周草
周草
草は周りを駆けてゐる
風は背なをおしてゐる
やうに見せかけて前から顔を吹かしてゐる
あと五分、
むいしきにとびでた言葉に
何人かがふりかえる
恥を逃すために頬を染め
ギアを上げる
車輪は丸になったりならなかったりを繰り返して
目を回してゐる
鐘が鳴るのにどぎまぎしながら
がらっとあければ無数の目
零点一秒の緊張をあじわつて
ぽっかり空いてゐる自分の席で
ようやつと急ぐのをやめたのだ。
周草
草は周りを駆けてゐる
風は背なをおしてゐる
やうに見せかけて前から顔を吹かしてゐる
あと五分、
むいしきにとびでた言葉に
何人かがふりかえる
恥を逃すために頬を染め
ギアを上げる
車輪は丸になったりならなかったりを繰り返して
目を回してゐる
鐘が鳴るのにどぎまぎしながら
がらっとあければ無数の目
零点一秒の緊張をあじわつて
ぽっかり空いてゐる自分の席で
ようやつと急ぐのをやめたのだ。
周草