reborn

連続性のない肉体が夜が来る度に死んで
蜻蛉の死骸がベッドの下に積もってさざめく、から
朝日のまぶしさに目を覚ます

陽光のなかに忘却しながら路をゆく、はらはらと
十一月の葉に、遮られながら、かんじている

夕景までの時間をぼくらは動物園で過ごす
きみは変な鳴き声で愛の話をした

チャイムがきこえる頃に
ぼくらの記憶たちがぼくらを家路へと招く頃に
夕景は昏くとけていく

ポプラ並木で 白いシーツの夢を見ながら
重い足を引きずる 昼間の影はぼく一人だが
夜の影は夜すべての重さがある

だれかの部屋に帰ってだれかのベッドで寝る頃に
おやすみ、っていうと
ラヂオのなかで天使が返事をしてくれる

きょうを死ぬように眠って
いつか眠るように死にましょう。

reborn

reborn

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-12-04

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