短々落語「三匹の小侍」
400文字以内のショートショート落語臭
「三匹の小侍」
(ここは、とある養豚場…)
こんな昔話知ってるかい
武士の家に生まれた三つ子。一人前とは言えず皆揃って、食っちゃ寝を繰り返すばかり。稽古も怠け、みるみる内に豚の様に肥えていく。遂に堪忍袋の緒が切れ、親から勘当された。家をでた三兄弟、長兄は藁で家を建てるが、狼藉者がやってきて藁の家を吹き飛ばし長兄は殺されてしまう。次兄は木で家を建てるが、やはり狼藉者がやってきて家を焼き払い、次兄も殺されてしまう。で三男はレンガで家を建てた。狼藉者はレンガの家を壊そうとしたができず、三男の小侍を家の外におびき出そうと企むが、小侍は狼藉者の裏をかく。で狼藉者は煙突から家に忍び込む。が小侍が用意した煮えたぎる鍋一杯の熱湯に飛び込んで、狼藉者は死んでしまう。それから先、小侍は幸せに暮らしたとさ、お終い
お前さん、それは小侍じゃなく子豚、狼藉者は狼のパクリじゃないのかい
ブヒィー
そんな素っ頓狂な声出すんじゃないよ、豚だけにね
短々落語「三匹の小侍」
お後がよろしいようで。