春菊

序章・深夜12時の出来事

  皆が寝静まった深夜の12時、今日の「春菊」社は珍しく社長室しか電気がついていない。
  社長室には一人の男がいた、その男はパソコンを使い書類を送った。男はパソコンの電源をおとした後、時計を見た、そして大きな窓から玄関を見た、誰かを待っているようである、時間は12時半をまわっていた。
(もう約束の12時を過ぎているぞ。)
そんなことを思いながら男は窓の外に浮かぶ綺麗な満月を見ていた。
男はタバコに火をつけ深く吸い、吐いた。
その時、ガチャというドアの開く音がした、二人の男が入ってきた。
(来たか)
男はそう思いながらも、月を見ていた。
  入ってきた二人はいきなり拳銃を取り出し
「春菊社社長、死んでもらおう。」
と言った、しかし拳銃を向けられた男は怯えることなく月を見たまま
「君たちが私を殺害しに来るのは分かっていた」
と言った、
「それならば話が早い」
と脅迫者のうちの一人が言った
「我々の用件は…」
「我が社の情報処理システムへのハッキングの隠蔽と、我が社のスパコン課の課長との裏取引の現場にある防犯カメラの映像の回収、その後、私を殺害する算段だろう?違うか?。」
と脅迫者の話をさえぎり男は言った。まだ月を見ていた、少し心臓の鼓動が早くなって来た
「そこまで推測済みか。」
少し驚いたように脅迫者は言った。
「しかし、貴様が知っていても関係のないこと、我々の計画には差しつかえが…」
「あるんだなぁ、それが。」
また男が脅迫者の話をさえぎり言った。
「どういう事だね。」
脅迫者は少し声を低くして言った
「インターネットメールは便利だ。何回相手とメールをやり取りしても会うまでは正体がバレることはない。そうだろう?」
「当たり前だ。それがどうした。」
「まだ分からないのかい?相手が分からないんだよ。」
「だから、それが……まさか‼」
「そう、君達は分かっていない事が二つある」
「まさか…」
「一つは私は社長ではない。副社長の高木だ」
やっと高木は脅迫者のほうに振り向いた
「何だと!」
この一言で脅迫者の態度は一変した、焦っている。
「社長なら安全なところにいるよ。ほら、立ったまま話し合いってのもアレだからそこに座りなよ。」
近くの椅子を指差す
「そんな時間は無い‼ココは一旦、計画を練り直すから帰らせてもらう‼」
出て行こうとする脅迫者に高木は言った
「あとねぇ、君達は帰れない。」
「どういうことだ!!」
冷静な高木に対して、脅迫者は罵声をあげた
「なぜなら、このビルに配置されてるガス管の至る所に爆弾が仕掛けてあるから、残念だったねぇ。あと数分で爆発するよ」
高木は最後の笑みを浮かべた
「ほざけぇぇぇ!!!!」
銃声が社長室に響き高木の服は真っ赤な鮮血で染まり倒れた。
心臓を撃ち抜かれていた
「社長暗殺は後でいい早く逃げるんだ!」
脅迫者はもう一人の仲間に言った。脅迫者が扉を開けた瞬間だった、ビルの至る所にあるガス管から大きい音が鳴り響きビルは爆発音をたて崩れ去った。

春菊

以上が序章です。続編は完成したら、投稿します。
アドバイスとかたくさん下さい。

春菊

この物語は2050年の日本で起こる物語です。春菊というスーパーコンピュータが世界の中枢となっていてこの春菊を巡るストーリーがこの作品に書かれています。そこを理解してから本作品をご覧下さい。

  • 小説
  • 掌編
  • アクション
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-12-12

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