灯台みたいな真夜中のコンビニ
ソーダ水のこころ。おちていくビル群。ぐちゃぐちゃにつぶされたのは、花。なまえもしらないだれかの呼び声に、目覚める。雨が降り、みずうみが潤い、よろこぶものがいて、かなしむものもいて、ノエルは、どちらかといえば雨は、好きだと云う。わたしはどうして、女、という性別に生まれたのかを、ときどき、鬱屈な気分でかんがえる。かんがえたって、しょうがないのだけれど。カフェラテを飲んでいるあいだの、一時に、こわれたきみはどうか、安らかに眠れ。
あたらしい器官がうまれる。
星のめぐる運命に、従順な生命体。
今夜は、月がきれいだときいていたのに、あいにくの、雨。
ノエルが瞬くと、きらきらと光る粒がこぼれて、世界はすこしだけ、かがやいた。
灯台みたいな真夜中のコンビニ