはそう言うと再びドアノブを握り回してみる。

ガチャっ♪♪♪

柊ユウ「開いた…?え‼っなんで?」

メルカド「んなことどうでもいいだろ?それよりここはどこだ?」

ゆうたちが辺りを見渡すとそこは赤く染まった空に…何かの生物の巨大な頭部の骨がある。不思議な所だった。

アッシュ「あっはは(苦笑)巨人の惑星でしょうか?」

メルカド「んな訳ねぇだろ!!?馬鹿な事言ってんじゃねぇーよ!!?」
 
アッシュ「ですよねぇ…(汗)?」

柊ユウ「エアロ?何処か?分かる?」

エアロ「該当データなし。照合できません」

アンナ「困りましたわね?こんな時にサラがいれば頼りになるのですが…?」

柊ユウ「それを言っててもしょうが無いですよ!」

柊ユウ「とにかくここは危険なので何処か隠れられる所に行きましょう!!?」

数時間後…

アッシュ「ゆうさん!!?そんなに露骨につけたらバレますよ!!?」

柊ユウ「けど…ここに来てから見付けた唯一の人なのよ!!?」

メルカド「ありゃ人っつうのかねぇ?見るからに緑色で気持ちわりぃんだけど?」

柊ユウ「うっるさいわねぇ~!!?」

少し前の事である。未知の惑星に転移したゆうたちは隠れられる所を探し歩いた。赤く染まった空と茶色い地面はひたすらに続いてて…終わりが無いように思えた。

至る所に…何かの生物の骨が散らばり…どこらとも無く腐敗臭が漂ってくる。そんな異様とも言える状況にゆうたちの神経は麻痺しそうになっていた。そんな時に見付けたのがゆうたちが現在追ってる緑の男である。

