汚辱

 濁り始めたぼくの心が
 時をさかのぼり薄暗い部屋の中へ
 足を踏み入れ
 あの頃のままの
 君を見出す

 ベットに腰かけペンを手にした
 君はまるで小説の主人公
 汚辱をまとって
 日の光避けて
 存在を軽視する

 君の瞳をのぞき込めば
 窒息しそうなぼくの生が
 道化のようにはしゃぎだし
 流れ落ちる湯にさえも
 嫉妬する有り様だ

汚辱

汚辱

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-12-31

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