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  わたしは何かというと、わかりやすく説明するならば所謂ところの神と呼ばれているような存在です。そう怪訝な顔をしないでください。神という言葉にも大した意味はありません。

 この惑星は地球と呼ばれていて様々な生き物が蠢いております。一番厄介な生き物は人間というやつです。同じ星の同じ種でありながら、勝手に場所を区切り、国と名付け、その国々で独自の決まりを作り、生きている。

 わたしがちょっと離れていた時に宗教なんてものが生まれ、その考え方の違いや、誰かのエゴの為に争いが起きたりするようになっていた。同じ星の中で人間というやつはなんて愚かな生き物だろうか。

 わたしは放った。人間がどのようになるのか、平等に放った。これで滅びるのならそれまでだ。全ての争いを止めて団結しなさい。

 わたしはそう願いを込めて放った。

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  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2022-02-12

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