アンナ「それにしてもこれ?何の生物の骨なのでしょうか?私とても気になりますわ!!?」

アッシュ「見た事ありませんね?身体付きは人間と同じなのに頭部には…狐や兎の様な耳が付いています。」

メルカド「さぁな?んな事気にしたってしょうがねぇーぜ!!?今は緑の奴を追うのが先決だ!!?」

柊ユウ「ん?あれは!!?」

アンナ「どうされましたの!!?」

柊ユウ「姫さまきっとあれ家ですよ!!?」

アンナ「本当ですの?」

柊ユウ「えぇこれを見て下さい」そう言うとゆうは魔双眼をゆうに手渡す。

アンナ「本当ですわ!!?」

メルカド「にしたって随分古い造りだな?石器時代かよ?」

アッシュ「隊長!!他人の住居をバカにするのはよくありませんよ(汗)」

メルカド「そうは言ってもよぉ~?」

メルカド「ん?誰かもう一人来たぜ!?」

アンナ「もう一人の方はえらく巨漢ですのね?」

柊ユウ「にしたってブサイクな面ね?」

アンナ「ゆう!!人の顔を馬鹿にするのはよくありわません事よ!!?」

柊ユウ「うーん…?あれはもう人と言えるのだろうか?」

アンナ「何か言いました?」

柊ユウ「いっ!!いえ何でもありません!!?」

メルカド「だぁーじれってぇ!!?」

メルカド「よし!!アッシュ今から彼奴等のとこに行って来い!!」

アッシュ「えぇ〜(汗)嫌ですよ!!」

メルカド「るせぇ!!?隊長命令だ!!?」

アッシュ「はぁ…しょーがないっすね?」

アンナ「アッシュさま頑張って下さいまし!!」

アッシュ「ええ!!姫さま任せといて下さい」そう言うとアッシュは変身の指輪に魔力を込めて緑色の男性と同じ様な姿になると歩き始める。

?「何をしていた!!?」

?「もう時間は過ぎているぞ?」

??「へい…すいやせん(汗)ネルド様」

ネルド「まぁ良い!!すぐに支度しろ」

アッシュ「あの…!?」

ネルド「ゴブラス?そこで何をしている?」

アッシュ「へっ?えと?俺の事ですか?」

ネルド「お前以外に誰がいる?」

ネルド「お前はB地区にある採掘場で仕事だろ?」

アッシュ「あっえと?すいません(汗)すぐに行きます」

ネルド「早く行けよ!!じゃないとまたジャコさんに犯されるぞ!!?」

アッシュ「ええ(苦笑)」

アッシュ「心の声(ジャコって誰だよ?)」

アッシュ「心の声(それ以前に犯されるって??)」

アッシュ「心の声(意味わかんねぇ??)」アッシュはそう心の中で呟くと北西方向に向けて歩き始める。

メルカド「あいつ何処行ってんだよ?」

メルカド「ちっ!!しやぁねぇ?」

メルカド「にしてもあの大男。ブタみたいな面してやがんな?この惑星の人間は全員ああいう奴らばっかなのかよ?」

アンナ「メルカド様言い過ぎですわよ!!ブタだなんて?」

柊ユウ「姫さまそんな奴に言ったって無駄ですよ」

柊ユウ「デリカシーの欠片も無いんですから?」

メルカド「いや!!?そうはいってもよぉ?ありゃどー見てもブタにしか見えねぇーぜ?」

柊ユウ「うーん…?まぁ確かに私にもそう見えるけどね(汗)?」

メルカド「珍しく気が合うじゃねーか?」

アンナ「お二人とも…そうやって人の顔をバカにするのはよくありませんわよ!!?」

柊✕メルカド「「すいません…」」

アンナ「まぁ良いですわ!!?それよりアッシュさまは何処に向かうのでしょうか?」

柊ユウ「ミア姫殿下?ここは1つGaudiを使ってみてはいかがでしょうか?」

アンナ「そうしたいのは山々なのですが…Gaudiは偵察や尾行には向きませんわ」

メルカド「となってくると…こいつしかねぇか?」そう言うとメルカドはポケットから小瓶を取り出す。

アンナ「なんですの?それ?」

柊ユウ「変わった小瓶ね?」

メルカド「惑星シラクル原産(ベルク)」メルカドはそう呟くと…小瓶の蓋を開ける。数秒後…小瓶から3mはあるであろうハエが姿を現したと思ったら一瞬で透明になる。

アンナ「…今のは?何ですの?」

メルカド「あっはは(笑)姫さまベルクですよ。俺のペットみたいなもんっすよ」

柊ユウ「ふーん?コイツがあんたのペットねぇ?」

メルカド「何だよ?」

柊ユウ「べっつにぃ〜??」

アンナ「これが?ベルク?城にある文献で読んだ事がありますわ!!?」

アンナ「確か?対象者の微かな匂いを嗅ぎ分けて何処までも追跡して…最期はターゲットの魔力を吸い取って相手を死に至らしめるとか?」

柊ユウ「けっこうエグいペットなのね(汗)?」

柊ユウ「大丈夫なの?そんな奴にアッシュ追わせて?」

メルカド「だっははは(笑)まっ!!?いざとなったらこの魔法の小瓶でベルクを吸い取って回収すっから何も心配ねぇーよ!?」

謎の惑星「B地区(採掘場)」

?「お前ら丁寧に運ぶんだ!!それは総統閣下に献上する品だぞ!!?」

?「落とせばお前らの命は無いと思え!!?」

ガシャンっ♪♪♪♪♪

?「こら!?何をやってる!!?」

??「ひっ!?すいません(汗)」

??「ジャコ様違うんです!!これは」

ジャコ「何が違うと言うんだ!!?」

???「ジャコ様部下が大変失礼致しました。ここは私の顔に免じてひいて下さりませんか?」

ジャコ「いくらお前の頼みでもそれは聞けないな?ゴブ原?」そう言うとジャコはにんまり笑い…ムチを構える。

?「ジャっジャジャコ様ど…どどどうかそれだけはご勘弁下さい!!」

ジャコ「ほう?貴様?罰を受けるのが嫌なのか?」

ゴブ原「ジャコ様お願いします。ゴブ中も悪気があって落とした訳ではありません!!」

ジャコ「悪気?悪気など関係ない!!?」

ジャコ「貴様の部下が落としたそれは総統閣下に献上する為の大切な品だ!!?」

ジャコ「万が一があっては困るのだよ」

ゴブ原「そこを何とかお願いします」

ジャコ「うーん?そうだなぁ?どーしてもと言うのならあそこに居る男を私の前に連れて来い」ジャコはそう言うと採掘現場北側を歩いている緑色の男を指指す。

ゴブ原「承知致しました」

B地区「採掘現場北側」

♪♪♪♪♪

ゴブ原「はぁはぁはぁ」

ゴブ原「な!!?なぁあんた?ちょっと待ってくれないか?」

アッシュ「ん?僕の事ですか?」

ゴブ原「あぁ!!あんただ!!」そう言うとゴブ原は事情を説明し始める。

ゴブ原「頼む!!?」

ゴブ原「あんたしか居ないんだ!!?」

アッシュ「そんなこと言われても(汗)」

アッシュ「ちょ!!!ちょっと困ります!!頭を上げて下さい!!?」

ゴブ原「頼む!!あんたをジャコ様のとこに連れていかねえとオラたち全員死んじまうんだよ!!?」

アッシュ「死ぬってそんな大袈裟な?落としただけでしょ!!?」

ゴブ原「何言ってんだよ?」

ゴブ原「あれは総統閣下に献上する為の大切な品だ。その品に傷を付けた事が知られたらオラとその部下たちは家族まとめて全員絞首刑に処されちまう!!」

ゴブ原「それだけじゃねぇ!!?刑に処される迄の49時間。ジャコ様を始めとした…女看守チームに一睡も与えられずひたすら犯されまくられちまう」

ゴブ原「頼む!!?オラたちあんなオーク女の相手したくねぇんだ!!?なぁ?わかんだろ!!?」

アッシュ「そっそんな事言われても…(汗)」 

??「兄ちゃん。俺からも頼むぜ!!ジャコ様の機嫌さえ取れれば…無かった事に出来るんだ!!?」

?「良いじゃねぇーか?ゴブラス!!」

?「ちょっとジャコ様のとこ行ってくるだけだろ?」

アッシュ「ちょっとってどのくらいなんですか?」

?「さっ(汗)さぁなぁ?1、2時間じゃねぇーの?」

アッシュ「はぁ…しょうが無いですね?ちょっとだけですよ(汗)」そう言うとアッシュは歩き始める。

ゴブ原「すまねぇ!!ゴブラスのダンナ。この恩は後で必ず返す!!!」

その頃…謎の惑星にある採掘現場西側から程なく行った所にある…街の片隅では男たちがヒソヒソと話しあっていた。

??「本当なのか?それは?」

?「断定は出来ませんが…恐らくは」

??「厄介な事になったな?」

??「ハーネット・クラウンの件について他に知る者はいるのか?」

?「いえ…我々だけの筈です」

??「早急に手を打つ必要があるな?」

同刻…惑星AQUAでは

コンタ「ハーネット!!?ハーネット!!?」

ヴァン「くっうう…つうはぁはぁはぁ」

コンタ「起きるんだ!!?ハーネットクラウン」

ヴァン「はっ!!?ここは?」

コンタ「惑星AQUA第三PLANT「L2」…俺たちの拠点の一つさ…」そう言うとコンタは紅茶を手渡す

コンタ「それより?どうした?凄い汗だぞ?」

ヴァン「何でもねぇーよ!?」ハーネットはそう言いながら紅茶を受け取ると飲み干す

コンタ「はぁ…(汗)たくお前嘘つくの下手だな?モロばれだぜ?」

ヴァン「るせぇーよ!!?」

コンタ「ふーん?まっ気が向いたらどんな夢見てたのか?教えてくれよ!!」

コンタ「どーせお前の事だからエロい夢だろうけどな(笑)!!?」そう言うとコンタは立ち上がって部屋を出ていこうとする。

ヴァン「見てねぇーよ!!?」

コンタ「はいはい(笑)」

ヴァン「つっうう…頭痛てぇ!!?」

ヴァン「心の声(つか、それより何だったんだ?さっきの夢は?)」

ヴァン「心の声(見慣れない惑星とあのサラとか言う女。夢の中でいったい俺に何しやがったんだ!!?)」

ヴァン「心の声(いや…でも考え過ぎか?ただの夢だもんな?)」ハーネットはそう心の中で呟くと立ち上がり窓から見える景色を眺める。

ふと…街を歩いている女の姿が目に止まる。

ヴァン「!!?」

ヴァン「彼奴だ!!?」ハーネットはそう呟くと…夢中で部屋を飛び出していた。

ヴァン「たくっ」

ヴァン「何処行きやがったんだ?彼奴?」

ヴァン「世話かけんなよな?」

??「お兄さん?誰かお探しかね?」

ヴァン「あんたは?」

??「おっほほほ(笑)こりゃ申し遅れたね?わしは占い師をやっとる者じゃ!!」

??「若い若いお主に一つ忠告しておくぞよ!!探し人はここにはいない。この宇宙の遥か先の惑星でそなたを待っておる」そう呟くと謎の老婆はその場から立ち去って行く。

ヴァン「心の声(ここにはいない?何を言ってるんだ?あの婆さん?その探し人はもう見付けてんだよ)」

ヴァン「とにかくあの女を探すしかない」ハーネットはそう呟くと女が歩いて行った方角へ走り始める

ハーネットが走り始めた頃…ハレルヤは深い眠りの中についていた。夢の中でのハレルヤは何処ともわからない街を走り回り…女を探していた。30分たっても数時間たっても女は見付から無かった。

とうとう諦めた夢の中のハレルヤは公園の片隅でタバコを吸っていた。


1本…2本…3本とタバコが減っていき…丁度10本目に差し掛かった時の事だ。ハレルヤは目を覚まし長い眠りから目覚めた。

ハレルヤ「…今のは?」

ハレルヤ「夢の中の俺は何故?サラを探していたんだ?」ハレルヤはぽつりとそう呟くと考え込み始める

時を同じくして…アッシュはジャコ様に連れられて怪しげな部屋に案内されていた。採掘場内にあるとは思えないほどきらびやかなネオンの照明に照らされたその部屋には手錠やムチと言った拷問器具を始めとして様々な物が置かれていた。

ジャコ「うっふふ(笑)怖がらなくていいのよ?」

アッシュ「はぁ…(汗)えっと?俺は何のために呼ばれたのでしょうか?」

ジャコ「わかりきった事言わないで?」そう言うとジャコはアッシュを壁際に追い詰めて唇を奪おうとする。

アッシュ「ちょ!?ちょちょっと待って下さい!?」

ジャコ「何を待つの!!?私はもう待ち切れないわ」

アッシュ「まっまずはあそこでお互いの身体を洗いましょう(汗)!?」

ジャコ「うっふふ(笑)もおう?しょうが無い子ね?」そう言うとジャコは看守服を脱ぎテーブルの上に置き始める

ジャコ「どうしたの?貴方も脱がないの?」

アッシュ「えっ!!?いや…いっいきなり2人きりっていうのはちょっと恥ずかしくて(汗)」

ジャコ「うっふふ(笑)ウブなのね??」

ジャコ「でも…大丈夫!!怖がらなくていいのよ」

アッシュ「あっえっと?その(汗)?」

その様子を小さな小バエほどのサイズになったベルクの瞳ごしに見詰めるゆうたちは呟く。

柊ユウ「どうします(苦笑)?姫様何か大変な事になってますよ」

アンナ「いけませんわ!!?何とかしてアッシュ様をお救いしなくては!?」

メルカド「そうは言っても姫殿下?あの部屋には容易に近付けないぜ?」

アンナ「私に考えがあります」そう言うと…アンナはユウとメルカドにだけ聞こえるように小声で話し始める。

採掘場「看守室」

ジャー♪♪♪♪♪

アッシュ「心の声(どどど…どうしよう?大変な事になってしまった(汗))」

アッシュ「心の声(とととにかく今の内にここを出るしかない)」

ガチャガチャガチャ♪♪♪♪♪

アッシュ「あれ?何で開かないんだ?」

アッシュ「くそっ!!?こんなことしてる場合じゃないのに(汗)」

ドンっドン♪♪♪♪♪

アッシュ「はぁはぁはぁ(汗)何で開かないんだ?」その時だったシャワールームからジャコの声が響く

ジャコ「ダーリン?やけに騒がしいけど?どうしたの?」

アッシュ「なななっ何でも無いよハニー?(汗)」

ジャコ「そう?私もうすぐで上がるから待ってててね?」

アッシュ「ああ(汗)わかったよ」

アッシュ「心の声(くそっ!!?どうしたら良いんだ?)」

??「アッシュ様…アッシュ様?聞こえますか?」

アッシュ「ん?その声は姫様?」

アンナ「良かったですわ!!?ようやく声が届きましたわ」

メルカド「おい!!?アッシュ今から俺らが言うことをよーく聞け!!?わかったな?」

アッシュ「はっはい!!?」

数分後…看守室

ジャコ「ダーリンお待たせ」

アッシュ「待っていたよハニー」

ジャコ「素直になったのね(笑)?」

ジャコ「良いわ!!?そこのベッドに横たわって」

アッシュ「いっいきなりかい(汗)ハニー?」

ジャコ「そーよ?何か問題ある?」

アッシュ「いっいや別に何も問題はないけど…?」

ジャコ「だったら良いじゃない!!?」

ジャコ「もう!!?焦れったいわね?」そう言うとジャコはムチに魔力を込め始める。

♪♪♪♪♪♪♪数秒後…?

