深呼吸

深呼吸

ため息ではなく……


溜まっていた物に気が付いた、
両手を伸ばして深呼吸。

スーッと体から抜けてゆく、
まるで生き返った様だった。

今までの自分は嘘の様、
何かに取り憑かれていたのかも?

誰のせいでも無いけれど、
自分の頭が溜めていた物だった。

考え過ぎて居たのかな?
余計な事が溢れた現代だからな。

百年前の映像を見た事を思い出す、
戦前戦中の頃のもの。

今よりずっと何も無い時代、
何も無いのに皆笑顔だった。

不自由な暮らしでないの?
他には何も要らない様な笑顔。

たぶん、と思った事があった……

皆、
しっかり深呼吸して居た時代なんだと。

ちゃんと生きてゆこうと思った、
また、深呼吸をして歩き出した。

深呼吸

深呼吸

ため息ではなく……

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2022-02-01

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