短々落語「それ明大前じゃない」

400文字以内のショートショート落語臭

「それ明大前じゃない」

(とある飲み会で出会った彼女と僕、その二人が互いに恋愛感情を抱く「明け方の若者たち」が、長い人生でみれば、ほんの短い時間ではあるけれども、互いに共感共鳴し、「花束みたいな恋をした」なんて事が、青春時代を過ごした都内の小さな駅周辺では、たまに起こったりするものでして…)


店員を後目(しりめ)に、彼らは何を探していたんだい?
何々、僕が(きぬ)で、彼女が(むぎ)、いや僕が麦で、彼女が絹、なにぃ探しものは偶然にも彼女と僕で同じだって? そんな事ってあんのかい?
で、そうこうしている内に、尻と尻がぶつかって、知り合ったっていうのかい、奇遇だね、で、その2人がどこで、恋に落ちたというんだい? もしかして、それ明大前(めいだいまえ)じゃない? 映画「はな恋」のロケ地だし。 
えっ、違う? 違うの? じゃ、お互いの尻と尻とがぶつかって、たまたま知り合い、たまたま探し物が同じで、たまたま恋に落ち合った場所って一体どこだい?



そりゃケツとタマタマだけに…、下落合(しもおちあい)だろ



 

短々落語「それ明大前じゃない」

お後がよろしいようで。

短々落語「それ明大前じゃない」

(とある飲み会で出会った彼女と僕、その二人が互いに恋愛感情を抱く「明け方の若者たち」が、長い人生でみれば、ほんの短い時間ではあるけれども、互いに共感共鳴し、「花束みたいな恋をした」なんて事が、青春時代を過ごした都内の小さな駅周辺では、たまに起こったりするものでして…)、その顛末やいかに。400文字以内のショートショート落語臭。とても短い創作落語。原稿用紙一枚(20×20=400文字)程度だから、およそ60秒で読める「一分落語」。爆笑は期待できないが、じんわりとくる面白新作落語臭。

  • 小説
  • 掌編
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2022-02-05

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