L'art pour l'art

L'art pour l'art

世界は止まらない音楽の上
鳴り止まないアラーム
鳴り響く発車のベル
反響する脳内に
新しい譜面
混乱する
意識下の
演奏家

音楽家の苦悩はパレットの上
画家の孤独が文字と溶け合う
詩人の憂愁は旋律と抱き合う

アートはアートのためにアートと成る
しかし、それは許されない気がして
芸術の形は口籠もりながら
本物を探している
似せて創るもの
模倣が飛び交う？
台風の目は天才？
私は何を嘆く？

夢に見るのは見慣れたものばかり
絶景は現れることなく
楽園は火の向こう側

何を待っている？
時間が来る気がしている
それは期限なのか？
時は刻まれ続けている
それは寿命なのか？
私が石に刻むのは刹那
分母は蠢く数字の列
私は慄きながら何かを追う
戦慄の連続が旋律に生まれ変わる
その瞬間に立ち会う日には
日は高い方が良くて
海は荒れていて欲しい
怒涛の後、嵐の後、
頭から爪先まで
洗い流された私

一人で藪の中
充血した純真の目で
きっと見つめているから
だから、
誰か私を見つけて
私の神話と歴史を
そして幼い信仰を