黒鳥
あおい はる
二時のきおくは、混沌として、水のうえで、バレエを踊る少女たちの髪飾りには、黒い羽根。ぐずぐずにとけていく、星のかたすみで、ふるえているのは、やさしい子たち。破壊主義者のきみだけが、ねむれない夜をすごしている世界。だれかはスマートフォンのなかのアイドルに夢中で、半獣人が棲んでいる区画では、ふかふかのカステラが流行っている。現代。おとことおんなが恋愛しなくてもいいので、ノイジーなひとはいないし、じゆうだし、はんぶん獣のひとを好きになってもいいわけだし、わたしは、いつも、なににも縛られることなく、好きになったものを、ひとを、愛したい。
月曜日というなまえの、メランコリー。
横書きの文章を、うけいれがたくなった日。
黒鳥