短々落語「〇〇の叩き売り」
400文字以内のショートショート落語臭
「〇〇の叩き売り」
(えー昔から、叩き売りってのは、艶神妙な商いの様でして…)
さぁ聞いてらっしゃい見てらっしゃい、ここにあるのは政府御用達の一品、なかなか手に入らないシロモノだよ、お口に合うかはちと分らない、それを言っちゃお終いだ、いい加減疫病収束、してコロナ、こいつぁ千年一度のレアチーズ 、景気回復皆の願い、どうぞかなえて暮の鐘、ゴーン、
ゴーンつってゴーンは高飛びレバノンのん、だけど隣りの客はよく見る顔だ、その手は桑名の焼き蛤、ぼっーと眺めてないで、さぁ買ってくんねぇ口にしてくんねぇ、買うなら今だよ、総決算
買った、いくらだい
よっ旦那、お目が高い、お幾つで
こちとら江戸っ子、一つ二つなんて小さい事は言わないよ、纏めて全部おくれ
気に入った、ここはお安く保管料のみの6億でどうだ
おい、シンゾウに悪いじゃないか
何ぃーこうなったら、もってけー泥棒
そんなバナナ
旦那、そんなバナナじゃなく、これは腐りかけのマスクセロンですぜ
短々落語「〇〇の叩き売り」
お後がよろしいようで。