乾くまで

ねえ
もう少し
ねえ
もう少しだけ
その手を離さないで
私の頬が乾くまで
お願い
まだ逝かないで
まだその温もり
私の全身に残して
静かに去らないで
まだ駄目なんだ
まだ辛いんだ
あなたが居ない現実は過酷で
惨めで
だからお願い
もう少しだけ
私の隣に居て
あなたの全てを
あなたの眼差しを刻み込むまで
もう少し待って

乾くまで

乾くまで

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2022-05-08

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted