無気力のお道具箱

無気力のお道具箱

無気力のお道具箱

そのやわらかい鉛筆は
画用紙の上で寝そべる
そのやわらかい鉛筆は
ものをかくより眠りたい

画用紙は白かった
何かをかかれるより
白いままで終わりたかった
誰かの為に身を捧げたくなかった

なにも、なにも、したくない
なにも、なにも、求めていない

わかったような言葉が
物質達の本音にされる
この世界が嫌いだった
文房具はなにもかもを
成したくなかった
冷たい鞄の底で
静かに静かに
眠りたかった

道具箱は知っていた
持ち主もわかっていた
だからひとり
机の上は何も無く
上から落ちる
教師の雷も
過ぎ去るのを待つのみ

何も成したくない
文房具と子供は
嵐の中、同盟を結ぶ

なにもかも、
どうしようもなくとも

無気力のお道具箱

無気力のお道具箱

  • 自由詩
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2022-03-13

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