ジャコ「おかしいわね?」

アッシュ「な!!?何か変なことでもあったのかい?」

ジャコ「あなた?どうして(奴隷紋)がないの?」

アッシュ「なっ!!?なんの話しをしてるんだい?ハニー?」

ジャコ「ふーん?この私にしらを切るのね?」

ジャコ「いいわ!!?わかったわ」そう言うとジャコは自身の服に忍ばせていたdaemonの肉の一欠片をパクりと口に加える。

アッシュ「えっ(汗)?えっとハニーどうしたんだい?」

ジャコ「うっふふふ(笑)あなたに誰が主人だかわからせてあげようと思ってね?」そう言うとジャコは一気に間合いを詰めてアッシュの首を掴んで持ち上げる

アッシュ「くっうううっ…」

アッシュ「…ハっハニーや…め」

ジャコ「んん?なに?聞こえなーい?」

ジャコ「貴方?いったい何者なの?」

ジャコ「この採掘場のゴブリンじゃないわね?」

アッシュ「くっうう」

アッシュ「心の声(何なんだ!!?このブタ?いきなり首を締めやがって)」

アッシュ「心の声(とっとにかく何とかしなくちゃ)」そう心のなかでアッシュは呟くと…手から雷を発生させてジャコを攻撃する。

ジャコ「つぅ…!!?」

ドンっ♪♪♪♪♪

アッシュ「かっはぁ…ごふぁくふ」

ジャコ「あなた?今何したの?」

アッシュ「な?何ってそりゃ攻撃だよ?」

ジャコ「ダーリンじゃないわね?誰なの?」

??「あっははは(笑)今更気付きやがったか?」

その頃…採掘場「看守室」から北側に進んだ通路では

アンナ「上手く行きましたわね?」

アッシュ「姫殿下!!ありがとうございます」

メルカド「たくっ何でもかんでも…成り行き任せに突っ走ってんじゃねーよ!!?」

アッシュ「すいません(汗)」

柊ユウ「3人共…とにかくここはまだ危険です。」そう言うとユウは足早に歩き始める

メルカド「それにしても姫様のそれ?ほんと便利だよな?」

アンナ「うっふふ(笑)我が王室に伝わる魔道具の一つですから」

アンナ「っ!!?」

メルカド「ん?どうしたんでい?」

アンナ「いえ?皆さま一刻の猶予もありません。ダミーが消されましたわ」

メルカド「もうか?早いな?」

同刻「看守室」

ジャコ「クっソがぁ!!!!!?」

ドンっ♪♪♪♪♪♪

ジャコ「このくそ人形…ダーリンをどこにやりやがった?」

システム音「エラー発生エラー発生」

システム音「認証コードを入力して下さい」

ジャコ「はぁはぁはぁはぁはぁはぁ」

ジャコ「…殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる」

ジャコ「私のダーリンを許さない!!?」ジャコはそう言うと看守室に備え付けられてる赤色のボタンを押して…ポテチでもほうばるようにデーモンの肉の破片を食べ始める。

数秒後…

システム音「緊急事態発生緊急事態発生」

システム音「採掘場より…囚人が脱走した」

システム音「全囚人はこれより採掘場西側に集まれ繰り返す」

システム音「全囚人はこれより採掘場西側に集まれ」

メルカド「大変な事になってきやがったな?」

アンナ「とにかく隠れるしかありませんわ!!?」

柊ユウ「姫様こっちです!!?」

アッシュ「はぁ…何かすいません(汗)僕なんかの為に?」

柊ユウ「バカっ今更それを言ってもしょうが無いでしょーが!!?」

柊ユウ「しょげてる暇があったらどうにかする術を考えなさい!!?」

アッシュ「はい…(汗)」

その頃…惑星ソラリスでは

ザザザぁーーー

一条ナギサ「先ぁ輩…ぽっちゃりオスゴリラもうすぐでそっちに着きそうですよ」

サラ「了解した」

??「隊長。ご報告があります」

サラ「どうした?」

??「ディマリオを追っていた所我々以外にも奴を追う謎の少年を発見致しました」

サラ「謎の少年?」

??「はい!!見た目から正確な年齢はわかりませんがかなり若いものだと推察されます」

??「いかがされますか?」

サラ「危ないな!!?彼に店主が危険人物である事を伝えるんだ」

??「かしこまりました」

?「あぁそれ無駄無駄」

?「やっぱ追ってきて正解だったぜ」

?「あんたがのこの傭兵団の隊長だね?」

サラ「君たちは何者だ?」

?「俺の名は…(N)」

N「訳あってあの男を追ってるものだ」

N「んでこっちはシュウ」

シュウ「ねぇちゃん?また会ったね?」

サラ「君はあの時の?」

シュウ「俺の名はシュウ」

シュウ「あんたと同じ別の惑星から来た人間さ」

サラ「!!?」

シュウ「あっはは(笑)何故それを?って顔してるね?」

シュウ「秘密はコイツさ」そう言うとシュウは1枚のコインを見せる。

サラ「コイン?」

シュウ「ひひっ(笑)いい反応してくれるね?」

シュウ「行くぜ!!?」そう言うとシュウはコインをくるくる回転させながら真上に投げる。

パシっ♪♪♪♪

シュウ「ビンゴ!!?」シュウがそういった直後に何もなかった空間から1人の男が現れる。

シュウ「こいつはニア」

シュウ「俺の能力で創り出したハンドラーさ」

サラ「なるほど?そいつで我々の素性を調べた?という訳か?」

シュウ「そっ!!?やっぱねぇちゃん察しがいいね(笑)!?」

シュウ「思ったとおりだ!!?」

少し前の事…

シュウ「本当か?ニア?」

ニア「はっ間違いございません」

シュウ「なるほど?だとすると俺一人の手にはおえそうにないな?」

ニア「その点も問題ございません」

シュウ「どういう事だ?」

ニア「はっこちらをご覧下さい」そう言うとニアはシュウに1人の女を形どったホログラムの様なモノを出現させる

シュウ「こいつがどうしたんだ?」

ニア「女の名はサラ・ヴァレンタイン」

ニア「女は最近になってこの惑星で幅を利かせ始めた。エルステアを名乗る一団の隊長を努めております」

ニア「部下の数は推定3万人以上。付近の住人の話によると女の存在を知ったのはつい最近との事です」

ニア「それまで何をしていたか?何処に住んでいたのか?等詳細なデータが何一つない女です」

ニア「ですが…確かなのはこの女も我々が追っているレディオの店主を調査していて…近々大きな動きがあるらしいという事です」

シュウ「なるほど?だったらそれを利用しない手はないな?」

そして現在に至る。という訳である。

サラ「少年…君の実力を疑う訳ではないが…あの男は危険なんだ」

シュウ「わかってるよ!!?んなこと?」

シュウ「それとねぇちゃんに1つ良い情報を持ってきたよ」

シュウ「ニア」

ニア「かしこまりました」ニアがそう答えるとあたりが暗くなりホログラム映像のようなモノが空間全体に現れる

シュウ「こいつは俺の仲間に見せて貰った記憶を具現化して映像化したものだ!!?」

シュウ「あんたらが追ってるレディオの店主以外にも…奴と同じ様な個体が水中都市ベルドラにいる」

シュウ「リーゼ!!?ねぇちゃんにも…あれを見せれるかい?」

リーゼ「可能よ!!?」

トワ「説明しますわ。サラ様」

トワ「水中都市ベルドラには少なくともこれと同じ個体が3体います」

トワ「ベルドラの市長を勤めているニックリコラスはこの惑星ソラリスの王族と強いパイプをもっています」


ニック「今月に入って30人目か?」

ニック「くそっ!?どうしたら??」

トワ「彼は自分の街で起こる不可解な事件に頭を悩ませていました」

リーゼ「そんな時に見付けたのがこれよ」リーゼがそういった直後に水中都市ベルドラのギルドに貼られている1枚の祇がサラの前にホログラム映像として出現する。

シュウ「事前の調べでねぇちゃんたちの旅の目的はわかってる。その為にこの国の王族と何らかの形で接触しなければならないことも」

サラ「なるほど?で?少年は我々に何を望む?」

シュウ「言ったろ?目的は同じだって」

リーゼ「私たちと共にこの化け物を倒して頂きたいのです」

一条ナギサ「先ぁ輩?どうします?」

サラ「そうだな?少し考えさせてくれ」

シュウ「オッケぇー!!!?それじゃいい返答を楽しみにしているよ」そう言うと…シュウたちは全員その場から姿を消した。

シュンっヒューーーーゥウー

一条ナギサ「行っちゃいましたね?先輩?」

サラ「だな?」

その頃…アンナたちは

メルカド「たくっお前のせいでこうなったんだからな!!?」

アッシュ「すいません…(汗)」

アンナ「今はそんなことを言っている場合ではありませんわ!!?」

ドォン♪♪♪♪♪♪♪♪

柊ゆう「っう!!!?」

アンナ「何ですの?今の音?」

柊ゆう「わかりませんっ(汗)」

ジャコ「あんたたちそいつらを逃がすんじゃないわよ!!?」

手下1「きっしししっ(笑)残念だったな?ジャコさまの怒りを買ったからには…タダで帰れると思うなよ?」

??「ここはジャコ様私に…お任せ下さい」

ジャコ「良いわ見ててあげる!!?やりなさい」

??「お前ら…奴らを取り囲むんだ!!?」

柊ゆう「どうします姫さま?」

アンナ「こうなればやるしか無いでしょう?」

メルカド「だなっ!!?」

アッシュ「すっすいません(汗)」

手下2「バカが貴様らの様な下等生物など八つ裂きにしてくれるわ!!?」

アンナ「言ってくれますわね?」


手下1「ふんっ本当の事だろう!?」

手下1「行くぞっおまぇらぁぁぁぁぁ!!?」

パァァンっ♪♪♪♪♪♪♪

手下1「ぐっはぁがァァあああっ」

アンナ「うっふふ(笑)八つ裂きになるのはそちらでしたわね?」

アンナ「ιaιUβb」アンナが常人には聞こえないぐらいの小さな声でそう呟くと周囲から雷のオーラの様なモノが発生する。

アンナ「私を怒らせた事この世の果で後悔なさい」

アンナ「エルステア第三皇女アンナ・ミア・シャーロッテ艶やかに舞い踊りますっ!!?」

♪♪♪♪♪♪♪♪♪

アンナ「うっふふふ(笑)どうされました?」

アンナ「動きが丸見えですよ?」

手下1「くそぅっ!!?」

メルカド「さすが姫さんだ行くぜお前らっ!!?」

柊ゆう「あんたに言われなくてもわかってるわよ」

?「狼狽えるな!!?かかれぇぇーー!!?」

ジャコ「ふんっ!!?」

キンッキンッ数分後

メルカド「けっこう数多いな?」

柊ゆう「なーに?今更泣き言??」

メルカド「ざけんなっ!!?」

アンナ「うっふふ(笑)遅いですわね?」

手下3「くそっ!!?」

アンナ「あなた方の攻撃は止まって見えますわ」

手下5「馬鹿が後ろがガラ空きだぜ!!?」手下5はそう言うと…アンナを棍棒で殴ろうとする

アンナ「うっふふ(笑)ほんとに単細胞ですのね!」

