こどもの日
こどもだけの国は、球体のなかで、ゆるやかな進化と退化をくりかえしている。だれもみていないあいだに、あのこは、花を喰らう。肉は、貴き生命の、たましいをまもる、器は、たいせつにしなさいとおしえられるという。ひとりも、さみしい思いをさせないようにと、つくられたシェルターの、きゅうくつさに、日々、息苦しいさを感じていて、ほんとうは、ぼくらは、あいされていないのでは、と、おとなをうたがいはじめる。透明な壁に隔てられた、ちいさな世界のなかで、マイノリティを排除するみたいな思想をうえつけられているのだと語る、エヌ。
どうぞ。
この、赤々としたいちごがかがやくショートケーキを、あなたへ。
図書館の、絵本のコーナーであのこがえらんだ、けもののこどもと、にんげんのこどもがいっしょに、おかいものにでかける本。
泣きたいくらいに、やさしかったよ。
こどもの日