残酷な赤
髪を結い浴衣に下駄鳴らし
毎年恒例の神社の祭り
掬った金魚の赤に魅せられ
祠の裏でそっと掌に載せて
じっと息を潜めて見つめる
残酷にも無邪気な瞳は
口をパクパクする姿を最期まで見届け
動きが止まったのを確認したら
砂利の中に隠し
清々しい顔で
母の声の方へ駆け出して行く
手には赤い痣を残し
残酷な赤
髪を結い浴衣に下駄鳴らし
毎年恒例の神社の祭り
掬った金魚の赤に魅せられ
祠の裏でそっと掌に載せて
じっと息を潜めて見つめる
残酷にも無邪気な瞳は
口をパクパクする姿を最期まで見届け
動きが止まったのを確認したら
砂利の中に隠し
清々しい顔で
母の声の方へ駆け出して行く
手には赤い痣を残し
残酷な赤