バチバチバチィーーーッ♪♪♪♪

手下5「なっがぁああぁーーー」

アンナ「さぁさぁかかってらして下さいっ!!?」

手下4「くそっ!!?」

手下3「くっぐはぁ」

アンナ「あっはははは(笑)遅いですわね?私はこちらですわよ!!?」そう言うと…アンナは舞いを踊るように緑の男たちをお手玉に取りながら…撃ち倒して行く。

手下6「逃がすな!!?追ええーーー!!?」

アンナ「θbπaλo」アンナが小声でそう呟いた直後に水で作り出したアンナの分身が何体も出現する。

手下7「なっ何だ!!?いったい!?」

手下8「どいつが本物なんだ!!?」

手下11「がはぅっ」

アンナ「うっふふふ(笑)ぼやぼやしてると全員撃ち倒してしまいますわよ!!?」そう言うと…アンナは手下の男の背後に立つとそっと手を触れて雷を流し込む

手下12「ぐぅあああぁーー」

バチバチバチぃ♪♪♪♪♪♪

手下6「わっわからねぇ!!!?くそっとにかく手当たり次第に攻撃しやがれぇ!!?」

手下8「とぉりゃあ」

バシャンっ♪♪♪♪♪♪

手下8「!!??」

アンナ「残念?ハズレですわ!!?」

手下8「がっはぁ」

ジャコ「あんたらは下がってなさい」

アンナ「あらあら?やっと親玉の登場ですか?」

アンナ「私待ちくたびれましたわ!?」


ジャコ「ふんっ調子に乗ってくれたなブスが!!?」

アンナ「うっふふふ(笑)」

アンナ「どちらがブサイクなのかわかりませんわね?」

ジャコ「なっ!!?何だとぉ!!?」

アンナ「あらあらっ(笑)何をそんなに怒っているのです?」

アンナ「皆さんお喜びになって?哀れなブタさんが…一生懸命狼狽えてらっしゃいますわよ!?」

ジャコ「くっぐふ糞がァァァ!!!?」

アンナ「冥土の土産に1ついいお話を教えて差し上げますわ!!?」

アンナ「この月読の指輪には様々なモノと対話する能力が秘められています」

アンナ「蛙や牛…蛇にニワトリ…犬や猫に至るまでありとあらゆる生き物と対話をする事が可能になるのです。もちろん?あなたの様に醜いお豚さんともね(笑)?」

ジャコ「きっきさまぁはーーー!!!?」そう言うと…ジャコは鎧からデーモンの肉の破片を取り出してバリバリとほうばり始める。

アンナ「うっふふふ(笑)どうされましたの?」

アンナ「ついに気でも狂いましたか?」

ジャコ「はぁ…はぁ…はぁ…下等種族風情がこのジャコ様を怒らせた事とくと後悔するが良いっ!!」

アンナ「あらあら?鼻息を荒くして何をされてるんですの?」

ジャコ「ふんっ!!!?」

プシャンっ♪♪♪♪♪♪♪♪ギィンっギィンギィン

アンナ「中々やりますのね?」

アンナ「けどその程度のスピードでは私は捕らえきれません事よ」

アンナ「θbιaζU゛ψb」アンナがそう言った瞬間湯気の様なモノが迸ったかと思うと…姿が消える。

プシャンっ…♪♪♪♪♪

ジャコ「グルルルルふぅ…」

ジャコ「ガァルル」

ジャコ「どっ何処に何処に」

ジャコ「何処に行ったぁああぁああ!!!?」

アンナ「うっふふふ(笑)私の姿が目で追いきれませんか?」

♪♪♪♪♪♪♪

ジャコ「ぐふぉお!!!?」

アンナ「あらあら少し力加減強すぎましたでしょうか?」

柊ゆう「姫様?力を入れ過ぎですよ!!?顔が吹き飛んでるじゃないですか?」

アンナ「ついッ(笑)」

柊ゆう「ついじゃありません!!?」

♪♪♪♪♪♪♪♪ザシュッ

アンナ「なっ!!!?」

アンナ「これは驚きましたわね?」

アンナ「顔が無くなっても動くブタなんて初めてみましたわ!!?」

ジャコ「ぐっふぁ…だ…誰が誰が誰がブタだぁぁぁぁ!!!?」

アンナ「うっふふふ(笑)」

アンナ「あらあら嫌ですわ!!?これだから低俗な家畜は嫌ですのよ!?」

ジャコ「ガァルルルルっ!!!?」

アンナ「心の声(それにしても厄介ですわね?どうやったら死ぬのかしら?)」

アンナ「では…こうしましょう!!?」

アンナ「βbδa゛ψoβb」

シュンッ!!!!?♪♪♪♪♪♪♪ザクッ

ジャコ「ガァルルグルルルル」

ジャコ「何処だ何処だ何処だぁぁぁ!!?」

アンナ「ここですわよ!!?」

アンナ「全く攻撃された事にも気付かずに喋り続けるなんてどんな身体をしてますの?」

ジャコ「うっ煩いっ醜い豚がぁ」

アンナ「豚は貴方でしょう?」

ジャコ「ガァルルグルルルル」

ジャコ「許さない…許さない許さない許さない許さない許さないぃぃぃぃぃぃ!!!?」

ジャコ「おおぉぉぉおおおぉ!!!!?」

♪♪♪♪♪♪♪

ジャコ「ぐっふぅあ!!?」

ジャコ「グオォォォオオ!!!?」

ジャコ「何処だあ!!?」

♪♪♪♪♪♪♪ドォンヒューーーウゥゥドゴォん

アンナ「いっつつこ…これはしてやられましたわね…?」

ジャコ「グッヒヒヒがぁーっはっはっは(笑)」

アンナ「心の声(肋が何本かいってますでしょうか?)」

アンナ「心の声(次に貰ったら即死ですわね?」

ザザザザーーーァァァーー

柊ゆう「姫さま姫さま姫さま?大丈夫ですか?」

アンナ「だっ大丈夫ですわっ(汗)!!?」

柊ゆう「少しの間私たちが時間を稼ぎます」

アンナ「任せましたわよ!?」

ジャコ「グオオオオォォォーーーオオ!!!!?」

メルカド「おらおらおらぁ!!?」

ギィンっギィンギィンっ

柊ゆう「アッシュ魔法で援護して」

アッシュ「OKです任せて下さい」

アッシュ「αaλUξoνb(ζU)ξo゛」

柊ゆう「ナイスアッシュ」

柊ゆう「どぉりゃぁあ!!?」

アンナ「くっこっこれ以上皆様に迷惑をかけるわけにはいきませんっ」

アンナ「こうなったら一か八かあれを使うしかありませんわ!!?」

♪♪♪♪♪♪♪ピイィイーーーーン

アンナ「おどきになって下さい」

メルカド「待ってたぜ嬢ちゃん!!?」

アンナ「行きますわよ!!?」
   
アンナ「「ιaιUμaαoεU゛(αa)」」

ドォォオオオン♪♪♪♪♪♪♪

アンナ「はぁはぁはぁ…」

アンナ「わっ私はもう…」そう言うと…アンナは気を失ってその場に倒れ込む。

柊ゆう「姫さま姫さま!!!?」

柊ゆう「くっアッシュ姫さまをお願い」

アッシュ「わかりましたっ」

メルカド「とにかくゆう一旦引くぞ!?」

柊ゆう「私がしんがりを務めるわ」

柊ゆう「アッシュ姫さまを離すんじゃないわよ!!?」

メルカド「わかってますよ!!?」

 (第4章)月読の予兆)

数時間後…

メルカド「くそっ倒しても倒してもきりが無いいったい何匹いるんだっ!!?」

メルカド「このままじゃじりひんになっちまうぜ!!?」

??「にひっ(笑)困ってるようだね?君たち?」

アッシュ「こっこの声は?」

??「深く考えなくて良い君たちを今から僕の世界に招待する」

??「ただし…一つだけ条件がある」

??「それは~~~~こと?」

??「いいね?絶対だよ?」

メルカド「はぁ?俺たちはまだそんなとこに行くなんて一言も…!!?」

♪♪♪♪♪♪♪♪

柊ゆう「っ!!!?なっなに?」

アッシュ「わかりません!!?」

数時間後…目覚めたアッシュたちが見たものは生い茂る広大な森と…青い空だった。どこまでも雄大で美しく…澄んだ輝きをもつ青い空。そこには…動物がいて緑があってどこまでも美しい風景だった。

メルカド「つっつうっ!!!!?」

柊ゆう「こっここは!!?」

?「やぁ目覚めたかい?僕はニコル今日から君たちの世話をする者だ。」

メルカド「はぁ何言ってんだ?俺たちは大事な旅の途中なんだ?てめぇなんざの世話になってる暇はねぇんだよ!!!?」

柊ゆう「そうよ!!?」

柊ゆう「アッシュ?あんたからも何か言ってやったらどう!?」

柊ゆう「って聞いてるの?アッシュ?」

柊ゆう「ちょっとどうにか言いなさいよ!!?」

柊ゆう「っ!!!?」

柊ゆう「って?いないし」

柊ゆう「こんな時に何やってんのよあいつは姫さまもいないしっ!!?」

ニコル「あぁ!あの子たちのこと?あの子たちなら一緒に居た女のコと一緒に一足早くに目覚めて既に僕らの屋敷に来ているよ」

ニコル「細かい話しは抜きだ!?今すぐ来て」

ニコル「改めて宜しく僕はニコル」

ニコル「で?こっちがニア」

ニコル「早速だけど!?契約の話しをするね?」

ニコル「この森でのルールは3つ」

ニコル「(一)つ主の機嫌を損ねない事」

ニコル「(ニ)つ僕の指示に従うこと」

ニコル「(三)つ宝物庫の扉を開かない事」


ニコル「以上だ!!?これさえ守れば君たちはこの森で自由に生活ができる」

ニコル「ただし…1つでも規則を破れば…君たちの首と腕のリングが暴発して死ぬことになる」

メルカド「しっつてはぁ?何言ってんだ?てめぇ?」

ニコル「君たちの腕を見てご覧もう見える筈だから」

メルカド「うで!!?」

柊ゆう「なっなにこれ?」

ニコル「そいつは君たちの命そのものさ」

ニコル「そのリングは君たちの体内に存在する(cardinalcore)を型どった物さ」

ニコル「そのcardinalringに力が一定数溜まると… とある魔法が発動しその身を地獄の業火で焼かれる仕組みになってる」

ニコル「焼かれた者は戒めの烙印をその身に刻まれ…一生「主」の奴隷となる」

ニコル「あの子の様にね?」ニコルがそう指を指した先には…虚ろな目をしてとぼとぼ歩く…焼け焦げたゾンビの様な男が居た。

ニコル「彼は数年前に禁忌を犯し…この森でのルールを破った。結果…その身を地獄の業火で焼かれ今では死せる奴隷だ」

ニコル「君たちの「cardinalability」は何だい?」

ニコル「先だって来ていた少女…そうアンナの「cardinalability」は(雷)だよね?」

ニコル「彼女が生まれ持った魔力属性は(辰)本来であれば水属性魔法しか極められない存在だ」

ニコル「そこで彼女は外界のマナではなく…自身の体内に流れる力を雷に変換して敵を攻撃している」

ニコル「これが彼女の「cardinalability」(雷)だ。」

ニコル「ちなみにこの森は主の「cardinalability」によって創られ…あらゆる世界との扉を遮断している」

ニコル「「cardinalability」でできることは無限でありその数は計り知れない。」


ニコル「しかし「cardinalability」によって得られる能力は1人につき1つか2つが限度。それ以上の能力を得ようとしたら「cardinalcore」のキャパシティを大きく超えて…一切の魔法が発動できなくなる」

