原始的愛
ろうや。みたいな森。どうぶつえんでみた、どうぶつたちの、生き様。こわいのはいつも、おいていかれること。自由をうばわれた、彼らを、すくってあげてほしいという。あのひと。自然のままであることと、人工的なものに管理されることの、どちらがしあわせで、ふこうなのか。夜明けに、一篇の詩をうたいながら、紫煙を纏う。もう、かえらないのだ。母なる海に抱かれた、先生。ぬるくなった缶コーヒーをもてあそび、あとすこしで刹那的な死をむかえる、真夜中のバケモノが、わたしの右足にキスをする。せつないよ。終わっても、終わらないのが、破壊だった。オルカ。わたしの呼び声にだけこたえる、愛しいあのこが、先生とおなじ海にいる。
原始的愛