pianissimo
斜めに射す陽が影を落としていた
鍵は壊してしまって、
わたし
しぬかも、あした、
閉じていく
排気口のような喉ごと
告白が流れ落ちて
そうかな そうなら
傷ついた背中に額をつけてなだめた 夜明けまで起きていたのは勘違いじゃなかった 春と血液の匂いに中てられて なにかが喉を駆け上がってくるのを、わからなかったことにして 終わりのことばかり考えるのを 無駄だとは遂にいえなかった 教えられて教えていた かぞえられるものだけが温度ではなかった
悲しい思い出にしないで下さいといったのはわたしだ。ヒステリックな愛すらすべて絶対にうれしかった。
滑る指が絵具を引くようにきれいで、
隣に座って指をみていた
きれいなだけで許されることなんてこの世にはないのに
極悪の殺人犯でもこの絵具があればそれでいいと思った
薄暮が鳴っている
とてもかすかに
空気の弦をさがして
ねえ!
この音楽室でいま踊っていいなら
pianissimo