ニコル「改めて問うよ君たちのcardinalabilityはなんだい?」

柊ゆう「ないわよっ!!!?そんなの!!?」

メルカド「だぁっはっはっはっ(笑)てめえまだcardinalabilityも習得できてねぇのか?」

柊ゆう「うっるさいわね!!?言ったでしょ!?私にできるの初級水魔法ぐらいだって!!?」

メルカド「だっせえ!!?」

柊ゆう「そういうあんたは何なのよ?」

メルカド「俺か?俺はコイツさ!!?」メルカドがそう言った瞬間…小さなドラゴンが姿を現す。

柊ゆう「あぁいつもやってるやつね?」

メルカド「んだよ!!?」

メルカド「こいつは俺の思い通りに動くドラゴンだ!!?」

メルカド「戦闘に応じて大きくなったり俺と融合したりして戦う相棒さ」

メルカド「融合すれば空も飛び放題火も吹き放題なんだけど燃費がわりぃ…」

メルカド「せいぜい15分が限度って所さ」

ニコル「なるほどね?オッケー!!!合格だついておいで」そう言うと…ニコルは柊たちを別室へと案内し始める。

ニコル「いいかい?まずここはお風呂」

ニコル「使い方は知ってるね?このマジックシャワーに魔力を込めるんだ」

ニコル「するとほらっ!!?こうやって水がでる」

ニコル「お湯に変えたい時は…魔力量を十分の1程強めてみてしたら暖かくなってくるから」

ニコル「それから…ここはキッチン…ここに手を触れて食べたい物を想像してご覧!!?試しに僕がパンを想像してみるね?」

ニコル「したらこうやってパンが出てくるから」

ニコル「次は…ここ!!?」

ニコル「ここは図書室…ありとあらゆる知識が詰まってる」

ニコル「ちなみに…ここは通常世界よりもずっと重力が重い」

ニコル「図書室に入るだけで数倍の重力がのしかかり…身動きが取りづらくなる」

ニコル「これは主様の考えで力無き者には知識を与えないと決めてるからだそうです」

ニコル「その為ここで本を読むだけで身体と知識の双方を鍛える事が出来て僕ら魔法使いにとってはある意味良い修練場とも言える?」

ニコル「取り分け得られる知識は多く…古代魔法まで記されてる書物も存在する」


ニコル「それからあれは大木の時計…朝の8時と昼の12時と夜の18時に大木が揺れて音が鳴り響く」

ニコル「木々の揺らめきで…リンゴの果実が揺れて…舞い落ちる葉っぱは鳥の姿に変わる」

ニコル「ちなみにだけどリンゴを食べると一時的に全ステータスが20%UPする」

ニコル「それからここは…君たちの部屋」

ニコル「部屋の中は何をするのも自由だから好きに使って良いよ」

ニコル「それからここは宝物庫?いいかい?ここだけは決して開けちゃいけないからね?」

数十分後…

柊ゆう「ふぅーーー疲れたぁ!!?」

柊ゆう「図書室なんか興味ないっつぅーの?」

柊ゆう「つか?姫さま何処にいるんだろ?」

その頃…魔法の森「最深部」「魔女の館」では…

??「ニコル?客人は案内したかい?」

ニコル「もちろんでございます。主さま」

??「そ?なら良いよ。それより僕は訳あってまだ研究室に籠もるからくれぐれも扉だけは開けちゃ駄目だからね?」

ニコル「かしこまりました」

5つの世界

(5つの世界)

(地球)(神球)(零球)(魔球)(龍球)      Earth Melissa Abyss Rezeld Elstair
(アース)(メリッサ(アビス リゼルド)(エルステア)

(普通の人間が暮らす宇宙)(我々がいる宇宙)
地球=第1太陽系(Earth(アース)

(魔法使いが住む宇宙)
神球=第2太陽系(Melissa(メリッサ)
(神域第1惑星群)
惑星Melissa(メリッサ)
惑星Mejia(メヒア)
小惑星Solaris(ソラリス)

メヒアの通貨
1円=1メヒア

8万メヒア=1万メヒア紙幣だと8枚
8万メヒア=1000メヒア紙幣だと80枚
8万メヒア=銀貨だと800枚
8万メヒア=銅貨だと8000枚
8万メヒア=アルミ製の銀貨だと80000枚

ソラリスの通貨…
1ルピア=1万。
1ルーナ=1000円。1ダール=1円。

15000ダール=15ルーナ
60000ダール=6ルピア

500万ルピア=500万円(紙幣)
8ルーナ=8000円(紙幣)
8000ダール=8000円(銀貨だと80枚)
8000ダール=8000円(銅貨だと800枚)
800ダール=800円(銅貨だと80枚)
800ダール=800円(アルミ製の銀貨だと800枚)
銀貨5枚で500ダール
銀貨80枚で=8000ダール


一般的な防具屋の収入ひと月辺り25万ルピア~100万ルピア



(魔法使いが住む宇宙)
零球=第3太陽系(Abyss(アビス)
(零域第1惑星群)
惑星Abyss(アビス)
(零域第3惑星群)
惑星Valsognil(ヴァルソグニル)
惑星Surdo(スルド)


※悪魔や吸血鬼…ドラゴンなどの人ではない生物が住まう惑星群

冥陽=(薄紫の太陽)

魔球=第1冥陽系(Rezeld(リゼルド)
(魔域第1惑星郡)
惑星Rezeld
(魔域第2惑星郡)
惑星Elfeed
(魔域第3惑星郡)
七つの代表惑星
1惑星Demon
2惑星PLANT
3惑星ORTA
4惑星AQUA
5惑星RISEL
6惑星Beard
7惑星Orphen

(魔域第5惑星郡)
惑星メルドの詳細

総人口15億
最上級悪魔総数(5万)
上級悪魔総数(995万)
中級悪魔総数(4億9千)
下級悪魔総数(10億)

※ちなみに地球の人口は約80億人

デーモン族総数(15000体)(上級)
アンナたちの部隊の総数(35000人)

ガイコツ騎士総数(15万体)(下級)
エリーの部隊総数(7万人)

サラ×ナギサの部隊総数(5万×2)=10万人



※人間やエルフ…龍神族を含めた獣人等が暮らす星が混在する惑星群。数百年前までドラゴンもいた。

龍球=第2冥陽系
(龍域第1惑星群)
惑星Elstair(エルステア)

(龍域第4惑星群)
惑星メルバ

(龍域第5惑星群)
(封印の地)
惑星Olga(オルガ)
惑星Melga(メルガ)

東條先生の特別授業(番外編)能力について

音羽「やぁ君たち東條だ。今日は能力について説明する。」

音羽「突然だが天使を知っているか?(天使)は我々の祖先とも言われメリッサ人とアビス人はその力の一端を受け継いでいるとされそれがいわゆる(神気)である」

音羽「(神気)は我々であれば誰もが使える力だが…人によってその絶対量は異なる」

音羽「但し…吸血鬼や妖狐など人ならざる者の場合は神気を有しない。彼らの場合は妖気という神気によく似た力を保有しており…我々とは少し理が違う」

音羽「魔力は大気に流れるマナを(Cardinal)が吸収し体内に蓄積されていく外気であるのに対して神力はその人間が生まれながらに保有している内気である」

音羽「また同時に(Cardinal)を動かす(核)と言われており神気を使い果たすと魔力を外界から取り込めなくなる」

音羽「プールできる魔力の量は(Cardinalcore)の大きさで決まり…神力の絶対量により異なる」

音羽「またその他にも神気を練らなければ発動できない能力はいくつか存在しその代表例が(瞳力)である」

音羽「(瞳力)は瞳に神気を集中させる事によって様々な力を得る能力で人によっては…異次元空間を生み出す事も可能としている」

音羽「ただしこれにも人それぞれの個性が存在し…人によって使える能力は異なる。一般的に瞳力を発動させると…動体視力が異常に良くなり物体の動きがスロモーションで見える様になる事は広く知られているが…それとは別に各々の固有能力が存在する」

音羽「また神力系統も人によって異なり12系統に分類される」

子・丑・寅・卯・辰・巳
水 水 木 木 水 火 
陽 土 陽 陰 土 陰 
  陰     陽     

午・未・申・酉・戌・亥
火 火 金 金 金 水
陽 土 陽 陰 土 陰
  陰     陽

音羽「例えば(子)属性であれば…水属性の攻撃を得意としており…(陽)の気を使いこなす事ができる。水を媒体した能力を宿しており…人によってできる事の幅は異なる」

音羽「(子)属性の魔道士は水魔法を極限まで極める事を可能としており…(陽)の神気を複合させる事で精密な動きを可能としている」

音羽「(亥)属性の魔道士も同じく水魔法を極限まで極める事を可能としており(陰)の神気を複合させる事で桁外れの威力の水魔法を発動できる反面コントロールする事は難しく…精密性にはやや欠ける」

音羽「単純な技の威力は(亥)属性の方が強いものの複雑な魔法はできない。それに対して(子)属性は技の威力では劣ってるもののより複雑な魔法を発動する事を可能としている」

音羽「また(陽)の神気と(陰)の神気を使いこなす事によって第三の特異属性を操れる様になる」

音羽「それがいわゆる(Cardinalability)である。」

音羽「(Cardinalability)の代表例としては瞬間移動や強制転移などの時空間魔法。これは‥(陰)(陽)どちらの系統でも使えるが…人それぞれキャパシティが存在しできる事の幅は異なる」

音羽「例えば(陽)の神気を使う人間が瞬間移動を使った場合…より速く正確に目的地にたどり着けるが移動できる範囲は小さい。せいぜい10Km以内にテレポートできるだけになる」

