灯台下暮らし

灯台の真下に住んでいる僕を

その灯が照らすことはない

暗闇の最中を彷徨っている僕を

その灯が照らすことはない


嬉しい夢から覚めたとき

初めて夢だと気付くように

昨日が幸せだったこと

明日になって初めて気付く


今この瞬間が幸せであると

今この瞬間は認識できない


だから今、幸せだと思い込もう

そうすれば僕は幸せな人間だ

自分への洗脳を夜毎はたらき

ここに一人の幸福者が生まれた

灯台下暮らし

灯台下暮らし

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-12-11

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