創造愛
沈黙は凡てを物語る
とりわけ悲惨と、
非情を…
死が不可知なら
生だってそうなのさ
死者にも信仰するものがある
死者は発狂する、生者が
不完全であることを妬んで
記憶と同時に想像力は失われてゆく
(あらゆる行為は
死の予行にすぎない?)
習慣は人が人でなくなる努力
生きていることを忘れる努力に他ならない
機械に人間性を見い出すこと、それは狂気だが
優しさとも呼ばれた
僕は多義性を裏切れないから
信仰の人間になれなかったのかもしれない
けれどそれでもいいと思えた
不条理な世界に生き
沈黙と戦いたかった
あらゆる行為が死の奴隷だとしても
あらゆる想像が死の嬰児だとしても
沈黙を信仰することなく狂気を以て
全き虚構の人間で在りたい
言葉を、
創造を愛した儘、死にたい
創造愛