音羽「反対に(陰)の神気を操れる者が瞬間移動を使った場合…技の発動に時間がかかり精密な位置にテレポートできない等の不具合は存在するもののより遠くに移動できる」

音羽「遠くに移動するならば後者。より実践的に戦闘の中でテレポートを使いこなせるのは前者になる」

音羽「(Cardinalability)は一見便利な力のように思えるが…マナを媒体として使用する普通の魔法とは違い(神気)を使用し生成する。その為戦闘の中でホイホイ何度も使える様な代物ではない。」

音羽「神気を使いすぎれば(Cardinal)からマナを吸収できなくなり一定期間あらゆる魔法を発動できなくなる為だ」

登場人物の設定

ヴァン・ハーネット・クラウン
(闇×時(狐化)(天狐)(変身)(式神)

Mephisto第2師団元軍団長。妖狐族の長で…別名(時闇の剣聖)とあだ名されていた人物。現在は全ての記憶を失っている。彼が普段から連れている(子狐)は彼の式神で名を(コンタ)と言う。またハーネットはコンタやミハエルも含めた自身の式神全てと視覚が共有されており彼らを利用してハーネットは敵の内情を探る。また彼が放つ斬撃は時をも切り裂くと言われ斬られた相手は気付くことすらなく絶命すると言う。また力を解放した時には白髪の金眼の姿に変わり全ての身体能力が上昇し未だかつて本気の彼を見た者は数える程しかいない。

ヴァンにかけられた(罪状)
Nishiki Parkへの不法侵入罪
Park内においてサキュバス嬢に触れた罪。
Park内においてサキュバス嬢の心を盗んだ(窃盗)の罪。Nishiki Park内から総統お気に入りのサキュバス嬢を誘拐した罪で懸賞金15億。


フェリア・メロ・ハプティネス
(呪×闇(夢)(魅了)幻惑)

ハーネットによってNishiki Parkから抜け出す事に成功した女のコ。フェリアは元々惑星ORTAの出身だったが両親が殺された事をきっかけとして奴隷商人に連れ去られた。その後惑星Demonの長(総統(錦)に買い取られNishiki Parkで働く様になった。そこを助け出してくれたのがハーネットでハーネットはフェリアの年齢だけを隷属の首輪が付けられる以前まで戻す事によって首輪を解除する事に成功し…自身が所有するPLANT第2富裕区の別荘で匿っていた。暫くはコンタをフェリアに化けさせる事で総統の目を誤魔化していたハーネットだったが…とある時にコンタがミスをしてしまい総統にフェリアがいなくなった事がバレた。その時フェリアに成り済ましていたのがハーネットの式神のコンタだった為…総統に全ての罪がバレてヴァン・ハーネット・クラウンは追われる身となった。

ジェシカ・メリー・ローズ
(水×火(夢)(魅了)幻惑)

(J)の屋敷でフェリアと共に住む少女。見た目は16歳ぐらいの高校生に見えるが実年齢はもっと上である。その理由は単純明快で彼女がダークエルフだからである。彼女は普段…屋敷のメイドとして暮らしており…惑星AQUAにてフェリアの身の回りの世話を担当している。商業都市AQUAは…商業が盛んで惑星に住んでるの魔族やドワーフ…竜神族等が住んでいる。この星の守護者は…冥王龍ベリオスで(総統(錦))が恐れている人物の内の1人である。

ケビン・コスナー 
(闇×光)(霧)(召喚)(夢)(幻惑)

惑星AQUAの教会で暮らしている少年でサキュバスと吸血鬼の混血。彼はスリーピングドールと言われる不思議な使い魔を召喚して他者を眠らせる事ができる。スキルを発動するとスリーピングドールはケビンの周囲にその時の体長に合わせたサイズで出現する。またドールは能力を発動すると3分とたたないうちに…霧となって消えて…空気中に紫色のガスとなって充満する。そのガスを吸い込んだ人間は深い眠りに落ちて夢の中へ引きずり込まれる。夢の中のスリーピングドールはその人物が最も会いたいと願う人の姿となって現れて相手を深い睡魔へと誘いこむのである。

※…吸血鬼の使い魔=コウモリ
サキュバスとの混生だから…精霊に近い無名の使い魔へと変化。


冥王龍ベリオス

惑星AQUAの守護者にして龍神族の長。ベリオス曰く自分のチームカラーは(黄色)だが…名前のイメージで黒と勘違いされる事が多いと言う。そんなベリオスには2人の仲間がいて…エルフ族のルナ・ハートネット・ウォーカーと同じくエルフ族のミア・ミユ・エルファードのという2人の女性である。彼女らは冥王龍を守護する2人の巫女であり惑星AQUAの要的存在である。度々会議でエルフ族の解放を訴えるベリオスのことを(総統(錦)は疎ましく感じており…両者の溝は年々深まっておりいつ内乱が起きるかはわからない状態である。

惑星AQUAの2人の巫女

冥王龍ベリオスを守護する2人の巫女。ルナ・ハートネット・ウォーカーとミア・ミユ・エルファード彼女たちはエルフ族の長の娘で…リゼルド第2小惑星軍にある惑星エルフィード出身である。この第2小惑星群を統括してるのは(総統(錦)と相反する第2勢力(議長(東)という人物で惑星の民からは(東さん・もしくは議長・アズマ等)と呼ばれ親しまれている。


謎の協力者(A)と(J)と(K)

幼少期になった現在のフェリアを総統の手より守っている謎の協力者。AとJとKが所有する別荘には転送装置が備え付けられており…これを利用する事でフェリアは7つの惑星間を移動しながら生活している。素性は不明で何をしているかもわからない3人だがハーネットの古い友人で瀕死の重傷に陥った彼を総統の手から守った人物でもある。また3人はフェリアの事を(QUEEN)や(姫)と言った名前で呼んでおり…屋敷には現在15人の(QUEEN)がいると言う。
(K)→(オルフェ)
(A)→(??)(J)→(鬼夜叉丸)

鬼夜叉丸 (オーガ族)(陸軍大佐)(J)11)
(身×念)(鬼化)(念瞳力)(チャージ)

Mephisto第1師団軍団長。階級は大佐。種族はオーガ族で…頭に角が生えているだけで普段はほぼほぼ人に近い姿形をしている。腰に刀を携えており…怒ると目の色が少し変わる。ジルドレとは兄弟種のオーガで同じオーガを元に創られたクローン体である。だが、引き継いだ特性は異なる。ジルドレがパワーなら鬼夜叉丸はスピードタイプでその速さを真骨頂としている。スピードタイプのオーガの多くはジルドレのように変異できない。その代わり瞳の色が少し変わり身体能力を上昇させこの時だけを念瞳力と言われる力を発現させる。念瞳力とは一種の超能力のような力で邪視と念力を合わせ持った力である。この時‥目で見詰めただけで自分より弱い者の動きを封じる事ができ…宙に浮いたり様々な物体を飛ばして攻撃する事ができるというものでパワーで劣るオーガ種が編み出した異能の力である。

オルフェ(鬼族) (Belfast隊員)(K)13)
(煉×身)(暴走)(チャージ)(鬼神)

特殊精鋭部隊(Belfast)の隊長。数年前とある科学者が鬼族最強と謳われた鬼神(豪鬼)のクローン体を作る事に成功した。初めは失敗続きであったがとある一人の人間の魂を入れた事で成功に至る。というのも豪鬼のクローンの全てが凶暴な性格になり過ぎて制御が利かなかった。そこで科学者は人間の魂を入れて代用する事を思いついた。この魂は元々は人間界に存在する一人の人間の者であったが地獄で彷徨っていた所を錦の部下が採取して実験は成功を収めた。実はジルドレや錦も元々はその科学者が生み出した著名な悪魔のクローン体であり…彼らの寿命はオリジナルと比べて極端に短い。それでも元々は永劫に近い時を生きる事が可能な悪魔のクローンの為短くなっても最低数百年は生命活動を維持する事を可能としている。

煉獄晃臣
(身×炎)(鬼化)(暴走)(チャージ)

千人組手で生き残った部下の1人で…姓を煉獄‥名を晃臣と言う。彼は元々武士の魂が実体化した存在で生前は鬼神と恐れられていた。死後‥魂だけとなった彼は‥オーガとして転生し主である(錦)より煉獄晃臣の名を貰い現在に至る。また煉獄はスピードとパワーの双方を兼ね備えたオーガであり…オルフェが抱える部下の中でもトップクラスの強さを誇る。

アリシェル・ローズ・モナリオ
(風×闇)(鬼化)(チャージ)(魅了)

煉獄晃臣の幼地味でオーガとサキュバスの混血種。オルフェ相手にも動じないそれは母親譲りのモノでこれまでも何度も煉獄を救ってきた。また風属性のアリシェルは当然の事ながら空を飛べる。その為空中戦には自信を持っており手に携えた刀からから闇属性の超高出力のエネルギー波を放つ事ができたりする。またサキュバスとの混血である為人を魅了する力に長けておりその目で見詰められた物は動けなくなると言う。

「総統サイド」

ジルドレ (オーガ族)1)総統の右腕)
(獄×身)(鬼化)(暴走)(チャージ)

組織の実質的トップで総統の忠実なる下僕。デーモン市で起こる犯罪の全てを取り締まっており…様々な犯罪者を捕まえている。聞こえは良いが基本的に総統の私設軍で…総統の気に食わない者を捕縛するのが彼らの役目である。ジルドレ自身大麻や覚醒剤といった薬物を使用しているものの総統はその件は罪には該当しないと豪語している。この惑星における法律の全てはこの錦が取り決め俺が良いと言ったら良いのだ。と言う。ジルドレは錦のその言葉に感銘を受け以後忠実なる下僕として彼の手足となり現在に至る。また種族はオーガで…普段は人に角を生やしただけの姿だが…怒ると凶暴な怪物に変異して敵を蹴散らしオーガ族の中でも群を抜いた実力者である。

カミュー少尉(オーガ族)
固有スキル(チャージ)(鬼化)(念瞳力)

