欠けた月

斜めの視覚から覗く満月は
私を十分には照らしてはくれない
真四角の箱に詰めた私の目玉を
2個取り出し
微かな光りに翳して
汚れを磨く
少しはマシな景色が眺めるか
眼窩に押し込め
僅かなズレを感じながら眺める月は
やっぱり斜めに欠けて
泣いている

欠けた月

欠けた月

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2022-05-18

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