無垢

きっと言葉に体温は乗らない
私の拙い言葉
無機質な文字は風に吹き飛ばされ
遠い誰にも気付かれない果てで屍になる
偶然見つけた動物ですら足で踏み付け
通り過ぎるだけ
今日も私の言葉は知らない場所で
果ててゆく
拾い上げる無垢な手は届かない
気付かなくて良い
何も知らずにその瞳

無垢

無垢

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2022-05-13

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