ジルドレの部下で陸軍少尉の男。名をカミューと言いオーガ精鋭部隊の隊員で…小隊を率いている。ケイドも同様にクローン体であるがこちらは研究初期の懐柔しやすいオーガを元にして創られた存在でジルドレや鬼夜叉丸と比べて戦闘力は格段に落ちる。度々ゴブリン街に出掛けては民家に押し入り金目の物をかっさらって行く。そうした強行がまかりとおるのは惑星デイモンが弱肉強食の世界だからであり…(J)に拾われるまでは盗賊団の首領を務めていた。こうしたカミューのデータを元にして鬼夜叉やジルドレを生み出したのである。

ヴァン・フォーレ・ゼイン(吸血鬼)
(闇×身)眷属化 霧化 変身 自動回復)

特殊精鋭部隊(Belfast)の隊員で(血の伯爵)の異名を持つ吸血鬼である。その為コウモリになったり霧にまぎれて姿を消したりするのはお手の物で元々持つ超回復能力や眷属化を合わせると非常に厄介な相手である。また彼の指揮するチームの全員が吸血鬼で人間に近い見た目を利用し潜入しスパイとして潜り込む事を可能としている。彼らはこれらの能力を駆使し(Mephisto)の隊員たちを次々と眷属としていき大いに敵を苦しめて行く存在である。

ウィド・ベル・ウォルター
闇×獄(変異)(暴走)(再生)(召喚)

Mephisto第3師団軍団長。総統と同じデーモン族の血を引いており…単純な戦闘力では総統を凌ぐ力を備えている。総統同様…普段は人の姿をしているが力を解放すると背中に翼の映えた邪悪な悪魔の姿に変わる。武器は主に(斧)を用いて戦い使い魔としてビッグアイと言われる空を飛ぶ目だけの化け物を召喚する事ができる。彼らは主である召喚主と視覚が共有されておりビッグアイは動く監視カメラの役割をこなしている。またデーモン族の能力で凄い所は何度粉々にされても心臓が一部でも残っていれば再生する所である。これは吸血鬼を倒すよりも難易度が高く…デーモン族には日光による弱点も存在しない。

オーギュスト
身×闇(暴走)(捕食)

Mephisto第3師団の隊員。豚と人間を合わせた様な見た目をしており彼らも含めてオーク族と呼ばれている。オーギュストは自身の身体よりも大きい斧を振り回して戦い頭には兜を付けている。またオーク族は他者を捕食することで能力を一定期間得られる性質を備えており隊長のウィドの肉の破片を捕食する事で再生能力を得て戦う。この時のオーギュストの背中には翼が生え…頭に1本の角が出現する。ただしこのモードになれるのは15分という制限がついており…オーギュストたちオーク勢は常に隊長の肉の破片を手に付けてる武具の中に隠し持っている。

ジャック・ザ・リッパー
属性(闇×音)
(再生)念瞳力)開放)暴走)(鬼化)

Mephisto第3師団副団長。Demon族とオーガのハーフ種。普段は人の様な姿をしているが力を解放する事で角が生えて髪色が白髪になり身体能力が飛躍的に上昇する。また身体の一部分だけならデーモンと同じにする事が可能で…この力を使い腕のみをdaemonと同じにする事で驚異的な速度で2本のナイフを振り回し敵を切り刻んでいくその姿から切り裂きジャックと言われている。スピードタイプのオーガの速さとdaemonのパワーを兼ね備えた存在である。また体力が空になり…気を失うと自身の中に眠っていた力が暴走し凶暴な怪物に変異しこの時の戦闘力は通常時の10倍まで上昇する。それに加えdaemon族の固有スキル(再生)まで備わっている為完全に粉々にしなければ倒す事はほぼ不可能である。

スコット・ハインツ・ミュラー
属性(闇×炎)
(霧化 再生 変異 召喚…自動回復)

ヴラド伯の部下で…血の伯爵皇帝と呼ばれた男の末裔。吸血鬼とデーモンのハーフ種で…普段は剣を片手に敵を斬り刻む戦闘スタイルで霧になって敵の攻撃を避けたりコウモリを飛ばしたりして攻撃する。彼は追い込まれるとdaemonの姿へと変異して驚異的な身体能力と共に回復力を得る。普通のdaemonならば死に絶える様なダメージも時間をかけて復活するのがスコットで彼を倒すのは一筋縄ではいかない。

ジャコ様

身×闇(暴走)(捕食)

豚と人間を合わせた様な見た目をしており…耳元に赤いリボンをつけている。作中でジャコは採掘場で囚人となったゴブリンたちを見張る女看守の1人であり…無類の男好きで有名である。ジャコは何かにつけて因縁をつけてはゴブリンたちを脅迫し好みのタイプの男を連れてくるように指示を出す。従わなかった場合は総統に報告し…反抗してきたゴブリンの家族もろとも冤罪で死罪に追い込むような女である。多くのゴブリンから嫌われており…彼らの中には反骨精神が芽生えているが…ゴブリンたちの身体に刻まれた奴隷紋の影響で逆らえずにいる。またジャコは常日頃からデーモン族の肉の一欠片を持ち歩いており…戦闘の際は必ず食すようにしている。この時のジャコは再生能力を得て一定期間(不死)に近い肉体となる。

「惑星エルステア関係者」

スフィリア・エル・ファイフベルク
属性(??)(辰 水 土)

アビス第3小惑星ヴァルソグニルの王族。東条音羽を(Belvorg)に招き入れた超本人であふり…スフィリア自身も高位の魔道士である。また他の惑星群より来たシャーロッテやサラ・ヴァレンタインとも連携を取り彼女等が何故ここまで来たのか?の事情を知る数少ない人物。スフィリアは大まかな事情を聞き兄のハルトと共に彼女たちの旅に同行する事を決意する。

ハルト・レル・ファイフベルク
(雷×磁)(申 金 陽 ) 

スフィリアの兄でヴァルソグニルの王族。雷属性を得意としており大剣を使って敵を倒していく。また磁力の力を使い…自由自在に大剣を操作し…神気を解放すると一定期間全ての身体能力が大幅に上がり…雷帝となれる。この姿の時は自身の身に雷のオーラを纏わせておくことで…傷を自動で回復できる。これはハルト自身の身体が電化製品のバッテリーのようなもので電気をその身に浴びて充電する事で傷を癒やしているのである。度々アンナと組まされる事が多くアンナの師匠でもある。

ハレルヤ・フェスティス
属性(創×式)午(火 陽))
(エルフ族)
Cardinalability(フォックスルーレット)
自分の名はヴァン・ハーネット・クラウンだと名乗る15歳の青年。彼の話によると自分は惑星PLANTという星に住んでいたと人物であるとサラ・ヴァレンタインに話しハレルヤという名前ではないという。そう話すハレルヤに周囲は困惑するが…サラは優しく受け止め親身に話しを聞く。ハレルヤによれば自身の身体を乗っ取り使っている何者かが存在し全宇宙を巻き込んだ戦いをしようとしていると言う。CardinalAbilityはフォックスルーレットという白狐を模したルーレット盤が出現し出た目に応じて身体能力が上昇し得られる能力も異なる。例えば1の目に止まった場合ハレルヤの身体は小狐の姿となり変身能力を得る。7という数字に止まるとダメージを受ける毎に尾の数が増えていきそれに応じて全てのパラメーターが上昇していく。

サラ・ヴァレンタイン
(剣聖)サラ・ヴァレンタイン)
属性(時×記)(戌(金 土 陽))
(種族)エルフ族(役職)エルナイト)
惑星エルステア王室直属近衛兵団隊長。(時の剣聖)の異名を持ちエルステアでも群を抜いた戦闘力を誇る。(CardinalAbility)を使いこなし時属性の魔法を極めた存在。彼女の前ではあらゆる物体が止まり…別名(時間の支配者)とも言われている。また(KronosObliger)という能力を発動する事で一定期間(時の神)の力をその身に宿し…全ての能力が飛躍的に上昇する。この時のサラの前ではあらゆる物体が止まったように見え…普通に歩いたつもりでも…敵からみると瞬間移動してるかのように見える。斬られた敵は数秒間という時間の中で数万回と言う死を味わい続け…やがて絶命する。ただし…この能力を発動した反動で…数日間あらゆる魔法を発動できなくなる。

エリー・フォン・シャーロッテ
属性(光×龍)(未(火 土 陰))
(種族(龍神族)
エルステア王国第1皇女にして…龍の巫女の一人。世界に数人しかいないと言われる光属性の魔法を操れる稀な存在。龍の巫女とはエルステア王国の神(ドラグニル)の力の一端を受け継ぐとされる存在でその身に神の力を宿しているとされている。性格はプライドの高いお嬢様という感じで…負けず嫌い。ただ計算高い一面も備えておりその言動から全てを予測するのは至難の技である。その為…彼女の護衛をしているリゼルやレンは苦労が絶えない。度々レンとは口論になるが…サラと妹のアンナが間に入り争いを鎮めている。

アンナ・ミア・シャーロッテ
属性(雷×龍)(辰(水 土 陽))
(種族(龍神族)
エルステア王国第三皇女。姉のシャーロッテについて回り…惑星ソラリスまでついて来た。彼女たちの旅の目的は復活を遂げようとしているベルゼビュートとアスタロトを封印する事であり…その為に宇宙各地を周り…(Cardinalcrystal)と言われる魔石を探している。(crystalzone)に存在する双子惑星は3000年周期で共鳴しあい…その波動でzone周辺の力が急激に弱まり一時的に封印が解ける。それを阻止する為には為には(Cardinalcrystal)と言われる7つの魔石をZONE外側を周回する7つの惑星の石版に嵌め込まなければならないのである。またアンナの身体には姉シャーロッテ同様…神の力の一端をその身に宿しており惑星メルドにおいてはその力を覚醒させ…デーモン族を壊滅させた。

