初夏は 何か 滾る

腐らない
腐らない
残されたゴミは腐らない
くだらない
くだらない
ためてきた宝はくさらない

深部は灼熱にされる 
その熱もいつかは

夢にうなされた現実もいつかは

腐らない
腐らない
残されたゴミは腐らない
くだらない
くだらない
ためてきた宝が溶けるほど

真紅が駆けめぐる
あのひびも食ってやる

現実に穿かれた夢もいつかは

地下フロア
音楽が鳴り止まない
背中が破れそう
途中退出白けてる
おいていかれた

移動中
信号が鳴り止まない
鼓膜が破れそう
飽き飽きしてる町の中
おいぬきたい

おいていかれた
おいぬきたい
おいていかれた
おいぬきたい

初夏は 何か 滾る

初夏は 何か 滾る

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2022-05-10

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