星尽夜

マチミサキ

久しぶりに
職場の休憩室にて。

少し開けた窓から流れ込む
雨音が心地よいです。

そして
このボロいソファーの
寝心地の良さといったらもうね。

このソファーは
ホントに素晴らしい、
さらに
買った人のセンスはそれ以上に
素晴らしい。

いつからあるのか
わからないくらい
昔からありますが。

これだけ保つトコみると
おそらく安くは無かったね。

と、推察。

まー
前置きはそのくらいで
小一時間ほど
空きがあり
雑用も済ませたので書き込み。

うーん、
とはいえ
なにを書きますか・・・。

えー

・・・。

あ!
あれにしましょ!

【購い】

ってやつ。

読み方は
【あがない】です。

贖罪の
(あがな)
は少し古い言葉。

もっと古文だと
あかふ、とかね。

よく言われることですが
罪を贖うこと、

罪を償うこと、

違うことです。

そこはもう今さら
私なんかがどうこういうのも。

偉い宗教家さん達が散々
ご高説してくれてますので
興味がある方はそちらで。

ウ◯キ辺りでも
出るんじゃないですか?

今回私が語りたいのは
そういったあがないではなく
ネットでは
まず出てこない意味合いでの
(あがな)い 】です。

今も
軽く検索してみましたが
やっぱり
求める意味合いのものは
一件もヒットしませんでした、
このネット全盛の時代に!

だからこそ
今夜今回記す意味があるのかもって。

この今回の意味合いでの

【購い】

私自身も
もう随分前に
占い仲間から聞いた言葉なのですよ。

仲間、などと
つい書いてしまいましが
それはかなり
烏滸がましい。

その方は
当時でも
かなり
ご年配のかたで。

ベテラン中のベテラン、
たしか占星術とタロットがメインでしたね。

知る人ぞ知る
という
その筋では有名な先生だったみたいです。

私とは畑違いではありますが
それでも
学ぶことは多かった。

だった、でした、という過去形を
使うのは

まー


察してください。

『マチくん、それは【購い】だ。』

これは
その先生に
お願いして
勉強ついでに
占っていただき
伝えられた結果のお言葉。

その時わたしは
昔から大事に、

そう、
とても大切にしていた
と、ある宝物を
どういう訳か紛失してしまいまして。

いうほど
動かした記憶もないのですけど。

探しても探しても出てこない
その宝物が
どうしても諦めきれなくて。

そこで
この先生に行方を診てもらおうと
図々しく
頼んだわけです。

で、先ほどの結果に繋がり
先生仰有いますところの
その【購い】とは
何かといいますと

べつに
天から私に対する
何かの罰で紛失したわけではなく!

簡単にいえば天罰ですが

・・・ではなく

いわば逆!!

何か
強く強く願っていた想いが
叶った見返りとして
大切にしていた何かを失う

これが【購い】

という現象なのだそう。

そしてそれは
その願いの大きさによって
引き換えにされるものも
かなり比例するのだそうで。

どうです?
貴方にもそういった覚えがありませんか??

たしかに
失った、
無くした、

といった方面にばかり
その時は
目がいきがちですけど

よくよく考えてみると
そうした時には
なにか
良い出来事も被っては?
いませんでしたか??

で、そこからのそう遠くもない時期に
なくす筈もないものが
不思議と無くなってしまっている。

または
壊れてしまう。

たまたまなぜか落としてしまう。


そんな現象が。

さらに
話を
繋げるなら

『最近、忘れっぽくなってしまって
まただ!
あれ~どこ置いたかなぁ・・!?』

という
よく聞く
中年から初老の
お決まりのセリフ


それは

きっと

なくすかわりに
多くのものを

手に入れたのかも

しれません

よ?

知らず知らず
意識さえしてないけど
いつの間にかに。

人は多くの場合において
手にしていた幸福には鈍感ですからね。

なくして初めて
気づくくらいのもので。

だから
そういった
紛失物が多くなったとしても

衰えた、老いた、とばかり
嘆くことは
ないのかもしれません。

ね。

ではまた!



うん?

あっと
思いついてしまったので
あと少しだけ
ついでに。

その先生には
それ以来
お会いできていないので
これは単なる私の推測でしか
ありませんが

・・・

何か
願い事を神仏や
ご先祖さまに
頼んだとして
それが叶ったりしたとき
ちゃんとお礼しましたか?

その成就に見合うだけの。

昔の人は
いわば先払いで
◯◯断ち、として嗜好品、
大好物や趣味事を
キッパリとやめたり
諦めたりしたそうで。

どうも
そういった殊勝さが
現代人である私達には
足りてない気が。

しません?

か??

じゃ、自社仏閣に行ってぇ
お礼参りで五円玉かな!
ありがとうございます!!
パンパン!!!

お仏壇に
バナナ買って持ってこっと。
安かったから!!!


では
ひょっとしたら、
足りないのかもなのかもかもかもです・・・。

いや、金銭ではなく
気持ち的に。

・・・とか
考えすぎですかね。

星尽夜

タイトルは
ゴッホさんの星月夜が
この休憩室に飾ってあるので。

もちろん
印刷で
本物ではござんせんが。

それでも
綺麗です。

これは
わたしが
その昔に
こそっと誰にも見られぬよう
真夜中にセットしたものなのです。

この絵画のように
今夜は輝く星は見えない

星の尽きたような漆黒の雨の夜にも

それでも
その光の代わりに得ている

なにかしらが

わたしの心になんとも言えぬ
安らぎをもたらしてくれている

そんな気がするのです。

ぐふ。

星尽夜

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2022-04-15

Copyrighted
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