柊ゆう(ヒイラギユウ)
属性(水)猪(陽))
(種族)獣人(役職)ビーストソルジャー)
エルステア王室直属近衛兵団の団員。アンナのお目付役で彼女の護衛を担当している。性格は生真面目で時間には厳しい方である。ただ…勉学の方は苦手でアンナに良いように使われている。また魔法の適正はあるものの…高度な魔法は使えない。その代わり女性とは思えない程の身体能力を備えており…並の兵士では彼女の足元にすら及ばない。

一条ナギサ
属性(創×煙)(子 水 陽)
(種族)獣人(役職)(ビーストナイト)
エルステア王室直属近衛兵団の団員。剣聖サラ・ヴァレンタインの右腕で…別名(時の番人)と呼ばれている。彼女の(curtainAbility)BOXJOKERは発動すると…JOKERが出現し数秒後に形状がランダムで変化する。武器の番号事に属性と使える能力が異なり0~13まで存在する。例えば1であれば時属性。2であれば光属性と言った具合に…どの数字の武器が出てくるはわからないが…その武器を持ってる間だけナギサは武器と同じ属性の魔法を使用する事が出来るようになる。また出てくる武器の形状も数字によって異なり…武器出現中ナギサの身体能力が飛躍的に上昇し(零)という数字が出現した時は任意で好きな数字の武器を一つ選べ武器にある一定の魔力が溜まると高出力のエネルギー波を放つ事も可能でこの時の衝撃は山一つが消し炭になる程である。もう一つの能力は自身の肉体を数秒間…煙の様にする事ができるというもので…躱しきれない攻撃が来た時に使う緊急回避手段である。

キャッスル・スターリン

王室近衛兵団弐番隊所属キャッスル・スターリン。名門スターリン侯爵家の3男で剣術のエキスパート。彼の主な任務は物資の補給や…地質の調査…他国への潜入など多岐にわたる。惑星ソラリスにおいてはアンナたちが乗って来た戦艦エスタロッサで生活しており…エスタロッサ内では常時4万人の兵士が日夜修練に励んでいる。ちなみに全ての乗員の数を合わせると数十万人にも及びその正確な数はわからないとされている。キャッスルはその中でも生え抜きの部下の1人で…主にエスタロッサと地上班との中継役みたいなものである。惑星ソラリスにおいては戦艦10隻が惑星上に留まり上空10000m付近にてステルスモードで浮遊している。また中型宇宙船15隻が地上にて中継基地の役割を担っており…各要所に設置されたMRFは転送装置でこれらの戦艦に行き来できる様になっている。というのもこの小惑星ソラリスは地球と同等の規模を誇っており…中型宇宙船を等間隔に配置する事で無駄な移動を極力無くし転送装置のみで各要所に移動できる様にしている訳である。またエスタロッサには無数の小型宇宙船が存在し惑星間の主な移動はこちらが主流である。

※最終的に悪魔の巣窟の惑星に乗り込んでその軍勢と戦う設定なのでこれぐらいの兵力は必要と言う所からこのサイズの宇宙船にしている。

スキル説明

フォックスルーレット
ルーレットを回し出た目に応じて能力が異なる。

1‥(小狐)Ability(変身)
2‥(人形)Ability(仙術)
3‥(大狐)Ability(巨大化)×(パ増加)
4‥(人形)Ability(数秒先の未来)
5‥(人形)Ability(千里眼)
6‥(人形)Ability(回復)
7‥(獣人)Ability(尾)×(パ増加)
8‥(人形)Ability(武器)
9‥(獣人)Ability(解除)×(パ増加)

(1)の目に止まった場合ハレルヤの身体は小狐の姿となり変身能力を得る。
(2)の目に止まった場合はハレルヤの髪色が白くなり仙術を使える様になる。
(3)の目に止まった場合ハレルヤの身体は大きな白狐になり戦闘能力が10倍になる
(4)の目に止まった場合はハレルヤの瞳の色が変化し数秒先の未来が見える様になる
(5)の目に止まった場合はハレルヤは千里眼を使える様になる。
(6)の目に止まった場合は他者の傷を癒す斬撃を放てる様になる。
(7)の目に止まった場合は白髪金眼の姿になりダメージを受けるに尾の数が増えていきそれに応じて全てのパラメーターが上昇していく。
(8)の目に止まった場合は…白狐のルーレット盤が(刀)に変化して周囲にいる者全ての生命力を奪い自身の糧とする。この時ハレルヤの傷が自動で回復し…時間がたつにつれて身体能力が上昇していく。
(9)の目にとまった場合は自身の身体の中のリミッターをフォックスルーレットが無理やりこじ開けて…一定期間全ての能力が上昇する。この時の戦闘能力は通常時の20倍。


BLACKJOKER
※能力を発動するとJOKERの形状がランダムで変化し武器の番号事に属性と使える能力が異なるcurtainability(能力)

一度変化した武器は武器のパワーを全て使い果たすまでは消えない。

零(BLACKJOKER)(ZERO)
(JOKERが黒く変化し任意で好きな番号の武器に変化できるようになる。また1度武器を選んでも時と状況に応じて何度でも変化させる事ができる。)

壱(剣)   (時×記)(Ⅰ)
(時属性魔法が使える様になり…他者の記憶を読み取る事ができる様になる。)
弐(槍)    (貫×消)(Ⅱ)
(いかなる生物であれ金属の扉であれ何でも貫く事のできる槍が出現し貫いた者(物)を消滅させる)
参(弓)    (呪×透)(Ⅲ)
(自身も含めた武器全体を透明にできて…この矢で射った相手に何らかの状態異常を併発させる)
四(大剣)   (雷×磁)(Ⅳ)
(雷と磁力の力を使えるようになる。)
五(機体)   (創×破)(Ⅴ)
(巨大な機体に変化する)
六(扇子)   (風×呪)(Ⅵ)
(大きな扇子が出現し風属性魔法が自在に使える様になり…その風の刃で傷ついた敵は何らかの状態異常を併発する)  
七(虫)   (操×呪) (Ⅶ)
(機械虫と呼ばれる他者を操る事のできる虫を無数に出現させる事が出来る様になり…その虫の針で刺された相手は何らかの状態異常を併発する)
八(ナイフ)  (猛×透) (Ⅷ)
(透明になれるようになり…傷付けた相手に致命傷を負わせることのできるナイフをあらゆる空間から無数に出現させる事が出来るようになる)
九(札)    (破×操) (Ⅸ)
(札を貼り付けた相手をキョンシーの様に操る事も…粉々に破壊する事も出来る札が出現する)
十(扉) (吸×召)(ⅩI)
(巨大な扉が出現し自身以外の全ての生物の生命エネルギーを吸い取り一定のパワーを扉が吸収すると様々な者を召喚可能になる。)
十壱(羽衣) (光×回)(XIⅠ)
(あらゆる光属性魔法が使える様になり絶えず自身の身体が自動で回復し続ける羽衣が出現する)
十弐(大鎌)   (闇×魂)(XIⅡ) 
(あらゆる闇属性魔法が使える様になり斬った生物の魂を抜き取れる大鎌が出現する。)
十参(銃)   (透×眷)(XIⅢ)
(透明になれるようになり撃った敵を自身の眷属にして自由自在に操れる様になり視覚や脳を介して眷属と情報を共有できる)

※眷属化した相手は霧化できたり…傷が自動で回復するなどの吸血鬼のような特殊能力を得て日光による弱点も存在しない。但し生命エネルギーを軸としてそうした能力を無理やり使える様にしている為そうした能力を使い過ぎると消滅する。

この小説においてのゴブリン×オークの設定と違い

オーク(上級士官)(豚頭)
役割(ゴブリンの監視及び指揮×懲罰)部長
オーク(下級士官)(進化種)
役割(各現場の指揮×トラブル処理×新人教育)職長
ゴブリン(通常種)
役割(採掘作業×宝石加工)平社員

この小説においてのオークとゴブリンの違いは階級と種族の数。例えばオークを男爵と位置付けた時にゴブリンは一般市民の様な扱い。

オークは2パターン存在し…1つはドラクエのような豚頭のオーク。そしてもう1つは転スラに出てくるゴブリンと殆ど見分けのつかないオーク。

どちらもオークだが…多くのファンタジーアニメでは豚頭の方をオーク。緑色の肉体をした生物はゴブリンと認知されてる事が多い。この小説においては2パターンのオークが出てくるが…ゴブリンの進化種や近親種という位置付けで話しを進める。

ゴブリンは小柄なゴブリンから…大柄のゴブリンまで存在し中にはゴブゴーストと言われる亜種まで存在する世界で労働奴隷の多くはオークより少し小柄である事が多い。

各々の背丈
(ゴブリン)身長45cm~230cm
ゴブリンの進化種に該当するオークの背丈
(オーク)身長190cm~280cm

進化種と通常種の違い
①魔力量
②身体能力
③変異能力(捕食能力)
※他者の肉体の一部を捕食することで一定期間食らった相手の技とスキルが使えるようになる。その際にオークの顔と身体が変異し豚の様な姿になり肌の色が緑色から肌色に変化する

※このとき一度でも第三者の肉体を体内に取り込んだ者は一生豚頭の様な姿になる呪いが発動する

咎人(罪人)の呪い
ゴブリンから進化したオークが他者の肉体の一部を捕食した際に発動し…禁忌を犯したオークを醜い豚の姿に変異させる。


豚頭のオークの背丈(近親種)
別名「禁忌を犯した罪人」
(オーク)身長190cm~280cm

Mephisto

Mephisto

時闇の剣聖…奴隷区…惑星PLANT…エルステア…冥龍王ベリオス。No.1サキュバスナースあや

  • 小説
  • 長編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2022-05-26

Copyrighted
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Copyrighted
  1. (第1章)時闇の剣聖(ヴァン・ハーネット・クラウン)
  2. (第2章)惑星エルステア)
  3. (第3章)2人のハーネット・クラウン)
  4.  (第4章)月読の予兆)
  5. 5つの世界
  6. 東條先生の特別授業(番外編)能力について
  7. 登場人物の設定
  8. スキル説明
  9. この小説においてのゴブリン×オークの設定と違い