僅かなモノすら

花を千切り
口へと運ぶ君は薄っすら微笑みを浮かべ
一枚一枚残酷に食してゆく
可愛いわと呟きながら
千切った花弁を見やる瞳は冷酷で
それでいて愛でてもいる
その矛盾の表情に僕は見惚れる

僅かなモノすら

僅かなモノすら

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2022-05-12

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